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ブラックボックステスト技法:”境界値分析”について

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■ 境界値分析とは?

ブラックボックステストで使用されるテスト設計技法の一つで、

入力値や出力値の境界付近に着目してテストケースを設計する方法です
エラーは境界付近で発生しやすいという経験則に基づき、
効率的に不具合を発見することを目的とします

多くの不具合は境界付近で発生することが多い為、この技法を用いることで効率的にバグを検出できます

特徴

 -> 境界付近に特化
最小値/最大値とその前後をテストし、エラーを効率的に検出します


 -> 範囲制約に有効
入力や出力が特定の範囲に制限される場面で効果的です


 -> 少ないテストケースで網羅
境界を重点的にテストすることで、広範囲を効率よくカバーできます


 -> 正常系と異常系を網羅
境界の内側(正常)と外側(異常)の両方がテスト可能です


 -> 同値分割法と相性が良い
他の技法と組み合わせることで、テスト精度が向上します

テスト対象

入力の範囲:
 -> 最小値、最大値
 -> 境界の1つ手前と1つ後の値
 
出力の範囲
 -> 結果として得られる値の境界をテスト

テストケース設計のポイント

境界値分析では、境界値そのものと境界値に近い値をテスト対象とします

テスト対象となる値
下限値とその周辺

・最小値(境界値)
・最小値より1小さい値(境界未満)
・最小値+1(境界内)

上限値とその周辺

・最大値(境界値)
・最大値より1大きい値(境界超過)
・最大値-1(境界内)

【例】

例えば、パスワードの長さが「8~16文字」の場合であるとした場合

正常値
・8文字(下限)、9文字(下限+1)、15文字(上限-1)、16文字(上限)


異常値
・7文字(境界未満)、17文字(境界超過)

image.png

利点/欠点

利点
・境界付近のエラーを効率的に発見できる
・少ないテストケースで広範囲をカバーできる
・同値分割法と併用することで、テストの精度が向上する


欠点
・境界以外の値でのエラーを見逃す可能性がある
・境界値が複数ある複雑なシステムでは、すべてを網羅するのが難しい

まとめ


境界値分析は、仕様に基づいて効率的にバグを検出できる強力な技法です

他の技法(同値分割法など)と組み合わせて活用することで、
更に高い網羅性と効率性を実現できます


「■ テスト技法:デシジョンテーブルテスト」へ続く

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