この記事は、前回投稿した「技術ドリブンな組織でテスト担当者が目標設定を実務に落とし込み、顧客満足と自己成長を実現する方法」の内容をさらにブラッシュアップしたものです。より実践的かつ本質的な目標設定手法を私なりの考えでまとめました。
はじめに
会社やチームで目標設定を求められても「そもそも何をどう決めればいいのか分からない」と感じたことはありませんか?
この記事では、目標設定の本質的な考え方と、実践的なフレームワークや手順をまとめます。
あなた自身のモチベーションが上がり、納得感のある目標設定を実現したい方はぜひ参考にしてください。
目標設定の2つの型
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発生型目標
解決すべき課題を正確に把握し、ゴールに対する障壁を見つけ、その障壁を除くことを目標とする。 -
設定型目標
現状をもとに個人が自発的に設定する。ストレッチ目標とも呼ばれ、意義や達成基準が曖昧になりやすい。
目標設定の出発点
「会社から目標を設定してください」と言われて考え始めるのは、まるで「紙のない状態で絵を描け」と言われるようなものです。
紙がなければ、どこに何を描けばいいのか分からず、絵は宙に浮いた意味のないものになってしまいます。
目標設定も同じで、まずは自分自身の目的(人生の目標)を把握することが絶対に必要です。
次に、自分の現状を正しく理解し、さらに会社の方針や目的をしっかり把握しましょう。
この3つが揃って初めて、個人の目的と会社の目標をすり合わせ、モチベーションを保ちつつ、視座を高く持った現実的かつ意義のある目標設定が可能になります。
目標設定のためのフレームワーク
SMARTの法則
項目 | 内容 |
---|---|
Specific | 具体的で明確な目標 |
Measurable | 測定可能な指標 |
Achievable | 達成可能な現実的目標 |
Relevant | 目的や方針と関連性があること |
Time-bound | 期限が明確に設定されていること |
SMARTの法則を活用することで、目標達成に向けた行動が明確になり、モチベーション維持や納得感のある評価につながります。
目標設定の手順
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自分自身の目的を把握する
まずは自分が何を目指しているのか、人生のビジョンや価値観を明確にしましょう。 -
現在の状況を整理し理解する
自分の強み・弱み、現状の課題や環境を客観的に見つめます。 -
会社の方針や目的を理解する
会社のビジョンや中長期計画、期内の重点方針を把握し、自分の役割を認識します。 -
個人の目的と会社の目標をすり合わせる
自分の目標と会社の方向性を重ね合わせ、整合性のある目標を設定します。 -
設定した目標とのギャップを書き出す
目標達成に向けて不足している要素や課題を洗い出します。 -
ギャップを埋めるためのTODOを考える
行動計画を具体的なTODOレベルまで落とし込みます。 -
達成期限を設定する
いつまでに何を達成するのか、期限を明確に決めましょう。
目標設定のポイント
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モチベーションが上がる目標を選ぶ
自分が心からやる気になる目標でなければ、継続は難しいです。 -
目標は可視化し、指針として掲げる
頭の中のビジョンをアウトプットし、目に見える形で整理することで、ギャップの理解や行動指針が明確になります。 -
自己分析と会社方針の理解が不可欠
目的や土台がないまま目標を設定しても、意味のない宙に浮いたものになってしまいます。
まとめ
- 目標設定は「会社から言われたからやる」ものではありません。
- まずは自分自身の目的を明確にし、現状を理解し、会社の方針を把握すること。
- その上で個人の目的と会社の目標をすり合わせて、モチベーションを保ちつつ意義のある目標を設定しましょう。
- SMARTの法則などのフレームワークを活用し、具体的で達成可能な目標と行動計画を立てることが成功の鍵です。
あなたの目標設定がより実りあるものになることを願っています!