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自律型AI「Devin」を見て、ソフトウェア開発の未来を見た気持ちになる

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Devinって何?

米国のAI研究所であるCognitionが発表した世界初の完全自律型AIソフトウェアエンジニアです。自律型なので、これまでの生成系AIのように質問に回答してくれるとか、提案してくれるとかではなく、開発から実行、デバッグ、はてはデプロイまで自律的にやってくれるようです。
自律型というだけでも感動ものですが、その性能も非常に高いようです。

どんなことができるの?

以下は公式の動画で説明されている内容です。(お題目は自動翻訳のものなので多少日本語に違和感あります。)

Devinはアプリをエンドツーエンドで構築してデプロイできます。

アプリケーションの開発を自動でやってくれます。Devinがライフゲームという生命のシミュレーションゲームを構築しているのですが、Reactアプリケーションの作成・必要な依存関係のインストールからアプリケーションの作成・デプロイまで、Devinが自動でやってくれるようです。
https://www.youtube.com/watch?v=G45NKnAWuXc&t=34s

Devin は、成熟した運用リポジトリに貢献できます。

SWE-benchという「GitHubのISSUEをAIが解決できるか」というベンチマークでぶっちぎりの値を出しているそうです。
image.png
https://www.youtube.com/watch?v=ReE2dFJn_uY

私たちはDevinにUpworkで実際の仕事を与えてみましたが、それも可能でした。

フリーランスプラットフォーム”Upwork”の案件をDevinにやらせたところ、要件を伝えるだけで必要プログラムを実装してくれたそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=UTS2Hz96HYQ&t=7s

今後どうなるの

とはいえ一般公開されていないので実際に使ってみた人の声がないですし、やはり使ってみると期待したほどじゃない、というのはAI周りで良く体験することだと思います。
それでもかなりセンセーショナルな技術であり、「AIに仕事が奪われる」が現実味を帯びてきたと感じる人は多かったと感じます。多くのエンジニアが様々な反応をしていました。

エンジニアの反応抜粋

@to3izoさん(Qiita)

Devin AI|話題の世界初 "完全自律型" AIエンジニア「Devin」の公開内容の全訳
・低レベルのままではいられなくなる
・結局、エンジニアスキルは必要

@TECHWORLD111さん(YouTube)

【Devin】世界初のAIソフトウェアエンジニアが本格的に仕事を奪いにきた、、
・AIの台頭によってエンジニアの仕事がすべて奪われることはない。
・コーディングのプロセスの一部または大部分がとってかわられることはあるかもしれない。

@masahirochaenさん(X)

https://x.com/masahirochaen/status/1767690105786089894?s=20
・一般公開後は駆け出しエンジニアは淘汰されそう

個人的な感想

どこまでできるようになるのか

デモの中ではDevinが拾えなかったバグもあって、それをエンジニアが指摘して直す描写がありました。しかしそれもテスト設計、テスト実装をAIができるようになれば、徐々に解消していくものと考えます。また、リファクタリングのプロセスを組み込めば低~中レベルのエンジニアよりも良いソースコードを書くようになっていくのではないかと考えます。
少なくとも10年といったスパンで見ればそうなると感じますが、昨今のAIの成長を見る限り予想よりもずっと早くそんな日が来るのも知れません。

結局どうなる

やはり実装工程はAIに任せられるようになっていくのだろうと感じます。特に高度な実装を求められない小規模システム・ミッションクリティカルではないシステムなどはあっという間に持ってかれそうな気がします。来年あたり「xx社、一部システムのコーディングはすべてAIが行うようにすると発表」といったニュースが出るのではないでしょうか。(それが成功する失敗するはともあれ)
エンジニアの仕事すべてを持っていかれることはないと思いますが、実装工程を持っていかれるだけでもめちゃくちゃ影響が大きいわけで、確実に既存の仕事は減っていくと思います。それも想像するよりもずっと早く。

  1. プロセス面
    人が実装をする必要がなくなるので、実装の入力となる詳細設計が重要性を下がります。詳細設計がなくてもAIは実装できるでしょうし、人が知りたいと考えたときは設計書を見るのではなくAIに聞けばよいわけです。そして詳細設計の重要性が下がるのであればその入力となる外部設計も重要性が下がります。多くの設計書が不要となり、それを作る・レビューする・保守する・構成管理するなど様々なが失われると想像できます。
  2. ビジネス面
    x次受けで人だしのビジネスをしている会社は主たるビジネスを失うことになります。また、委託する必要が減るので委託先を管理する人や実装工程を管理するリーダー・サブリーダーの仕事が減ることになります。顧客の内製化が進み、システム開発会社の仕事が減ることになると思われます。

じゃあどうする

多くの方が言っていますが、AIによって失われる仕事がある一方で増える仕事もあります。そのため常に情報を集め、生き残る仕事・スキルがどういったものかを考え、自分の方向性を調整していく必要があるものと考えます。AIの成長速度もビジネスの変化も予測できない昨今において最も重要なのは変化に対応していく能力だと思います。

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