SEO(検索エンジン最適化)のキーワード調査ツール「GetKeyword」をリリースし、2023年9月時点で約17000ユーザーの方に登録頂きました。
この記事では、どのようにしてユーザー数を増やしたか、私の実体験を共有したいと思います。
※なお、この記事の内容を動画にまとめて、YouTubeにアップしました。
動画→ 個人開発したWebサービスのユーザー数の増やし方
作ったサービス
GetKeywordというキーワード調査ツールです。
どのようなキーワードが検索エンジンで検索されているか、どれくらいの検索需要(検索数)があるかを調査できるツールです。
主に、マーケターやブロガーの方がSEO対策する際に利用頂いているツールになります。
2021年にβ版を公開し、徐々にユーザーが増え、2022年にフルリニューアルしました。
↑例:「Go言語」のかけ合わせキーワードと月間検索数が一覧で表示される
ユーザー数の伸び
2021年9月に公開して以降、2年間で17,000人まで伸びました。
個人の趣味として細々と運営していましたが、気づいたら2万人近くの方にご登録頂いていました。
2023年10月のユーザー登録システムの刷新で旧ユーザーIDをすべて削除し、一旦ユーザー数は0へと振り出しに戻りました。
その後、多くの既存ユーザーが再登録頂き、継続的に利用頂いています。そして、新規ユーザー登録数も継続して伸びています。
ユーザー数を増やした方法
主に用いたマーケティング手法は下記の通りです:
- YouTubeでの情報発信
- X(Twitter)での情報発信
- SEO対策によるGoogleからの集客
- 広告
この中でも、YouTubeが一番効果がありました。
YouTubeチャンネルでの発信
以前から、SEOに関するノウハウをYouTubeで発信していました。
チャンネル名は「SEO研究チャンネル」です。
2020年3月にチャンネルを開設しました。
開設当時からできる限り宣伝色を消した「ノウハウコンテンツ」を中心に発信してきました。
YouTubeはもとより、SNSは基本的に受け身視聴型のメディアです。「たまたま流れてきた動画を見た」といった感じで、視聴ニーズが無い中でコンテンツを見ていただく為、できる限り視聴者の興味関心に直結するコンテンツでなければ最後まで見てもらえません。
そうなると、動画を見ることで新しい知識を得られる「ノウハウコンテンツ」が最も適していると考え、発信してきました。
とわいえ、宣伝もしなければただ単に情報を発信しているだけになりますから、時たま宣伝動画も差し込んでいます。割合としてはノウハウ系:9割、宣伝系:1割くらいです。
YouTubeでの発信もあって、サービスの潜在ユーザー層ともなる視聴者との接点を持つことができ、広告費をかけずに宣伝できました。
X(Twitter)での発信
Xアカウント「SEO研究チャンネル」を2021年4月に開設し、発信しています。
そして、XもGetKeywordの認知やユーザー獲得に貢献しています。
Xでの発信内容
XもYouTubeチャンネルと同じく、ノウハウやお役立ちコンテンツに重きをおいて発信しました。
Xの特性上、短文で分かりやすく書かないと読まれない為、文章の書き方にも工夫しました。特に「箇条書き」と「図解」は短く伝える方法として有効で、この型にそって投稿する事で多くの方にコンテンツを届けることができました。
また、宣伝コンテンツを投稿する際は、タイムラインが宣伝コンテンツに偏りすぎないようノウハウ系と宣伝系を交互に投稿しました。
ノウハウコンテンツのツイート例
サービス宣伝のツイート例
SEO対策
Googleの自然検索流入(SEO)も安定的な集客をもたらしてくれます。
上位表示しているキーワードの例として「SEOキーワードツール」と「再検索ワード」があります。
これらキーワードで上位表示する事で、「キーワード調査したい」というニーズを持った潜在ユーザーを獲得できています。
SEOの良いところ
流入キーワードとツールが提供する機能が一致する場合、高い登録率や課金率が見込める点にあります。
