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Dockerを使ってWordPressとMySQLのローカル開発環境を構築する手順

Last updated at 2023-07-17Posted at 2023-07-17

はじめに

2022年9月から本格的にプログラミングを学習し始め、2023年4月に京都のWeb系ベンチャ企業でフロントエンジニアとして入社しました。現在エンジニア歴は3ヶ月になります。実務では主にWordpress, JavaScript, phpを使用しています。

この記事の対象者

Dockerに興味があるが、どのように使用すれば良いかわからない方
WordPressのローカル開発環境を簡単に構築したい方
コンテナ化された開発環境について学びたい方

参照サイト

Docker公式ドキュメンテーション
 WordPress Docker Image
MySQL Docker Image

開発環境

Docker 20.10.7
WordPress Ver 6.2.2
MySQL Ver 8.0.33

基本的な環境構築方法

Dockerを使ってWordPressとMySQLのコンテナを作成し、ローカルでの開発環境を構築する方法をご紹介します。この方法を使えば、環境構築の手間を大幅に削減でき、さらに環境差異によるトラブルを防ぐことができます。

1: まずは、Docker内で新しいネットワークを作成します。このネットワークは、後で作成するMySQLコンテナとWordPressコンテナが通信するためのものです。

docker network create wordpress000net1

2: 次に、MySQLのDockerコンテナを作成し、起動します。ここでは、MySQLの設定を行うための環境変数を設定しています。

docker run --name mysql000ex11 -dit --net=wordpress000net1 -e MYSQL_ROOT_PASSWORD=myrootpass -e MYSQL_DATABASE=wordpress000db -e MYSQL_USER=wordpress000kun -e MYSQL_PASSWORD=wkunpass mysql --character-set-server=utf8mb4 --collation-server=utf8mb4_unicode_ci --default-authentication-plugin=mysql_native_password

このコマンドはMySQLのコンテナを作成し、起動します。それぞれのオプションは以下の通りです。

docker run: Dockerコンテナを作成し、実行するコマンドです。
--name mysql000ex11: コンテナにmysql000ex11という名前を付けます。
-dit: -dはコンテナをバックグラウンドで実行（デタッチモード）、-iはインタラクティブモード、-tは仮想端末（tty）を割り当てるオプションです。
--net=wordpress000net1: wordpress000net1という名前のネットワークに接続します。
-e MYSQL_ROOT_PASSWORD=myrootpass: 環境変数としてMySQLのrootユーザーのパスワードを設定します。
-e MYSQL_DATABASE=wordpress000db: 環境変数として作成するデータベースの名前を設定します。
-e MYSQL_USER=wordpress000kun: 環境変数として作成するMySQLのユーザー名を設定します。
-e MYSQL_PASSWORD=wkunpass: 環境変数として上記ユーザーのパスワードを設定します。
mysql: 使用するイメージ名を指定します。
--character-set-server=utf8mb4 --collation-server=utf8mb4_unicode_ci --default-authentication-plugin=mysql_native_password: MySQLの設定を指定します。文字セット、照合順序、認証プラグインを設定しています。

使用するMySQLのオプション

項目	オプション	値
ネットワーク名	`--net`	`wordpress000net1`
MySQLのコンテナ名	`--name`	`mysql000ex11`
実行オプション	`-dit`	N/A
MySQLのルートパスワード	`-e MYSQL_ROOT_PASSWORD`	`myrootpass`
MySQLのデータベース名	`-e MYSQL_DATABASE`	`wordpress000db`
MySQLのユーザー名	`-e MYSQL_USER`	`wordpress000kun`
MySQLのパスワード	`-e MYSQL_PASSWORD`	`wkunpass`

3: 次に、WordPressのDockerコンテナを作成し、起動します。ここでは、WordPressがMySQLデータベースに接続するための情報を提供する環境変数を設定しています。

docker run --name wordpress000ex12 -dit --net=wordpress000net1 -p 8085:80 -e WORDPRESS_DB_HOST=mysql000ex11 -e WORDPRESS_DB_NAME=wordpress000db -e WORDPRESS_DB_USER=wordpress000kun -e WORDPRESS_DB_PASSWORD=wkunpass wordpress

このコマンドはWordPressのコンテナを作成し、起動します。それぞれのオプションは以下の通りです。

docker run: Dockerコンテナを作成し、実行するコマンドです。
--name wordpress000ex12: コンテナにwordpress000ex12という名前を付けます。
-dit: -dはコンテナをバックグラウンドで実行（デタッチモード）、-iはインタラクティブモード、-tは仮想端末（tty）を割り当てるオプションです。
--net=wordpress000net1: wordpress000net1という名前のネットワークに接続します。
-p 8085:80: ホストの8085ポートをコンテナの80ポートにマッピングします。これにより、ホストマシンの8085ポートでアクセスすると、コンテナの80ポート（WordPressが動作しているポート）にアクセスできます。
-e WORDPRESS_DB_HOST=mysql000ex11: 環境変数としてWordPressが接続するデータベースのホスト名（ここではMySQLコンテナの名前）を設定します。
-e WORDPRESS_DB_NAME=wordpress000db: 環境変数としてWordPressが使用するデータベースの名前を設定します。
-e WORDPRESS_DB_USER=wordpress000kun: 環境変数としてデータベースのユーザー名を設定します。
-e WORDPRESS_DB_PASSWORD=wkunpass: 環境変数として上記ユーザーのパスワードを設定します。
wordpress: 使用するイメージ名を指定します。

