DBaaS を Enterprise Manager (以下、EM）の リポジトリDB としては使えません
Oracle Database Public Cloud Service(DBaaS)バージョン 14.1.0.0.0
「Oracle Cloud (DBaaS) で用意されるデータベース」の記事でも記載したとおり、Oracle Cloud (DBaaS)のエディションは DBaaS 専用のもので、EMのリポジトリDBとして Oracle Cloud (DBaaS) を使って構築するときにエラーが発生します。
これにより、Oracle Cloud (DBaaS) で用意されているデータベースをEMのリポジトリDBとして利用することはできません。
下記からは Oracle Cloud (DBaaS) を EM のリポジトリDB としたとき、EM のインストールがどんな感じで失敗するか、ご紹介します。
【失敗１】EMで要求されているDBオプションが用意されているエディションで構築してみる
こちらは Oracle Cloud 上であれば、EMで要求されている利用オプションを考慮すると「Enterprise Edition - High Performance（以下、HP）」が要件を満たしているので、HPで構築したものをEMのリポジトリDBに指定し、EMのインストーラーを進めたときのエラーです。
EMのインストーラからは「Enterprise Editionじゃないとインストールできないよ！」と、怒られました。
このエラーはインストール時にOracleのエディションを確認しているためで、インストール要件のエディションが一致しないためエラーが発生しています。EM構築時に必要なエディションは、Enterprise Edition です。
【失敗２】エディションを合わせてみる
これを試すのは興味だけです。Oracle Cloud (DBaaS) の Enterprise Edition では、EMで利用するオプションが含まれていないので構築ができないと思いますが、念のため、エディションのチェックだけを回避するなら「Enterprise Edition」を選択すればできそうではあります。この時に、どのような怒られ方をするのか試してみました。結果は、もちろん想定通りのエラーが発生しました。
EMのインストーラからは「パーティションをインストールしないとダメよ！」と、怒られました。
EM のリポジトリ DB は、パーティションオプションを利用します。Oracle Cloud (DBaaS) の Enterprise Edition は、パーティションオプションはありませんので、必要なオプション要件が満たせません。
こんな感じで、Oracle Cloud (DBaaS) を EM のリポジトリDB にすることはできなそうです。
Oracle Cloud を使って EM を利用するためには・・・
製品サポートやライセンスの確認が必要にはなりますが、Oracle Cloud の IaaS で構築するのが正しそうです。