「Sora」の大盛況に続いて、今回は Canvas というコラボエディタ機能が登場しました。
サイドバイサイドで ChatGPT と文書やコードの共同作業ができるうえ、 Python を直接実行して結果をすぐに確認できるのが目玉。
これまでの「テキスト出力を都度コピペ」という不便さが一気に解消される、画期的なアップデートといえます。
この記事はChatGPT Advent Calendar 2024の9日目です(空いていたので書いてみました)今年は「12 Days of OpenAI」ということで毎日発表がありましたが、その内容を復習しながらまとめます
Canvas の主な特徴
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文書モードとコードモードを自動判別
- 文書ならワープロ感覚で文章を編集し、ChatGPT から提案や訂正を得られる。
- コードならシンタックスハイライトや即時実行ができる。
- ChatGPT が適切と判断すれば、自動で Canvas を開いてくれる。
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Python 実行を内蔵
- WebAssembly 版 Python がエディタ内に組み込まれていて、解析やグラフ描画を瞬時に実行。
- 実行結果やエラーログはそのまま ChatGPT に渡され、即フィードバックが可能。
- ChatGPT がエラーをチェックし、自動的に修正してくれる(コメントに「Fix Bug」などのボタンが出現)。
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リアルタイム共同編集 (ChatGPT + 自分)
- サイドバイサイドでエディタを表示し、ChatGPT とユーザーが同一ドキュメントを同時に編集するイメージ。
- 文章の校正コメントや差分 (Diff) がわかりやすい。
- 「Add Emojis」や「Adjust Length」 など、ワンクリックで行える便利ボタンも多数搭載。
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Custom GPT への統合
- 既存・新規のカスタム GPT に対して、「Canvas」の機能を有効化できる設定を追加。
- 例えば「Santa’s GPT」という Custom GPT を作り、「すべての返信を Canvas に表示してね」といった指示をすれば、自動でエディタを介して文章を生成してくれる。
使い方をざっくり解説
1. Canvas の基本操作
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文書作成
- ChatGPT の入力欄(Composer)の “ツール” ボタンを押し、「Canvas」を選択。
- 作成したい内容を文章で指示すると、右側にエディタが出現。
- ChatGPT と自分、どちらも編集可能。文字装飾や見出しなどの基本操作も OK。
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既存テキストの取り込み
- もしチャット欄に一度に大量のテキストをペーストした場合、「Open in Canvas」ボタンが表示される。
- ボタンを押すと、そのテキストをまるごと Canvas に読み込める。
2. コメントと修正提案機能
- ChatGPT が文章中の具体的な箇所をハイライトしてコメントをつける。
- コメント欄に「Apply」ボタンがあれば、自動で該当箇所を修正。
- 手動で修正した場合はコメントを「Dismiss」して処理完了にする、というフロー。
3. Python コード実行
- Canvas がコードと認識すると、自動的にコードモードへ
- 「Run」ボタンを押すと、WASM 版 Python が即時にコードを実行し、出力やエラーを画面下部に表示。
- エラーが出ると、エラー内容を ChatGPT が取得してコメントをつけてくれる。
- 「Fix Bug」ボタンを押すと、ChatGPT がコードを自動修正 → 差分を確認できる。
4. Custom GPT との連携
- Canvas 機能は 「GPT の編集設定画面」 でチェックを入れるだけで有効化可能。
- Custom GPT に「必ず Canvas を使って文書を作成する」などの指示を加えると、ユーザーが何か入力した際に、ChatGPT 側が「Canvas が適切」と判断して自動でエディタを開いてくれる。
- スタイルや文体なども Custom GPT の設定で自由にカスタマイズ。
今回のリリースまとめ
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全プランのウェブユーザーに Canvas を提供
- 無料ユーザーも含め、誰でも Canvas 機能が利用可能になる。
- 「Open in Canvas」ボタンで、大きめのテキストを一発編集
- Python コードの実行とグラフ生成が超高速
- カスタム GPT (ChatGPT Store) にも組み込めるように
今回の Canvas は 文書執筆 + コード支援 が大きく強化された印象です。
リアルタイムにエディタ上で ChatGPT と共同作業できるのは、学習効率や生産性向上に直結しそう。
特にプログラミングのデバッグや数値解析では 「対話型 IDE」 としての活用幅が大きく広がります。