今回は最近よく話題に上がるSegwitを簡単に説明してみようと思います。
注目されるSegwit
ビットコインのブロックチェーン。その最大の課題は何かという質問に対し、「スケーリングです」という答えがよく帰ってきます。ビットコインの取引が増えてきたときに、取引が捌ききれなくなることが危惧されています。そうなった時、より多くの取引が扱えるよう、ビットコインのブロックチェーンに何かしらの変更を加えないといけません。その1つの方法がSegwitなのです。
Segwitの仕組み
Segwitは、ブロックチェーンのブロックに入るデータ量を増やす事ができます。でも、ブロックの大きさは据え置きです。では、どうやって入るデータ量を増やしているかを簡単に解説します。
これまでの取引情報には、すべての取引にそれぞれ電子署名の情報が入っていました。そこで、Segwitを適用した場合、取引データと署名データを別々に扱い、署名データは重複排除が行われます。重複があった分、ブロック内に空きが生まれます。そこの空いた部分にさらに別の取引データを入れることにより、1つのブロックあたりに多くのデータを入れられるようにしています。Segwitを適用することで、60~70%の増量が見込まれているとのことです。
Segwitの適用状況
2016年11月15日から投票が始まった、Segwit。1ヶ月近く経ちましたが、12月に入ってから25%前後で頭打ちとなっていました。
Segwinの適用には、Segwitが動くコードへの差し替えが必要ですが、置き換えが進んでいないようです。多くのノードを抱えるマイニングファームの中には、Segwitに対応しないことを宣言しているところもあり、なかなか適応へは時間がかかっていきそうです。
ビットコインは、約8年間無停止なのは、仕様変更にとても慎重であることも一役買っています。このSegwitへの以降も慎重であるがゆえに、差し替えに時間がかかってしまっています。この慎重さネックになっているのは言うまでもありません。今後、Segwitがどう適用されていくのか、とても気になります。