使用するWordPressのオプション

項目	オプション	値
ネットワーク名	`--net`	`wordpress000net1`
WordPressのコンテナ名	`--name`	`wordpress000ex12`
実行オプション	`-dit`	N/A
ポート番号を指定	`-p`	`8085:80`
データベースのコンテナ名	`-e WORDPRESS_DB_HOST`	`mysql000ex11`
データベース領域名	`-e WORDPRESS_DB_NAME`	`wordpress000db`
データベースのユーザー名	`-e WORDPRESS_DB_USER`	`wordpress000kun`
データベースのパスワード	`-e WORDPRESS_DB_PASSWORD`	`wkunpass`

これで、WordPressとMySQLのコンテナが作成され、起動しました。docker psコマンドを使って、コンテナが正しく起動していることを確認しましょう。

docker ps

4: 最後に、ブラウザで`http://localhost:8085`にアクセスし、WordPressが正しく動作していることを確認します。

5: MySQLとWordPressのVersionの確認方法

MySQLのバージョンを確認するには、MySQLのコンテナに入り、以下のコマンドを実行します。

docker exec -it mysql000ex11 mysql -V

このコマンドはMySQLのバージョン情報を表示します。出力の中に "Ver x.x.x" のような形式でバージョン番号が表示されます。

WordPressのバージョンを確認するには、以下の手順を実行します。

WordPressが動作しているコンテナに入ります。以下のコマンドを実行します。

docker exec -it wordpress000ex12 bash

コンテナ内部に入ったら、wp-includes/version.php ファイルを開きます。このファイルにはWordPressのバージョン情報が含まれています。以下のコマンドを実行します。

cat /var/www/html/wp-includes/version.php

コマンドを実行すると、ファイルの内容が表示されます。その中に $wp_version = 'x.x.x'; のような行があります。ここに書かれている 'x.x.x' がWordPressのバージョンです。

6: 開発が終わったら、以下のコマンドでコンテナを停止し、削除します。これにより、Docker環境をクリーンな状態に戻すことができます。

docker stop wordpress000ex12
docker stop mysql000ex11
docker rm wordpress000ex12
docker rm mysql000ex11
docker image rm wordpress
docker image rm mysql
docker network rm wordpress000net1

Docker-Composeを使用した開発環境の構築

Docker Composeを使用すると、複数のコンテナを一度に管理することができます。それでは、Docker Composeを使ってWordPressとMySQLのローカル開発環境を構築する方法をご紹介します。

1: まず、以下の内容でdocker-compose.ymlファイルを作成します。このファイルは、WordPressとMySQLのコンテナを定義し、それぞれの設定を行います。

version: '3.8'
services:
  db:
    image: mysql:latest
    volumes:
      - db_data:/var/lib/mysql
    restart: always
    environment:
      MYSQL_ROOT_PASSWORD: myrootpass
      MYSQL_DATABASE: wordpress000db
      MYSQL_USER: wordpress000kun
      MYSQL_PASSWORD: wkunpass
    command: '--default-authentication-plugin=mysql_native_password --character-set-server=utf8mb4 --collation-server=utf8mb4_unicode_ci'
  wordpress:
    depends_on:
      - db
    image: wordpress:latest
    ports:
      - "8085:80"
    restart: always
    environment:
      WORDPRESS_DB_HOST: db
      WORDPRESS_DB_USER: wordpress000kun
      WORDPRESS_DB_PASSWORD: wkunpass
      WORDPRESS_DB_NAME: wordpress000db
volumes:
  db_data: {}

2: 次に、以下のコマンドを実行して、Docker Composeを使ってコンテナを作成し、起動します。

docker-compose up -d

これで、WordPressとMySQLのコンテナが作成され、起動しました。ブラウザでhttp://localhost:8085にアクセスし、WordPressが正しく動作していることを確認します。

開発が終わったら、以下のコマンドでコンテナを停止し、削除します。これにより、Docker環境をクリーンな状態に戻すことができます。

docker-compose down --volumes

以上で、Docker Composeを使ってWordPressとMySQLのローカル開発環境を構築する方法の説明を終わります。この方法を使えば、複数のコンテナを一度に管理し、環境構築の手間をさらに削減することができます。ぜひ試してみてください。

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