LoginSignup
11
2

More than 3 years have passed since last update.

話を聞く人の「伝える」技術

Last updated at Posted at 2019-12-07

コミュニケーションは「送受信」の繰り返し

コミュニケーションスキルというと、何を思い出しますか?
主に、伝える技術ではないでしょうか?
正しく伝える、わかりやすく伝える、相手に慮って伝える・・・

最近、1on1をはじめとする、メンバーのモチベートに寄与するコミュニケーション
が強く求められてくる中、この必要性はとても大きくなってきました。

そもそも、コミュニケーションとは、その目的に応じ、「何かを伝える人」「それを聞く人」に分かれ、
会話の中で、立場が都度都度変わっていきます。

伝える人の「伝えるスキル」が足りないと、相手は誤認してしまったり、全然違うアクションをとってしまう事となります。
また、どちらかが上司・先輩のように、権力が入ってしまう事で、「伝え方」が高圧的になってしまうなどの、
バイアスがかかってしまったりします。

こういったとき、

聞く人は、「あの人は、伝え方が下手くそだ」
伝える人は、「あの人は、理解力が無い」

となりがちです。この不幸なすれ違いへの対処法は、

伝える側の伝えるスキルだけではなく、聞いている側の「伝えるスキル」にも依存する。

という趣旨で書いていきます。

「聞く側」が頑張る、二つの事

聞く側が伝える側に頑張って伝える、二つの事。それは、

  • 相手がなぜ「今の話をしているか」の背景を意識する
  • 伝えてくれたことを、自分が正しく理解しているか、相手に確認する

相手がなぜ「今の話をしているか」の背景を意識する

これを語りだすと、またそれはそれで長いのですが、いわゆる「傾聴」+αです。
今回書きたい事ではないので、またの機会に。

伝えてくれたことを、自分が正しく理解しているか、相手に確認する

そして今回のお話。
このプロセスを踏む人は、意外と少ないが、とても大切なプロセスで、意外とハードルが高いものです。

何をしたらいいのか

やることは凄く簡単です。

  • 自分の言葉で
  • 相手の伝えてくれた内容をまとめて
  • 相手に伝え
  • 確認しあう

の4つをするだけで、今までのコミュニケーションロスはかなり少なくなります。
少し細かく見ていきましょう

1. 自分の言葉で伝える

自分の言葉にすることで、自分の理解度を計ります。
理解できていないときは、相手の言葉をそのままなぞっていたり、どこかのサイトで読んだ表現を
そのまま使っていたりします。

■ 酷い例
「心理的安全性とは、メンバーの心理的安全を担保することだから、とても大切なんだ」」
とかですね。なんで大切なのか、とかまったく理解できていない感じです。

稚拙でも酷くても良いから、自分の言葉で伝えましょう。
こういった努力をしないと、わからない事がわからなくなる。という、とても不幸な事が起きます

2. 相手の伝えてくれた内容をまとめる

内容をまとめる時、自然と、重要だと感じている事を残します。
これがとても大切で、「相手が重要だと思っていること」と「自分が重要だと思っていること」が、
正しく一致しているか。誤解は無いか。その判断をする材料となります。

自分の言葉で伝える理由にもなるのですが、ここでまとめた内容は、
「誰かに伝える時」にも自然と使われることになります。

3. 相手に伝える

当たり前だろ。と思った方いませんか?
実は、これやってない人すごく多いんです。

仕様誤認でプログラムを間違えて記述する事例として、一番多いのではないでしょうか。
何を伝えるのか、どこまで伝えるのか、いつ伝えるのか、などなど。。。

聞く側のセンスが一番出る所です。

但し、本当に伝えるべきことは、先述した通り、自分の理解が正しいかどうか、自分の言葉で伝える。という事です。

これは、「会議進行が書かれた議事録」が読まれない理由にも近く、
全部読んでも、会議を思い出す。しかないので、自分も相手も得るものが無い。
大切なのは、結論に対する意識があっているかどうか。です。

4. 確認しあう

理解してもらおう。で終わってはいけません。
なぜなら、このフェーズに入った瞬間に「伝える側」と「聞く側」が逆転したからです。

次に返ってくる言葉を正しく理解できるように、相手の表情観察や、傾聴に入ります。

簡潔に言うと、「フィードバックループ」

コミュニケーションをとる二人が、お互いにこの4つのプロセスを踏みあう事で、
お互いの考えに理解が深まり、より建設的なコミュニケーションが取れるようになります。

普段の議論も、1on1も、なぜ「一人で考える」のではなく、対話するのか。
成長に行き詰まりを感じた時、ペアプロするとよかったりするのか。
それは、

相手の脳内で、自分の意見や知見が熟成され、返ってくる。

からです。これを双方でポジティブにやることで、その効果は更に跳ね上がります。

このフィードバックループは、「相手」が始める事を期待していても始まりません。
是非、自分から始めていきましょう。

そうそう世の中甘くない

フィードバックは、常に「良い」フィードバックだけではありません。
辛い現実、合わない考え、すれ違う心。。。色んな事が起きます。

これを、いかにポジティブに変換していくか。本当はそういう「聞き手のスキル」も
無茶苦茶大切です。これはまたの機会に書いていきたいなと。

まとめ

  • 話す側のスキルだけに依存したコミュニケーションでは、破綻しますよ
  • 聞く側の伝えるスキルが、コミュニケーションを更に良いモノに変換してくれます

という事でした。

コミュニケーションは、常に送受信。どちらが欠けても意味が無いということを心において、
日々のコミュニケーションを、実りあるものにしていきましょう。

11
2
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
11
2