MCPがいよいよ一般利用できるようになりました!
2025年6月にGoogleからリリースされたGemini CLIは、Windows環境でも簡単に導入・利用できるAIコマンドラインツールです。この記事では、Windows 10/11でのセットアップ手順から、実際の使い方・便利なコマンド例まで、最新情報をもとに詳しく解説します。
前提条件の確認
- Windows 10 (21H2+) または Windows 11
- PowerShell 5.1+ または Windows Terminal
- Node.js 18 LTS以上(
node -v
で確認) - npm 9以上(
npm -v
で確認)
Node.jsが未インストールの場合は、公式サイトまたはwinget
やchoco
で導入してください。
インストール手順
1. Node.jsのインストール(未導入の場合)
PowerShellまたはコマンドプロンプトで以下を実行:
winget install OpenJS.NodeJS.LTS --silent
または
choco install nodejs-lts -y
インストール後、バージョン確認:
node -v
npm -v
18以上が表示されればOK。
2. Gemini CLIのインストール方法
A. お試し起動(npxで一時的に実行)
npx https://github.com/google-gemini/gemini-cli
この方法はインストール不要で、すぐに試せます。
B. グローバルインストール(推奨)
npm install -g @google/gemini-cli
インストール後、バージョン確認:
gemini --version
gemini
コマンドで起動できます。
初回セットアップと認証
- PowerShell/コマンドプロンプトで
gemini
と入力して起動。 - テーマ選択画面が表示されるので好みのものを選択。
- 「Googleでログイン」を選択し、ブラウザでGoogleアカウント認証を完了。
- 無料枠:1分間に60回、1日1,000回まで利用可能。
- 認証後、CLIが利用可能になります。
APIキーによる認証(リクエスト上限を増やしたい場合)
- Google AI StudioでAPIキーを取得し、環境変数に設定:
setx GEMINI_API_KEY "YOUR_API_KEY_HERE" /m
- ターミナルを再起動し、
gemini
を実行。
基本的な使い方
対話モード
gemini
例:
「このディレクトリのコードの概要を教えて」
「FAQ.mdを使って質問に答えるDiscordボットを作って」
ワンショットプロンプト(非対話)
gemini --prompt "helloをスペイン語に翻訳して"
または
gemini -p "このフォルダ内の画像をpngに変換して"
ファイルを添付して要約や解析
gemini "このコードを要約して" @src\main.ts
便利なコマンド・ツール例
コマンド例 | 説明 |
---|---|
ls |
ディレクトリ内のファイル一覧表示 |
read-file ファイル名 |
指定ファイルの内容を読み込む |
grep "TODO" |
全ファイルからTODOコメントを検索 |
edit |
コードの変更をAI提案・適用 |
write-file README.md |
新規ファイル作成 |
!npm test |
シェルコマンド実行(先頭に!を付ける) |
/tools |
利用可能なツール一覧表示 |
プロンプト例・活用シナリオ
- 「このシステムのアーキテクチャを説明して」
- 「昨日追加されたコードの変更点をまとめて」
- 「GitHub issue #123の初期実装をして」
- 「Javaの最新バージョンに移行する計画を立てて」
- 「このディレクトリ内の画像を全てpngに変換し、Exifの日付でリネームして」
- 「PDF請求書を月別に整理して」
トラブルシューティング
-
gemini
が認識されない場合:npmのグローバルパスがPATHに通っているか確認。 - 権限エラー:管理者権限でPowerShell/コマンドプロンプトを起動。
- プロキシ環境:
npm config set proxy
で設定。
まとめ
Gemini CLIは、Windows環境でもWSL不要で簡単に導入・利用でき、コード解析や自動化、AIチャットなど幅広い用途に活用できます。まずはnpxやnpmでインストールし、日々の開発や業務効率化に役立ててください。