はじめに
先日知り合いから突然「DAO興味ない?」みたいなメッセージが来て、そこからなんやかんやでDAOを作ることになってしまったのですが、いろいろと新しく学ぶことが多く、Qiitaで記事にすると面白いかなと思いこの記事を書いています。
僕は普段はフリーランスエンジニアとして活動しており、仮想通貨やらNFTやらとはあまり縁のない人間なのですが、Twitterなどで色々と情報が流れてきており、名前や「何となくそれらが何なのか」くらいは知っている人間です。
特にエンジニアだとweb3とかにある程度を興味は持つ人は多いですよね。
が、結局のところ調べても概念や考え方みたいなものがでてくるだけで、いまいち具体的な話がなくピンと来ないものが多いなあと思っておりました。
本記事はそういう人たちにとって少しでも役に立てばなあと思ってたりしております。
DAOって何??
まず今回作る(始めるの方が表現だだしいかもしれません)DAOとは何ぞやということを書いていきたいと思います。
DAOとはDecentralized Autonomous Organizationの頭文字をとったもので、日本語だと「分散型自律組織」になります。
そう 「組織」 なんですよね。何となくweb3やNFTの文脈ででてくるので「技術」のことを指すのかなと僕自身は考えていたのですが、そうではなく「組織」のことを表す言葉でした。
じゃあ実際どういう「組織」のことをDAOと呼んでいるのかというと、管理者がおらず参加者同士で意思決定を行う組織のことを指します。
いわゆる一般的な会社では社長が最終的な意思決定を行い、企業の方向性を決め、それに従う形でその下の従業員達が働くといった形態をとりますよね。
DAOではそれとは違い、何かの意思決定を行う際は組織内のメンバーの投票によって決められます。
具体的にとある組織で働く時の給料の金額の決定方法を例にして考えていきましょう。
一般的な組織の場合
一般的な組織の場合、給料は基本的には経営者陣(社長)の人が決めます。
(もちろん組織によって様々だとは思いますし、少し極端な言い方かもしれませんが、、、)
DAOの場合
DAOの場合、全員が給料の額を投票し、その投票内容に応じて何らかのロジックで計算された給料が支払われることになります。
例えば簡単な例で言うと「全員が1~10段階評価で自分以外の人を評価し、その評価の平均点の比になるように先月の売上を全員に分配する」とかです。
この何らかのロジックをスマートコントラクトと呼びます。スマートコントラクトはプログラムで書かれており、DAOの信頼性を保つため組織内外問わずオープンソースで公開されていることが多いようです。
このようにトップの人が存在せずスマートコントラクトを中心に組織が動いていくのがDAOの最も大きな特徴かなと個人的には思いました。
またブロックチェーンの話はいつでてくるの?と思うかもしれませんが、ブロックチェーンは上記のような仕組みを支える上で必要不可欠な「データの信頼性」を担保するために使われるようです。
この辺の話はもっと分かりやすくかつ詳しい記事があるのでそれを見てもらえるといいかなと思います。
ただ上記はあくまで理想論の話
DAOの最も大きな特徴は「組織の意思決定を特定の人物だけでなく、スマートコントラクトを通して全員で行うこと」にあると思います。
ただ現状では上記はなかなか難しく、現状では各組織に主要となるメンバーがいることが多いようです。
スマートコントラクトはあくまでコードなので、プログラムの範疇を超えたことはできません。
なのでプロジェクトで使用するサービスの支払いや、実際にモノを作ったり運んだりする必要のあるプロジェクトでは、どうしてもそれを確認・管理する主要メンバーが必要になるというわけです。
逆にいうとプログラム上で全てを完結できるプロジェクトの場合は、主要メンバーが不在の理想的なDAOの形態をとることができる可能性があるということです。
ビットコインはここでいう理想的なプロジェクトの良い例だと言われているようです。
このあたりの話については下記記事が大変参考になりましたので、是非興味のある方は一度見ていただければと思います。
何となく分かった気がするが何がいいのかが分からない
ここまで調べた状態の僕の感想は「DAOが何なのかは何となく分かったが、それのどこがどういいのかが分からない」というものでした。
となるとやはり欲しいのは具体例ですよね。そこで次にDAOの具体例を見ていきたいと思います。
具体例① Englister DAO
既にあげた参考元と全く同じ参考元なのですが、一つ目はちぇんさんのEnglister DAOです。
こちらは英語学習サービスを開発するDAOで、簡単に紹介すると
- 英語学習サービスの価値を向上させる働きを宣言して実行する
- 月ごとに投票によりそれぞれのユーザーへのトークン発行量を決定
- 英語学習サービスの利益をプールし、プール金額・トークン総発行量によって1トークンの金額を決定。トークン保持者は換金可能。
といった形になります。
正直いろいろなDAOの説明記事を読んでもピンときませんでしたが、このEnglister DAOのドキュメントを読むことで大きくDAOについての理解が深まりました。
DAOについて理解はしているけどいまいちピンと来ていないという方は是非一度読んでみると良いかなと思います。
具体例②以降
そのうち良い例が見つかったら追記します。。。
まとめ
以上DAOについてでした。説明すると言っていましたが結局最終的にはDAOプロジェクトのドキュメント読んでみてみたいな結論になってしましたが、許してください。
もしDAOについてもっと細かく知りたいという方は他にいくらでも解説記事があるのでそれを読んでもらえれば良いと思います。
ただ今回調べてみて思ったのは「DAOとは何かの記事を読むより、実際に動いているプロジェクトのドキュメントなどを読む方がピンとくる」というものでした。
なので今までDAOについていろいろ調べた結果日本語としては理解できるけど、実際にどう動いているのかなどがピンと来ないという人は、一回どこかのDAOプロジェクトに入ると一気に理解が進むかもしれません。
まあそんなこと言う僕もDAOプロジェクトに参加したことはないのですが。
この記事を書くにあたってもちろん現在動いているDAOプロジェクトについて調べてはみたのですが、上であげたEnglister以外に特に良いプロジェクトが出てこなかったんですよね。。。
もし何か良い探し方があれば教えてくれると嬉しいです。
読んでいただいてありがとうございました!