MP3再生アンプ
2015/12/12 朝倉
1.はじめに
本機は、長い銃の中に入れて、模擬的な銃声音を出すために作りました。
任意のMP3ファイルを再生できる音声モジュールを使用し、
小型でも低消費電力で大音量を出せるように、ディジタルアンプを使用しました。
(電源等は未配線。収納をイメージした配置。
左端はスピーカ。単3電池駆動。右端はトリガスイッチ)
回路図、部品表、基板図 等、
KiCadで作成したプロジェクト一式 JuuSei_DIP_4538-03.zip
をアップします。
2.回路
これが本機の回路図 <[http://wiki.kicad.jp/images/5/56/JuuSei_D4-03_Circuit.pdf](http://wiki.kicad.jp/images/5/56/JuuSei_D4-03_Circuit.pdf)>ですが、
部品表などはファイル一式の中を見てください。
音声再生モジュール SOU804 <[http://blog.digit-parts.com/pdf/sou80432m13su.pdf](http://blog.digit-parts.com/pdf/sou80432m13su.pdf)>と、
ディジタルアンプ TPA3122D2 <[http://www.tij.co.jp/jp/lit/ds/symlink/tpa3122d2.pdf](http://www.tij.co.jp/jp/lit/ds/symlink/tpa3122d2.pdf)>を、
単純につなげただけです。
・引きがねトリガ
ワンショットマルチバイブレータ 4538 で、0.1秒のパルスを作っています。
これは、SOU804 の再生タイミングが、1pin の立ち上がりエッジで開始され、その前のLow期間が長すぎても短すぎてもチャタリング除去で、立ち上がりが無視されてしまうので、追加しました。
だから、引きがねを引いた(SW1閉)瞬間に再生が開始されるのではなく、引いてから、0.1秒遅れて再生が開始されます。
・アンプ TPA3122D2
データシートの回路そのまんまです。何の工夫もありません。
回路図ではゲインが固定になっていますが、
今となっては、4段階でも、可変できた方が良かったと思っています。
ゲイン固定にしたために、基板のパッチを当てることになってしまいました。
4538でアンプのイネーブルパルスを作り、省電力化を図ったのですが、アンプの立ち上がりが遅くて、再生開始に追いつかず、頭の音が出ないという事態になったので、最終的に、U3-1pinは、基板でHigh固定にパッチしました。
音量調整は、電源の入れ直しでSOU804がリセットしてしまうので、
スイッチSW11, SW12は、めんどくさくて、役に立ちません。不実装にしています。
アンプの構成は、BTLかシングルかを、好みで選択できるようにしてあります。
【重要な注意!】電源電圧
TPA3122D2のデータシートには、推奨電源電圧10~30V と書いてありますが、20V以上では、TPA3122D2 が異常発熱を起こし、ちょっとヤバイ感じです。
なので、電源電圧は、18Vまでにしてください。
【重要な注意!】
3.音声ファイルの書き込みと再生
・書き込み機
実は、本機の回路だけでは、書き込みはできません。
SOU804のデータシートを見るのが一番ですが、書き込み回路は、スイッチとLEDの簡単な回路です。
別途の書き込み機を作りたくないのであれば、データシートの通りに、書き込みスイッチとLEDを、本体回路に付けておく必要があります。
本機は、再生ファイルが固定で、小型化を図るため、別途の自作の書き込み機
を作り、SOU804の上から強引に押しつけて接触をとり、書き込みました。
その強引な接触に使用したソケットは、
[シングルピンソケット(低メス) 1×20 (20P) (秋月電子) C-03138]
(http://akizukidenshi.com/catalog/g/gC-03138/)
です。
・再生音
筆者は、火薬の銃を録音したものを使いましたが、
これは公表できないので、フリー素材サイトから好きな音を拾ってきて
再生してください。
トリガで「へぇ~」も、いいかもしれません。
4.その他
・回路図の部品コンポーネント
RやCなどは標準の物ではなく、筆者が小さく作り直したものです。
JuuSei-cache.lib を、念のため、JuuSei-compo.lib にコピー保存しています。
電解コンデンサやダイオードの極性ピンは、一般のコンポーネントとは異なっていますから、再利用の際は十分注意してください。
・基板
筆者が作成した基板は、銃身に収納するため、非常に細長いので、一般的な用途で使用するには、もう少し正方形になるように、基板を作り直した方が使いやすいでしょう。
・免責
本機は、筆者が適当に作ったものなので、
適当にアレンジして、自由に使っていただいて構いませんが、
生じた損害に対しては、いかなる補償もできません。
以上、よろしくお願いいたします。