UselethMiner
Chainfire氏によるUselethMiner(注:UselessMinerではない)というCPUメインのイーサリアムマイナーを見つけたので、M1 Mac miniで試してみました。
ハッシュレートは4MH程度で消費電力はサンワのワットモニターで24W前後です。2022/2/1時点だと1日数円程度の利益にしかならないですが、以前解説したXMRigでのRandomX CPU & KAWPOW GPUの併用より効率的だと思います。
オープンソースではないのでどのように高速化しているかわからないのですが、Chainfire氏のツイートによると、ARMv8の様々な命令を駆使することでM1 MaxではCPUだけでハッシュレートが10MH以上、MetalによるGPU活用を組み合わせると20MHまでいくようです。
ダウンロードとインストール
2022/2/1時点で最新版は0.23です。
こちらからuselethminer-0.23-macos-arm64.pkg
をダウンロードしてください。
通常のパッケージ形式のインストーラなので、Finderからダウンロードしたファイルを開き、画面の指示に従い標準の場所にインストールしてください。/usr/local/uselethminer/
にインストールされます。
実行
ランチャーからターミナルを起動してください。
NiceHash Poolを利用してマイニングする場合(ロケーション:usa-west)は、
$ /usr/local/uselethminer/uselethminer
『NiceHashの自分の報酬ビットコインアドレス』.『NiceHashの自分のWorker名(何でもいい)』@daggerhashimoto.usa-west.nicehash.com:3353
で実行できます。
初回実行時は最初にベンチマークを実行したりDAGの処理を行うようなのでマイニング開始まで数分かかります。正しく実行できていればこんな感じでハッシュレートが表示されマイニングするはずです。
...
[2022-02-01 21:49:44][STATUS] CPU[ 4198003 h/s :: 32.03 GB/s ]
2回目以降の実行
2回目以降はベンチマークの実行がなくDAGの処理が短時間で済むのですが、手元のM1 Mac miniだとなぜかハッシュレートが下がります。
[2022-02-01 21:54:07][STATUS] CPU[ 3325707 h/s :: 25.37 GB/s ]
...
[2022-02-01 21:54:45][STATUS] CPU[ 2563810 h/s :: 19.56 GB/s ]
uselethminerのデータやログは~/.uselethminer
に保存されているので、
$ rm -rf ~/.uselethminer
を実行してuselethminerのデータを消せば、また初回のベンチマークの実行とDAGの処理によりマイニング開始まで時間がかかりますが、ハッシュレートは4MHに戻るはずです。
GPUの利用
-fg metalオプションを付けて実行すればGPUを併用できるようですが、M1 Mac miniではsegmentation faultで落ちます。
zsh: segmentation fault /usr/local/uselethminer/uselethminer -fg metal
xmrigのKAWPOW GPUマイニングとの併用もうまく行きません。uselethminerとxmrigの両方がまともに動作しないです。
その他の情報
細かいオプションはREADME.mdを参照してください。-tでCPUの割り当てや最大CPU使用量の指定ができるようです。