【初心者向け】人間中心設計(HCD)とは? ユーザビリティを向上させる10の原則
はじめに
「ユーザーが使いづらい…」「せっかく開発した機能があまり使われない…」
そんな悩みを抱えていませんか?
それを解決する鍵となるのが 人間中心設計(HCD:Human-Centered Design) です。
HCDを取り入れることで、ユーザーにとって本当に価値のあるプロダクトを作ることができます。
とはいえ、何から始めればよいかわからない方も多いでしょう。
まずやるべきことはシンプルです。
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ユーザーの状況を理解する
- どんな場面で、どのようにこの機能が使われるのか?
- ユーザーの環境や行動を整理する。
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ユーザビリティの課題を見つける
- ニールセンの「ヒューリスティックスの10原則」を参考に改善点を探す。
この流れを意識するだけで、プロダクトの使いやすさは格段に向上します。
それでは、HCDとは何か、どのように活用すればよいのかを詳しく見ていきましょう。
人間中心設計(HCD)とは?
HCDとは、ユーザーの視点を最優先にした設計手法 です。
HCDの基本プロセス
- ユーザーの理解(ペルソナ作成、ユーザーリサーチ)
- 課題の明確化(ジャーニーマップ、ユーザーストーリー)
- プロトタイプ作成(ワイヤーフレーム、MVP開発)
- 評価と改善(ユーザーテスト、A/Bテスト)
このプロセスを繰り返すことで、ユーザーが直感的に使えるプロダクト を作ることができます。
ヒューリスティックスの10原則
HCDを実践する上で役立つのが、ヤコブ・ニールセンが提唱した 「ヒューリスティックスの10原則」 です。
これは、ユーザビリティを向上させるための指針となるものです。
📝 ユーザビリティ改善のための10原則
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システム状態の可視化
- 例: 写真アップロード時に「〇%完了」の表示があると、進捗がわかり安心できる。
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実世界との一致
- 例: カートに商品を入れるとアイコンの数字が増えるのは、実際の買い物カゴと同じで直感的。
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ユーザーの制御と自由
- 例: SNSの投稿に「編集」「削除」機能があると、間違えてもすぐに修正できる。
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一貫性と標準化
- 例: 「×」ボタンで閉じる、「三本線のメニューアイコン」でメニューが開く、というルールが統一されていると迷わない。
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エラー防止
- 例: パスワード設定時に「8文字以上、数字と記号を含める」といった条件をクリアしないと次に進めない仕様にする。
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認識の方が記憶より優先
- 例: 過去に検索した商品を履歴として表示すると、ユーザーが覚えていなくても見つけやすい。
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柔軟性と効率性
- 例: メッセージアプリで長押し操作を用意し、返信やコピーを素早くできるようにする。
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美的で最小限のデザイン
- 例: 天気アプリで、気温や降水確率だけを大きく表示し、余計な情報を削減する。
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エラーの認識・診断・回復
- 例: パスワード間違い時に「パスワードが間違っています」ではなく、「大文字と小文字を区別します」と具体的に伝える。
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ヘルプとドキュメント
- 例: スマート家電アプリで「Wi-Fiに接続する方法」を検索すると、画像付きの説明が表示される。
HCDを活かした設計のポイント
では、実際にHCDをどう活用すればよいのでしょうか?
まずは、以下のポイントを意識してみましょう。
🎯 HCDの実践ステップ
✅ ユーザーの状況を理解する
- 「どのような環境やタイミングで使うのか?」を把握する。
- 「誰のための機能か?」を明確にする。
✅ 課題を整理する(ジャーニーマップを作成)
- ユーザーがどのようにアプリを利用するかを可視化し、課題を見つける。
✅ ヒューリスティックスの10原則を活用する
- 上記の10原則に照らし合わせ、改善点を見つける。
✅ UIの一貫性を保つ
- ユーザーが迷わず操作できるデザインを心がける。
✅ エラーメッセージを分かりやすくする
- 「何が原因なのか?」を具体的に伝えるメッセージを表示する。
まとめ
HCDを取り入れることで、ユーザーにとって直感的で使いやすいプロダクト を作ることができます。
特に 「ヒューリスティックスの10原則」 を活用することで、ユーザビリティの向上が期待できます。
「HCDって難しそう…」と感じていた方も、まずはユーザーの状況を理解し、エラー防止や一貫性を意識するところから始めてみましょう!
あなたのプロダクトが、よりユーザーに優しいものになることを願っています!