Geant4 を仮想環境で試してみよう
ありがたいことに KEK の中の人が Geant4 インストール済み CentOS イメージを公開してくださっているので,いますぐダウンロード。
個人的には VirtualBox でいいと思います。
ターミナルわからない人向け
そもそも Linux どころかコマンドラインろくにさわったことないですという人向けの基本中の基本コマンド
ls
list. いまいるディレクトリにあるファイルやフォルダを表示してくれる。
pwd
print working directory. いまいるディレクトリがわかる。
cd
change directories. 場所を変える。たとえば ls
して hoge
というディレクトリが直下にあったとして,cd hoge
すれば hoge
ディレクトリに移ることができる。
cp
copy. cp コピー元 コピー先
みたいに使う。cp -R ...
と書くと再帰的
(recursively) にディレクトリごとまるっとコピーしてくれる。
mv
move. 移動の他にもリネーム目的でも使われる。mv 移動元 移動先
と書く。
rm
remove. 消す。特にエイリアスなどを設定していない場合,問答無用でゴミ箱などには行かずに消える。
とりあえず Geant4 を触ってみる
配布されているイメージでは可視化ライブラリや環境変数等必要なものはすべて設定されていて,サンプルコードもビルド済みのものが入っているので,とりあえずサンプルを動かしてみましょう。
仮想イメージを起動したら,デスクトップから「端末」を起動して以下のコマンドでサンプル B1 がある場所に移動します。
$ cd ~g4user/work/basic/B1
行頭の $
はその行がコマンドプロンプトであることを意味します(bash のデフォルト。zsh 等では異なる)。$
とその直後の半角スペースは実際には入力しません。
ls
すると exampleB1
のような名前のバイナリファイルがあると思います。それを実行します。
$ ./exampleB1
なんで ./
を頭につけているかというと,「exampleB1 が今ここにあるファイルである」ことを示す必要があるからです。もし ./
を付けなかった場合,シェルは exampleB1
という名前の実行ファイルを探しに行きます。このとき探しにいく場所は環境変数のひとつ PATH
としてシェルに読み込まれていますが,いまいる ~g4user/work/basic/B1
はPATHにはデフォルトでは含まれていません。するとシェルは exampleB1 を見つけることができないので,「そのような名前のファイルはありません」というエラーを出力します。
無事実行できた場合,黒い背景にワイヤーフレームのようなものが描画された画面が出ると思います。そこでウィンドウ上部にある再生ボタンのようなものを押すと粒子が走ります。
他にも複数のサンプルプログラムがビルド済みで含まれていますので,お試しください。