はじめに
どうも、augです。
前回の記事で東京汽船の現金を10倍に誤認する計算ミスがあった。その反省を踏まえて、今回はより慎重に分析を進めた。
今回は、詳細な分析の結果見つけた投資候補、北恵(9872)について。
現在の投資状況
2025年7月7日時点の保有状況
保有銘柄
├── 福田組(1899) 20株
│ ├── 取得日 2025年6月17日(15株)、6月26日(5株追加)
│ ├── 取得単価 4,815円(15株)、4,855円(5株)
│ └── 投資金額 約10万円
│
├── 東京汽船(9193) 100株
│ ├── 取得日 2025年6月26日
│ ├── 取得単価 915円
│ └── 投資金額 約10万円
│
├── KNT-CTホールディングス(9726) 100株
│ ├── 取得日 2025年6月30日
│ ├── 取得単価 980-1,050円レンジ
│ └── 投資金額 約10万円
│
└── 北恵(9872) 【今月購入予定】
├── 目標取得株数 100株
├── 参考株価 818円
└── 予定投資金額 約8万円
投資実績
- 総投資元本 100万円
- 使用済み金額 約30万円
- 残り投資予算 約70万円
砂漠で水を探すということ
3,800社という広大な砂漠
前回の計算ミス発覚後、東証に上場する全3,800社を対象に、特定の条件を満たす企業を探した。
探していたのは、以下の4つの条件をすべて満たす企業。
- PER(株価収益率) ≤ 10倍
- 時価総額 ≤ 500億円
- ネットキャッシュ比率 ≥ 1.0
- プラスの営業キャッシュフロー
特に3番目の条件、ネットキャッシュ比率が1.0以上というのは、時価総額以上の現金を持っている企業を意味し、現代の資本市場において極めて稀な存在である。
唯一の完全適合企業
結果として、完全に4条件を満たしたのはKNT-CTホールディングス1社のみ。3,800社中1社。確率にして0.026%。
\非常に低い。
第二の候補者との出会い
北恵という名の企業
完全適合企業が1社しかないため、条件を少し緩めて検索を続けた結果、北恵(きたけい)という企業を発見した。
北恵(9872)の評価結果
├── PER 10.6倍 ❌(基準10倍をわずかに0.6倍超過)
├── 時価総額 81.8億円 ✅
├── ネットキャッシュ比率 1.53倍 ✅(基準を大幅にクリア)
└── 営業CF 6.03億円(プラス)✅
総合評価 3.5/4項目適合
PERがわずかに基準を超えていた。が、0.6倍の超過。
現金の山を抱える企業
北恵の特徴。
財務状況(2025年2月時点)
├── 時価総額 81.8億円
├── 現金及び預金 123.5億円
├── 有価証券 2億円
├── 有利子負債 0円(無借金)
└── ネットキャッシュ比率 1.53倍
つまり、時価総額の1.53倍の現金を保有
これは、市場評価額以上の現金を保有していることを意味する。
北恵とは何者か
60年の歴史を持つ住宅資材商社
北恵は1959年に大阪で創業された住宅資材の卸売企業である。主な事業は、住宅メーカーや工務店に建材や設備を供給することだ。
事業構成(2024年11月期)
├── 施工付販売 44%(差別化の源泉)
├── 住宅設備機器 23%
├── 木質建材 11%
└── その他 22%
特に「施工付販売」という事業モデルが特徴的で、単に商品を卸すだけでなく、施工まで請け負うことで付加価値を高めている。
創業家による安定経営
経営体制
├── 北村良一会長(67歳)
│ ├── 1988年から35年間社長を務める
│ ├── 筆頭株主(14.2%保有)
│ └── 2023年に会長就任
│
└── 北村誠社長(65歳)
└── 2023年2月に社長就任
創業家が経営を続ける、典型的な日本の中堅企業である。
投資判断のプロセス
PER10.6倍という微妙な数字
PER10.6倍という数字は基準の10倍を0.6倍超過している。この点については慎重に検討した。
決め手となった要因
北恵への投資を決定した理由は以下の通り。
-
圧倒的な現金保有
- ネットキャッシュ比率1.53倍は驚異的
- 実質無借金経営の安全性
-
安定した事業基盤
- 60年以上の業歴
- 施工付販売という差別化モデル
-
堅実な株主還元
- 配当利回り3.42%
- 配当性向35%の明確な方針
-
KNT-CTに次ぐ希少性
- 3,800社中、ネットキャッシュ比率1.0超えは極めて稀
- 次善の選択肢として十分な魅力
購入計画
現在の市場状況
7月上旬現在、北恵の株価は800円前後で推移している。
注文内容
├── 銘柄 北恵(9872)
├── 数量 100株
├── 価格 成行
├── 約定予想 約82,000円
└── 配当利回り 3.42%(年間2,800円)
この価格水準を基準に、今月中の適切なタイミングで購入を予定している。
予定ポートフォリオ構成
北恵購入後の予定ポートフォリオ
├── KNT-CT(9726) 約26%
├── 東京汽船(9193) 約26%
├── 福田組(1899) 約26%
└── 北恵(9872) 約21%(新規追加予定)
予定投資額 約38万円(投資率38%)
北恵投資の意味するもの
完璧を求めすぎない
今回の北恵投資で重要なのは、PER10.6倍という基準をわずかに超える数値を、ネットキャッシュ比率1.53倍という強みと総合的に評価した。
リスクとリターンの分析
北恵投資のリスクとリターン
潜在的リターン
├── 現金の有効活用による株価上昇
├── 安定配当(年3.42%)
├── 住宅市場回復時の恩恵
└── M&A等による成長加速
潜在的リスク
├── 住宅市場の構造的縮小
├── 成長性の限界
├── 現金の非効率な滞留
└── 地域集中リスク
私にできるのは、確率を少しでも自分に有利にすることだけだ。そして北恵は、その確率を十分に高めてくれる企業だと判断。
今後の展望
残り61.8万円の使い道
現在の投資率は38.2%。まだ61.8万円の予算が残っている。
今後の投資方針
├── 第3の適合企業の発掘(40%)
├── 既存銘柄の買い増し(30%)
├── 新たな投資機会の探索(20%)
└── 緊急時リザーブ(10%)
引き続き、適合企業の発掘を進める予定。
AIと人間の共同作業
役割分担
├── AI(Claude)の仕事
│ ├── 3,800社のスクリーニング
│ ├── 財務データの正確な計算
│ └── 網羅的な情報収集
│
└── 人間(私)の仕事
├── 最終的な投資判断
├── リスクとリターンの主観的評価
まとめ
次なる宝探しへ
北恵への投資後も、引き続き条件に合う企業の発掘を継続する。KNT-CTと北恵に続く第3の候補企業を見つけることが次の目標。
今後のスケジュール
北恵の購入は今月中を予定している。市場動向を見ながら、適切なタイミングで投資を実行する。
投資は自己責任で。
リアルタイムの進捗は@aug20260101で。
次回は「AI投資チャレンジ #08」で新たな発見をお届けします。
この記事はClaude Codeで作成されました。