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FOSS4G ASIA 2023 参加レポート

Last updated at Posted at 2023-12-16

はじめに

この記事は FOSS4G Advent Calendar 2023 16日目の記事です。

FOSS4G ASIA 2023に現地参加してきたので、セッションの内容を書きます!

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FOSS4G ASIAとは

概要

  • 2年ごとにアジアの様々な国で開催されているFOSS4Gイベントです
  • 今年は韓国・ソウルで開催されました
    • 期間は 11/28~12/02 でした

日程

  • 11/28
    • ワークショップ
  • 11/29-12/1
    • カンファレンス
  • 12/2
    • コミュニティスプリント(もくもく会)

timetable

セッション紹介(一部)

ここからは、私が聞いた中で印象に残ったセッションの一部を紹介します。
発表は英語だったので頑張って日本語訳しています。聞き取れなかったところもあります。間違っていたらごめんなさい!

Utilising Cloud-Optimised GeoTIFF and PostGIS for mapping India's rural areas(日本語訳:Cloud-Optimised GeoTIFFとPostGISを活用したインドの農村地域のマッピング)

インドでは人口14億人のうち、64.3%が農村部に住んでいる

インドでは農村地域のデータが少ないため、ドローンのデータをつかってマッピングをした
GeoTIFFをGDALを使ってCOGに変換

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ベクタデータをPostgreSQL、PostGISに格納し、ST_AsMVTコマンドで動的にベクトルタイルを作成

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Visualizing Seoul’s subway traffic and data in a 3D city model(日本語訳:ソウルの地下鉄交通とデータを3D都市モデルで可視化)

地下鉄の路線・駅・時刻表データを活用し、ウェブブラウザからソウル地下鉄のリアルタイムな動きを3D地図上で確認できるウェブアプリケーションを紹介

インスパイアされたプロダクトには、日本のMini Tokyo 3Dも!
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時刻表などの生データを整形して、DB(PostgreSQL)に入れる
データのエラー(startとendの位置が一致しないなど)を直す

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可視化にはCesiumを使っている、カメラのトラッキングはCesiumで実装されていないため、自前で計算している
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Making A Realtime Interoperable Open-data Stack for Transit(日本語訳:交通機関用のリアルタイム相互運用可能なオープンデータスタックの作成)

ロサンゼルス郡都市交通局(Metro)はオープンな技術に基づいてAPIを作成している
オープンデータを使って、チームで開発した

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Jypyter notebookでコードを書いて、GitHub Actinonsを使ってジョブを定期的に回し、整形したデータをPostgreSQLに入れている

技術スタック
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The new innovation in citizen communication with Smart Seoul Map by Open Source SW.(日本語訳:オープンソースSWによるスマートソウルマップで市民コミュニケーションの新たなイノベーション)

スマートソウルマップは、ソウルを代表する地図ポータルサービス

スマートソウルマップはオープンソースソフトウェアでありながら、毎年新しい技術を搭載し、政府が様々な政策プロジェクトを市民に紹介している。特に、過去のCOVID-19では、検診クリニックや呼吸器治療センターなど、市民が知っておくべきコロナ医療情報を地図化し、いち早く市民とのコミュニケーションを図った

スマホでも閲覧可能で、データのダウンロードも可能

Urban Life MapやTile mapサービスなどもリリースしている
https://map.seoul.go.kr/smgis2/short/6O2bv

システムアーキテクチャ

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地図を使ったプラットフォームはシンプルに使えることが求められる

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Automatic Cocoa fruit count using a mobile app and computer vision(日本語訳:モバイルアプリとコンピュータビジョンを用いたカカオの実の自動カウント)

カカオは世界的に主要な商品であるが、その生産には発展途上国の数百万の零細農家が関わっており、児童労働などが問題になっている

AIを使って効率よく・正確に作業できないかと考えた

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技術スタック
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データ収集用のモバイルアプリを使って農民はジオタグ付きの写真を撮影し、アノテーションし、AIモデルを作成した

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Open Source Tools for Handling OGC IndoorGML(日本語訳:OGC規格であるIndoorGMLを扱うためのオープンソースツール)

IndoorGMLをサポートするいくつかのオープンソースソフトウェアを紹介

IndomrGMLもCityGMLも構造が複雑だが、他のフォーマットへの変換がしやすいといった利点がある

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オープンソースツールの紹介

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InBuilderの紹介
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IndoorGMLのアプリケーション(VIM)の紹介
点字ブロックのガイドボイスが出る
利用者がインドアマップのどこにいるかを判断して音声を出している

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おわりに

本当はすべて紹介したいところですが、まとめるのが大変なので一部だけの紹介になりました。
一部のセッションはYouTubeで公開されているので興味があればご覧ください!

セッションでは、古くからある技術(GeoServer、GRASS GISなど)から新しく出てきた技術(MapLibre、3D、AIなど)まで、
そしてフロントエンド、バックエンド、クラウド、デザイン関連、ユースケースなど幅広い内容を聞くことができてとても勉強になりました!

現地の雰囲気については、よければ以下のページをご覧ください。

海外カンファレンスは初めてでしたが、セッションも面白く、海外のエンジニアとも交流できてとっても楽しかったです!
国内カンファレンスは行ったことあるけど、海外カンファレンスはまだ不安・・という方は、ぜひ勇気をだして海外カンファレンスにもいってみてください!

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