OpenAIが「12 Days of OpenAI」5日目として発表したのは、Appleデバイスとの深い統合。
SiriやApple独自の「Apple Intelligence」機能を通じて、iPhone・iPad・Macの各OSレベルでChatGPTを活用できるようになりました。
それだけでなく、チャット履歴や生成結果をワンタップでChatGPTアプリに引き継げるなど、ユーザビリティも格段にアップしています。
この記事はChatGPT Advent Calendar 2024の10日目です(空いていたので書いてみました)今年は「12 Days of OpenAI」ということで毎日発表がありましたが、その内容を復習しながらまとめます
このアップデートのポイント
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Siriとの連携がスムーズに
- Siriが「複雑な質問だ」と判断すると、自動的にChatGPTに処理を渡してくれる。
- 送信前に「現在の画面を共有してよいか」などの確認が入り、ユーザーが明示的に承認したデータのみChatGPTへ渡る。
- 返答はSiriのUI上に表示されるが、ワンタップでChatGPTアプリへ移動し、続きのやりとりを行うことも可能。
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どのアプリからでも呼び出せる「Apple Intelligence」
- iOSやmacOSの「設定」→「Apple Intelligence」からChatGPT拡張を有効化。
- 任意のアプリ(ブラウザ、PDFビューワ、メールなど)で表示中のコンテンツを素早くChatGPTに送信し、要約やコード生成などを依頼できる。
- 特にMacの「ダブルコマンドキー押し」でSiriを呼び出し→ChatGPTが便利。
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カメラ連携でビジュアル解析もOK
- iPhone 16以降では、カメラで映しているものをChatGPTに直接問い合わせることが可能。
- たとえば撮影中の人々を比較して「一番派手なクリスマスセーターは誰?」と尋ねると、ChatGPTがリアルタイムに回答してくれる。
- そのまま生成画像(Album artなど)を作ったり、ランキング評価をしてもらったりとユニークな使い方が広がる。
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ドキュメントやPDFも一気に解析
- macOS上で表示しているPDFファイルまるごと、49ページなど大容量でもChatGPTに投げられる。
- ChatGPTアプリ側でやり取りを続行しつつ、要点の抽出やグラフ化、コードの自動生成などを行うことができる。
- 画面キャプチャだけ渡す(サマリを依頼)か、全文を送る(詳細を分析)かの選択も可能で安心。
実際の使い方とメリット
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音声アシスタントとして:
「Hey Siri, can you ask ChatGPT ○○?」と話しかけるだけ。認証が済んでいればシームレスに回答が返ってくる。
一度でもChatGPTに情報を送れば、その履歴は続きのやり取りに反映されるので会話がスムーズ。 -
PDF・長文への素早い要約:
ビジネス文書や論文を開いたままSiri→ChatGPTに送信すれば、アウトラインや要点を高速で抽出できる。
追加で「この内容をチャートにして」「全文をもう少し簡単に」などのリクエストも可能。 -
画像認識で遊びやすさアップ:
動画でも紹介されていた「クリスマスセーターのコンテスト」では、撮影中の人物を解析してChatGPTがランキング化してくれたり、専用の優勝トロフィー風画像を生成してくれたりと、パーティーシーンが一気に盛り上がる。
まとめ
iPhoneやMac上でのChatGPT連携が、一段と身近かつパワフルになった印象です。
「Siriから手軽に振る」「大きなPDFをまとめて送って要約」「カメラを通じたリアルタイム画像解析」など、既存ユーザーはもちろん、新規ユーザーにも魅力的な機能が盛りだくさん。
あらためて、スマートフォンやPCの“OSレベル”でChatGPTが根付く時代が来たと実感させられるアップデートでした。
参考動画: ChatGPT x Apple Intelligence—12 Days of OpenAI: Day 5 - YouTube