データ復元サービスの罠~個の時代
ノートPCにコーヒーこぼした。
起動しなくなり、ディスクからのデータ復旧の必要が生じた。「バックアップは?」「クラウドへの自動Syncとか?」もちろんやっていたけども、結論だけいうと「災害は忘れたころにマサカの形でやってくる」。
とにかくハードディスクから直接データを取り出さねば。
自作PCというのは今時のスマフォネイティブ世代はあまりしないだろう。わたしはやっていたがノートPCとなると厳しい。さらに最近のノートPCは簡単に筐体を開けられないようにネジは特殊なものが使われている。仕方なくデータ復旧サービスの会社に持っていってみた。きむらパソコン
5万円以上!?
Webには診断料が5千円ちょっとかかる、としか書いて無く、復旧にどのくらいかかるかは見てみないと分からないとのことでお店に持ち込んだところ、5万円以上かかるとのこと。
じゃあとりあえず起動するかどうかだけでも試してもらえないか?と聞いてみたが「水なら起動する可能性があるが、コーヒーだとベタベタしてしまうからまず無理」とのこと。裏蓋を開ける工具を教えてくれ → ノーコメントで首を横にふる。
ubuntu20.04が出るまでは買い替えるつもりなかったが、このタイミングでの買い替えで10万円ほど覚悟してた。しかしさらに5万以上はキツイと思い、いったん持ち帰ることに。
※ いちおう言っておくが、きむらパソコンがとくにアコギというわけではなく、前職で情シスのときは福岡の㈱アラジンというデータ復旧サービスを利用していた。外出の多い営業やリテールのエリアマネージャーなどは「サーバーに同期バックアップできる社内」にいる時間などないものである。だいたい1台につき7万円くらいした。どこも同じようなものと思う。
まずは特殊ドライバーを
筐体を分解しないとなにも始まらないので、特殊ヒンジにあうドライバーセットをアマゾンで探す。すぐ見つかった。
E·Durable 【昇級】 122in1 精密ドライバーセット ドライバーセット 磁気ドライバー 特殊ドライバー 多機能ツールキット ネジ回し iPhone Switch 家電 デジタル製品 修理キット 101種ビット
これならイケるだろうと注文。2000円。翌日配送。
分解
コーヒーこぼしたわたしのPC、ASUS ZENBOOK UX305F
ガワのヒンジは星*のような形になっている。もちろん対応する形・サイズは上記購入のドライバーセットにある。
裏蓋のヒンジをぜんぶ外してもガワが開けない??? コーナー4隅のすべり止めパットを外してみる。
ドライバーセットに付属しているギターのピックのようなヘラでひっぺがえす。
バッテリも外すと(めくるだけでもいいけど)こんな感じ。よくわからん。一部ベトベト。
アルコールで拭いた
とにかくベトベトをアルコールウェットティッシュでくまなく適当に拭いた。いまはコロナウィルスで高くなってるが普段は120円で買えるもの。
そんなわけでこのままデータをバックアップした。さらにこのままおそるおそる使い続けているがまったく問題なく動いている。
ただ裏蓋のすべり止めキャップを戻せなくなって、机の上で少し滑る。
もし起動しなかったら
その時は、HDDを取り出す。おそらく赤枠がそれ(SSDだからこんなに小さい)。たぶん緑のネジを取るだけで外せる。
取り出したHDDはよく「裸族」というツールで復元してた情シス時代。開発だけやってる人は聞いたこともないでしょう? わたしも初めて聞いたときは「はあ? ラゾク? Razic?(まさか裸とは)」
こんなの
ロジテック HDDスタンド 2ベイ デュプリケーター HDD SSD対応 USB3.0 データバックアップ/消去ソフト無償ダウンロード可能 LGB-2BDPU3ES
わたしがこれを使ってた時は上の画像のようにSSD HDDはビスケットのような形してた。いまの、もっと小さい、まるでDRAMのような形したSSD HDDに対応しているかわからない。
「裸族お立ち台」 とかで検索して調べてほしい。
上記のものは3千円程度。
かかった費用
最終的に2000円。15万円以上の出費を覚悟していたので、“出費=手取り収入”と考えれば1日15万円の稼ぎといえる。税金がかからないので。
あらためて言うが、データ復元サービス会社がアコギとは思わない(データ復元だけやってるわけではないだろうし)。ただオフィス賃料や社員のアイドルタイムにもお給料や社会保険料払わなければならないのでサービス料は必然的に高くなる。
これだけ自分でいろいろできてしまう世の中になると、カイシャ、サラリーメン有利の時代はそろそろ終わりかなあと思ったりした(資金が欲しかったらはクラファンがあるし法人名だけならタダ。実在も欲しければ50万くらいで商店街の廃業店買える。住宅ローンが組みたかったら法人化して自分を名ばかりサラリーメンにすればよい)。もちろん企業体がなくなると言ってるわけではない。いろんなカタチに分散する?
さらに
また別の話だが、最近トイレのウォシュレットが壊れたので買い替えた。ビックカメラで新しいのを買った。取り付けを頼むと6千円かかる。頑張って自分で取り付けたので半日6千円の稼ぎといえる。水回りだと怖くて多くの人が躊躇するだろうが、仕組みが分かってしまえばPCよりずっとシンプル。
次はエアコン周りだろうか。仕組みは調べられるだろうが高所作業をひとりでする技がわからない。
ビジネスへの展開
ここまでだとみみっちい話に聞こえる。しかしココQiitaはみなさんアプリを作れる人々のコミュニティ。水平方向にスケールアウトすれば大きなビジネスになる、つまり便利屋シェアリングサービス。家電・PCの修理や設置、特殊清掃、組み立て、プログラミングの家庭教師、重い買い物、ゴキブリ・害虫対応。得意技と隙間時間がある個人が登録して、そういうの苦手なご老人とか主婦がご近所にいる登録者を利用する。メルカリみたいなフリマアプリの特殊労務売り買い版だろうか。SNSっぽいものを作ったひとなら難しくないだろう。意匠と商標で調べてみたが、まだないようだよ。メルカリに先にやられちゃうかな。