はじめに
「認定スクラムマスター」は、複数の団体が別々の資格として提供しているようです。
"スクラムの生みの親" の人たちでも別れてるっぽい。仲良くして欲しいですね。
ものによってはトレーニングを受けなくても受験できるやつもあるようですが、主目的は学ぶことだったので、Scrum Alliance の認定するトレーニングを受講 + 受験してきました。
これを選択したのは、日本におけるアジャイル開発で実績の高い人たちが講師をしているトレーニングだったからです(資格はどれでも良かった)。
トレーニングの方の学びはとても多いのですが、ここでは試験について書きます。
試験概要
項目 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
受験方法 | オンライン(Web ブラウザ) | |
言語 | 日本語選択可能 | ただし途中で言語の切り替え不可 |
試験時間 | 60 分 | |
出題方法 | 4 択 | 少なくとも私の受験した回ではすべて 4 択 |
出題数 | 50 題 | |
合格点 | 37 点 | |
受験期間 | 認定トレーニング受講後 90 日以内 | |
受験料 | トレーニングに含む(2 回まで) | 3 回目以降は $25 |
なお、試験中はドキュメントなどの参照 OK です。なので、スクラムの内容をしっかり把握していれば細かい点などは確認しながら回答でき、不合格になることは少ないと考えられます。
出題について
出題傾向
「アジャイルソフトウェア開発宣言」や「スクラムガイド」内の定義や記述そのものを問うものは少ないです。
なので、それらの原則や思想の把握が曖昧だったりすると、少し危ないかもしれません。
具体的には書けませんが、たとえば「こんな問題が発生した。スクラムマスターとしてはどう行動すれば良いか?」のような設問があり、選択肢が「"スクラムマスターとして" という文脈を除けば、どれも誤っているとは言えない」ものしかなかったりします。
なので、スクラムガイドの以下のそれぞれの項目を噛み砕いて理解しておきましょう(私はトレーニング受講前は、多くの点で誤って認識してました😨)。
- スクラムの定義
- スクラムの理論
- スクラムチーム
- スクラムイベント
- スクラムの作成物
「アジャイルソフトウェア開発宣言」の方に関しては、そのままの文言を問う感じのもあったので、その場で参照すれば OK です。
問題点
日本語訳
この類の試験にありがちですが、日本語訳の怪しいものが混じっています。ただ、そこまで酷い翻訳はないです。
一般的には原文表示ボタンがあったりしますが、この試験にはありません。あきらめましょう。13 題は不正解でも OK なので、大きなリスクにはなりません。
内容の古いものが一部混じっている可能性
最新のスクラムガイド 2020 年版では「自己管理」となっている点が「自己組織化」のままであり、その内容も 2020 年版では言及されていないような設問のものがありました。
その設問については、最後まで悩んで正答できませんでした(なので 100% での合格を逃した)。
もしかしたら、用語だけ古いままで内容は問題なかったのかもしれません。ちょっと選択肢が悩ましくて選びにくかったので、私の理解不足という線も捨てきれません。
最後に
認定は、「最低限のことは知ってるやつと認識してもらえる」という点で、取っておいて損はないです。
が、それよりも受験の前提となるトレーニングの学びがとても大きいので、ぜひ挑戦してみて欲しいです。
学ぶついでに認定も取る、というくらいの気持ちで大丈夫です。
テクノロジーとは領域がまったく異なるので、それはそれで面白いですよ。