Makefileの環境切り替えの提案

動機

Makefileでクロスコンパイル環境を実現したい。
切り替えの方法を楽にしたい。

一般的な方法

環境変数で指定する。

$ make ENV=linux all  # Linux環境
$ make ENV=win all    # Win環境

嫌だな、と思うところ

• TAB補完で出てこない
• 変数の名前を覚えてないといけない
• どれだけの環境があるかぱっとわからない

解決方針

ターゲット指定で環境を切り替えられるようにしたい

実現方法

サンプル

.PHONY: all DEV_LINUX DEV_WIN

# MAKECMDGOALS による環境自動設定
# 最初に指定された DEV_XXX を ENV にいれる
ENV :=  $(firstword $(filter DEV_LINUX DEV_WIN,$(MAKECMDGOALS))

#####################################
# ENVによるコンパイラなどの切り替え
#####################################

# デフォルトターゲット
all: 
	@echo "building for $(ENV) with $(CC)"

# 環境切替ターゲット　何もしない
DEV_LINUX DEV_WIN:
	@:

実行サンプル

$ make DEV_WIN all
building for DEV_WIN with cc

$ make DEV_LINUX all
building for DEV_LINUX with cc