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ZabbixAdvent Calendar 2020

Day 2

Zabbixのバージョンとサポート期間と注意事項(2020年版)

Last updated at Posted at 2020-12-01

日本Zabbixユーザー会の田中です。

Zabbix Advent Calendar 2020の2日目ということで、今年も最新のサポート状況を整理しておきたいと思います。

現在のサポート状況

Zabbixのリリースバージョンとそのサポート期限を整理すると以下のようになります。

バージョン 種類 リリース日 フルサポート終了 リミテッドサポート終了
5.2 ポイント 2020年10月27日 2021年04月 2021年05月
5.0 LTS 2020年05月12日 2023年05月 2025年05月
4.4 ポイント 2019年10月07日 2020年05月 2020年06月
4.2 ポイント 2019年04月02日 2019年09月 2019年10月
4.0 LTS 2018年10月01日 2021年10月 2023年10月
3.4 ポイント 2017年08月22日 2018年02月 2018年03月
3.2 ポイント 2016年09月14日 2017年10月 2017年11月
3.0 LTS 2016年02月16日 2019年02月 2021年02月
2.4 ポイント 2014年09月11日 2016年02月 2016年03月
2.2 LTS 2013年11月12日 2017年08月 2019年08月
2.0 LTS 2012年05月21日 2015年05月 2017年05月
1.8 - 2009年12月07日 - 2014年11月

5.2の期限は、5.4が2021年03月にリリースされた場合

サポート期間の長いバージョンは、種類としてはLTSと呼ばれるバージョンです。それに対して、新機能を積極的に盛り込みますがサポート期間が短いバージョンをポイントリリースと呼びます。

1.8、2.0、2.2、2.4、3.2、3.4、4.2、4.4などのポイントリリースは、リミテッドサポートも終了してしまっているので、今後、公式には不具合や脆弱性の問題が修正されたバージョンはリリースされないでしょう。セキュリティ上の問題となる可能性もあるので、早急にバージョンアップをご検討ください。

現時点では、より長期のサポートが提供されるLTSの4.0もしくは5.0を選択されるとよいと思います。サポート期間が短くてもよいので新機能を使用されたい方は、5.2を使用してみてください。

詳細は、以下のURLに記載されています。

最近のリリースでの注意点

Zabbix 5.2のRHEL 7用パッケージ

Zabbix公式のリポジトリ上では、RHEL 7用のZabbix 5.2のサーバーを構成するために必要なパッケージが公開されていません。先日のZabbix Summitでは遅れてリリースされるとの話もありましたが、結局、サーバー用のパッケージは公開されないことになったようです。
後日、正式に詳細なアナウンスがブログ等でなされると思います。

Zabbix 5.2のサーバーをZabbix公式のパッケージを使用して構築するのであれば、RHEL 8(CentOS 8)、Debian 10、Ubuntu 18.04、Ubuntu 20.04のような比較的新しいバージョンのOSを使用するようにしてください。

Zabbixエージェント2でのUserParameterでの注意

先日、コミュニティの方に問い合わせがあって気づいたのですが、UserParameterでawkを呼び出す際に、$$1とかよく使うと思うのですが、現時点のバージョンでは正常に機能しないようです。
UserParameterでこの条件に当てはまる設定を使用している環境では、Zabbixエージェント2へは、まだ移行しない方がよさそうです。

Webインターフェースで言語を変更しても反映されない

Twitterにも投稿しましたが、Debian 10上にZabbixサーバーを構築してWebインターフェースの言語を切り替えても表示される言語が切り替わらないという現象が発生した方がいたようです。

私自身でもいくつかの組み合わせで環境を構築してみたものの再現できなかったのですが、答えを見つけてくれた人がいました。原因は、mod_phpのgettextの処理にmod_perlが干渉してしまって、gettextが機能しなかったようです。
mod_perlのモジュールを無効にすることで機能するとのことでした。

同じような現象が発生してしまっている場合は、有効になっているモジュールを確認してみてください。

最後に

今年のZabbix Summit Onlineの動画やZabbix Conference Japanの資料も公開されています。
イベントに参加できなかった方でも、それぞれの情報を参照してみてください。

Zabbix 5.2の新機能や今後のZabbixの開発予定などが多く紹介されています。

Zabbix Conference Japanの発表内では、problemテーブルの肥大化問題と対策とか運用にも役立つ情報が発表されていたりするので、実際の運用にも役に立つと思います。ぜひご覧ください。

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