はじめに
本記事はDB Tech Showcase 2024 の1日目(7/12)において Google Cloud の江川さんが講演された「AlloyDB 徹底解剖 -高可用性、性能を生み出すアーキテクチャと運用負担を軽減するためのポイントを学ぶ-」のレポートです。
公式セッション紹介
AlloyDB for PostgreSQL は、PostgreSQL と互換性を持つフルマネージド型のデータベースサービスで、極めて要求が厳しいデータベース ワークロードをモダナイズできます。本セッションでは、AlloyDB の概要とアーキテクチャ、運用の Autopilot 機能や利用するにあたって押さえておくべきポイントをご確認いただければと思います。
発表資料
- 未公開(公開するという話をされてました)
概要/おすすめポイント
前日のGoogle Cloudの佐藤さんのセッション(【セッションレポート】「細かすぎて伝わらない!Spanner のユニークで実用的な機能や特徴」に参加しました)とは別の角度で、Google Cloud におけるデータベース全般の説明からAlloyDBに、そしてAlloyDBのアーキテクチャ含めてお話をされていました。
なので、セッション資料(もしくはアーカイブ)が公開されたらその資料を確認することでGoogle Cloudのデータベース群におけるAlloyDBの立ち位置から、AlloyDBの特徴含めて確認することができると思います。
セッション内容の紹介
AlloyDBのアーキテクチャ、優位性について時間を割いて説明されていました。
特にストレージレイヤについて、次のblogよりも細かく話されてたので、資料公開されたら改めて確認しておきたいと思います。
そのほか、ニアゼロダウンタイムのメンテナンス や 適応型自動バキューム 、そしてAlloyDBの一番の特徴である HTAP(カラム型エンジン) について、説明されていました。
耐障害性や業務継続性、そして分析ワークロード対応と多機能ですね~。
まとめ
このセッションではもちろん話は出なかったのですが、AlloyDBはAWSのAmazon Auroraとよく比較されます。
性能などはいったん横に置いておくとして、DBaaSの機能としてはAuroraはMySQL互換がある、Aurora ServerlessやGlobal Databaseが利用できる、フルマネージドのBlue/Greenデプロイができる、といったところに対し、AlloyDBはHTAP(カラム型エンジン)が利用できることとニアゼロダウンタイムのスケーリングが行えること(AuroraのBlue/Greenで代替可能?)、後はAlloyDB Omniとしてオンプレミス環境などにもデプロイが可能となる、あたりになるでしょうか。
現時点では機能的にはAuroraの方がいろいろと実装されていますね。
一方AlloyDBはBigQueryからのフェデレーテッドクエリのサポートやVertex AIとの統合など、だんだんとGoogle Cloudの他の機能とも統合されるようになってきており、今後はより中核的なサービスとなっていくと思われます。
これも今回は話に出ませんでしたが、Oracle Cloudとの接続が始まる話もあり、Google Cloudでもデータベースを採用するにあたって様々な選択肢が出てきて、今まで以上に頭を悩ませることにもなりそうですね。