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LinuxからSQL ServerにODBCで接続する

Last updated at Posted at 2013-12-26

はじめに

PHPでMSSQL関数に繋いでデータを取得するのは前回に説明しました。
しかし、検索を掛ける限りODBCで接続することが多いようです。
今度はLinuxからSQL ServerにODBCで接続する方法を説明します。
この回では、isqlにて接続確認を行うところまで説明します。

接続イメージ

ODBC関数(PHP,Perl,Ruby等) <-> unixODBC <-> FreeTDS <-> SQL Server

LinuxからODBCでSQL Serverに接続する設定は、PHPでもPerlでもRubyでも、
isqlで接続確認するまでの過程は全く変わりません。PerlやRuby、Python等で接続される方も参考になるかと思います。

環境

ホスト

  • SQL Server 2008R2 Express
  • WindowsXP

クライアント

  • Ubuntu 12.04.3LTS

ライブラリーをインストール

unixodbc

  • unixODBC
  • ODBCドライバーを扱うためのドライバーマネージャー

tdsodbc

  • FreeTDSのODBC接続API

freetds-common

  • FreeTDS
  • SQL ServerやSybaseへ接続するためのプロトコル

上記のドライバを下記のようにインストールします。

ドライバーインストール
$ sudo apt-get install freetds-common tdsodbc unixodbc

必要なライブラリやソフトはインストールできました。
次は設定を行っていきます。

DSN-Onlyという方法を説明

Preparting ODBCによると、
LinuxからODBCへ接続する方法は3種類ある。

DSN-less

  • odbc.iniもfreetds.confも使わずに接続する方法。
  • ソースに接続文字列を書いて接続します。

DSN-Only

  • odbc.iniの設定だけで接続する方法。

DSN-Combine

  • odbc.iniとfreetds.confの設定を使う。
  • freetds.confはDSNの設定のservernameの項目で使われる。

DSN-lessの接続は私の設定では巧くいかなかった。
DSN-OnlyとDSN-Combineについては成功した。
今回は DSN Onlyで接続する方法 を説明する。

ODBCINSTで設定

unixodbcでdriverやDataSource Name(DSN)等の設定は、iniファイルに設定ファイルを書くか、
odbcinstというツールを使って設定します。
ここではodbcinstを使った設定を説明します。

unixODBCにODBC用のFreeTDSドライバーを登録

ODBCドライバーの場所の特定

FreeTDSのODBCドライバーの場所を特定します。
下記のようにコマンドを実行して探し出します。

場所の特定
$ sudo updatedb
$ locate tdsodbc
/usr/lib/i386-linux-gnu/odbc/libtdsodbc.so
....(省略)...

libtdsodbc.soがインストールしたFreeTDSのODBCドライバーを表しています。
/usr/lib/i386-linux-gnu/odbc のフォルダの中には
libtdsS.so があります。
これはセットアップファイルです。

$ ls /usr/lib/i386-linux-gun/odbc/*tdsS*
/usr/lib/i386-linux-gnu/odbc/libtdsS.so

以下の2つのPathを覚えておきましょう。

ODBCドライバーの場所

/usr/lib/i386-linux-gnu/odbc/libtdsodbc.so

ドライバーのセットアップファイルの場所

/usr/lib/i386-linux-gnu/odbc/libtdsS.so

ドライバーテンプレートファイルの作成

下記のようにテンプレートファイルを作ります。

$ vi driver.template
[FreeTDS]
#ドライバーの説明
Description =  FreeTDS for SQL Server   
#ODBCドライバーの場所
Driver = /usr/lib/i386-linux-gnu/odbc/libtdsodbc.so
#ドライバーのセットアップファイルの場所     
Setup = /usr/lib/i386-linux-gnu/odbc/libtdsS.so

ドライバーのインストール

下記のように実行します。

$sudo odbcinst -i -d -f driver.templat
  • -i インストール
  • -d ドライバー
  • -f テンプレートファイル名

ODBCドライバーのインストールは root権限 で行って下さい。root権限以外で実行すると下記のようなエラーが出てインストールできません。

odbcinst: SQLInstallDriverEx failed with Invalid install path.

