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プログラミングという自己表現

Last updated at Posted at 2020-02-18

 私は昔、VB プログラマーだった。完全なる職業プログラマーで、言語にも作り方にもこだわりはなかったと、今にして思う。

 私の今の職場の同僚に、尊敬&信頼すべきエンジニアがいる。勉強家の彼が、ある日、就業後にもくもく会に参加してきたと言う。**もくもく会とは、エンジニア種族の個個人が集まって、ひたすらもくもくと自分の好きなプログラムを作っている会のことだ。**軽くテーマが設定されていることもあり、ハッカソンほどガチでなく、技術的な不明点があると、そっと質問出来るし、すごい孤独という訳でもないのが良いのだろう。connpassというエンジニアのための勉強会プラットフォームが有名みたい。
 私はソーシャルな界隈に生息しており、会社外のコミュニティに参加してゆるい知り合いを作っていくのは嫌いではない。集まる人のソーシャル的な興味、国際協力だったり環境問題だったり子ども支援だったりという、それぞれが取り組んでいる課題意識を聞き、活動を聞き、自分の見分につなげることは多い。そんな自分だからこそ、エンジニアにも同じようなことがあるのかという興味から、何気なく聞いた。
「名刺交換とかして、友達作ったりするの?」
 彼の返答は衝撃的だった。
「もくもく会では自己紹介とかあんまりしないですね。興味は、その人が何を作りたくて何を解決しようかということ。名前なんて飾りですよ
 名前なんて飾り!名前とは、人のアイデンティティーの根源であるはずなのに、そんなものは飾りで偉い人にはそれがわからない!
 つまりはそれくらい、エンジニアという人たちは「何を作るか」が重要で、自分が作るもののために、もくもく会への参加など実践的な場を通じて、技術力の向上を怠らないのだ。社交術で自分自身を表現するのではなく、**作るものを磨くことで、自己表現しているのだ。**技術力の向上とは、あまり目には見えず、ユーザーインターフェースとは無関係なことも多く、素人には判りにくい。自分の名前すら捨てて、物づくりに邁進するエンジニアを、心から尊敬する。いつかはソーシャルエンジニアが増えることを支援するためにも、弊社でももくもく会を主催していきたいものだ。
 (ちなみに同僚は名前を捨てたわけではいないようです念のため)

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