キーワードを検索して入ってくるユーザーは、その時点で目的が明確です。例えば「SEOキーワードツール」と検索する人は、SEO向けのキーワード分析ツールを探しており、それ以上でもそれ以下でもありません。
このように、検索エンジンマーケティングの良いところは、集客したいユーザーをある程度指定できる点にあります。
そして、ユーザーの目的と自分のサービスの便益が一致すれば、集客したユーザーの大半が登録する事になります。
広告
- リスティング広告(検索連動型広告)
- Twitter広告
- Facebook広告
の3つを試しました。
結論、私の場合ではユーザー獲得単価が高すぎる結果となってしまいました。
なお、広告の中で最もユーザー登録率が高かったのがGoogleの検索連動型広告です。
この検索連動型広告とは、検索エンジンの上部と下部に表示される広告の事で、指定したキーワードに広告出稿できるサービスです。
SEOと同じく、キーワードの選定が正しければ高い登録率が見込めます。
私の場合、一定の登録数は獲得できたものの、競合他社も同じキーワードに入札している為、広告費が高騰。結果、ユーザー1人を獲得する為にかかった費用が予想を超えて高くなってしまいました。
例えば6万円ほどかけて特定キーワードに広告を出した際、ユーザーID登録が完了に至った数は24件でした。つまり、1ユーザーあたり2700円がかかった事になります。
集客数(クリック数)に対する登録率は良かったものの、費用が高すぎてしましました。
ましては、趣味で細々と運営しているので、この費用がかかってしまう広告出稿は続ける事はできませんでした。
その後、キーワードの入れ替えや広告文章の変更、設定の変更も行いましたが費用はそこまで下がりませんでした。
1登録あたり数百円ならまだ出稿し続けたかもしれませんが汗
とわいえ、ネット広告の発展は目覚ましく、運用の仕方によっては効率良くユーザー獲得できている事例を耳にします。なので、運用方法やクリエイティブによって大いに改善できると思われます。
マーケティング研究の為にも、今後も広告に出稿し、効率よく獲得できる方法を見つけ出してみようと思います。
まとめ
ユーザー獲得で最も効果があったのは、
1位:YouTube発信
2位:TwitterとSEO
な感じです。
たまたま自分がYouTubeチャンネルを持っていたから、この結果になったのかもしれません。
ただ、有益なコンテンツを通して潜在ユーザー層と接点を作る「コンテンツマーケティング」は、個人開発におけるユーザー獲得にも有効であると感じました。
今後はブログなども運営し、検索エンジン経由の集客にも力を入れていきたいと思います。
口コミのちから
サービスが徐々に知れ渡り、自然と口コミも増えてきました。
わかりやすくブログ記事でまとめてくださったり、ツイートでおすすめツールとして投稿頂いたりと、開発者として本当に嬉しい内容でした。
サービスが軌道に乗り始めると自然と口コミが増え、ユーザーさんが自ら他のユーザーさんにお勧めしてくださる場面を目にします。
この経験からも、「良いサービスやプロダクトを作れば、自ずとユーザーは増えていく」を私も実感している所です。
また、ブログなどで紹介されるとリンクされ、SEOの検索順位に影響する「被リンク」も増える事になります。GetKeywordも他サイトで紹介される事で、被リンクドメイン数も増え、順位上昇に貢献しているものと考えられます。
このように、良いプロダクトを作り磨き上げ、そしてマーケティングも頑張る事で、認知される。すると、徐々に知れ渡り、今後は自然と伸び始める。こんな感じで「プロダクトグロースにおける良いサイクル」に繋がっていくと思います。
最後に
「個人開発したサービスのユーザー数の増やし方」に付いて書いてみました。
今回書いた内容とは別に
・なぜ個人開発しているのか?
・1ヶ月あたりにかかる費用はいくらか?
・開発環境や使用している技術
・マネタイズについて
などについても今後書いていきたいと思います。
開発体験談を語ったYouTubeチャンネルとX(Twitter)もやっているので、ぜひフォローをお願いします。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。