ドライバーのアンインストール

ドライバーをアンインストールするには下記のように行います。

ドライバー名を確認

$ odbcinst -q -d
[FreeTDS]
  • -q 検索
  • -d ドライバー

ドライバーアンインストール

$ sudo odbcinst -u -d -n DriverName
  • -u アンインストール
  • -n ドライバー又はDSN名

データソースの設定

以下の条件でデータソースを登録します。

ホスト

  • SQL Server 2008 R2
  • 文字コード: CP932
  • IP: 192.168.0.3
  • DB username: sa
  • DB password password

クライアント

  • Ubuntu 12.03
  • 文字コード: UTF-8

上記の条件を元にデータソーステンプレートを作成します。

データソーステンプレートの作成

データソーステンプレート
    $ vi dsn.template
    [2008R2]
	#ドライバーの説明
    Description = SQL Server2008R2
    #ドライバーの場所 
    #  ドライバーのフルパスか
    #  ドライバー名(ここではFreeTDS)を記述する
    Driver = /usr/lib/i386-linux-gnu/odbc/libtdsodbc.so
    #トレースするかの有無
    Trace = No
	#データベースのIPアドレス
    Server = 192.168.0.3
	#データベース名
    Database = arakawa
	#ポート番号 SQL Serverは通常 1433
    Port = 1433
	#TDS_Version SQLServer2000は7.1 SQLServer2005以降は7.2
    TDS_Version = 7.2
	#クライアント(Linux側)の文字コードセット
    ClientCharset = UTF-8

データソースのインストール

データソースを設定したテンプレートのある場所で、
下記のようなコマンドでインストールします。

$ sudo odbcinst -i -s -l -f dsn.template
  • -i インストール
  • -s DSN(データソース名)
  • -l system dsn
  • -f テンプレートのファイル名

下記のようにユーザー権限でインストールしてしまうと、
/home/users/.odbc.ini
にDSN名が書き込まれてしまう。

$ odbcinst -i -s -f dsn.template
$ cat /home/users/.odbc.ini
[2008R2]
Description = ODBC Driver for SQL Server2008R2
......

ApacheのようなWebserverはSystem Datasource(system dsn)しか使いません。
なので、 ルート権限system dsn を登録する必要があります。

下記サイトのSystem versus Userを参照

unixODBC without GUI

データソースのアンインストール

データソースをアンインストールする場合は下記のように行います。

データソース名を検索

$ odbcinst -q -s
[2008R2]

データソースを削除

$ odbcinst -u -s -n 2008R2

データベース接続確認

これで、isqlで接続できるか確認します。

下記のように接続します。

$isql -v 2008R2 sa password
+---------------------------------------+
| Connected!
|   
| sql-statement 
| help [tablename]  
| quit 
|   
+---------------------------------------+
SQL>

試しに以下のようなSQLを実行してみましょう

SQL>Select @@version

--------------------------------------------------------------+
| Microsoft SQL Server 2008 R2 (SP2) - 10.50.4000.0 (Intel X86)
        Jun 28 2012 08:42:37
        Copyright (c) Microsoft Corporation
        Express Edition on Windows NT 5.1 <X86> (Build 2600: Service Pack 3)

                           |
+--------------------------------------------------------------+
SQLRowCount returns 1
1 rows fetched

サーバーのバージョンが出てきました。
成功です。

日本語文字列が文字化けするかも調査してみます。

データベース作成
SQL>CREATE DATABASE 日本語テーブル達
SQLRowCount returns -1
使用するDBを変更
SQL> use 日本語テーブル達
[01000][unixODBC][FreeTDS][SQL Server]Changed database context to '日本語テーブ
ル達'.
[ISQL]INFO: SQLExecute returned SQL_SUCCESS_WITH_INFO
SQLRowCount returns -1
テーブル作成
SQL> create table 名前リスト(ID int IDENTITY(1,1) PRIMARY KEY,名前 nvarchar(40))
SQLRowCount returns -1
データ挿入
SQL> insert into 名前リスト(名前) values('織田 信長')
SQLRowCount returns 1
データ表示
SQL> select * from 名前リスト
+------------+-----------------------------------------+
| ID         | 名前                                  |
+------------+-----------------------------------------+
| 1          | 織田 信長                           |
+------------+-----------------------------------------+
SQLRowCount returns 1
1 rows fetched
SQL>

文字化けしていなければ問題なし。

後は、PHPやPerl,Ruby,Python等のODBCドライバーで接続の設定をしていきましょう。
私はPHPを使いますのでPHPの設定を説明します。

下記urlで見て下さい。

Linux PHPからODBCでSQL Serverに接続
Linux PerlからODBCでSQL Serverに接続

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