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ビジネス文章を書くためのポイント

Last updated at Posted at 2023-12-17

ビジネス文章を書く時に大事なこと

1.本記事の目的

私事ですが、業務で文章を書く機会が増加しました。ただ、文書力が拙く上司の方や 先輩に添削して頂くこともしばしばございます。そこで、自分の文章力を向上させる ため「文章力研修」に参加し、文章力向上のためのポイントを学習してきました。こちらの振り返りをQiitaにまとめとして掲載し、ビジネス文章を書く上で重要な点を共有させて頂こうと思います。

2.文章の書く前に確認するポイント。

ビジネス文書を書く前に以下の4つを意識することが重要です。

■目的

文章には必ず書くための目的が存在します。文章を書く前に書きたい文章の目的を明確にすることが重要です。
目的の定まらない文章だと、読み手は読んだ結果どうしたらいいのかがわからず困惑するため注意が必要です。

■伝える相手

文章は伝える相手によって書き方が変わります。例えば、メモを取るのであれば対象は自分になります。その際、丁寧な表現や構成は必要ありません。自分が分かるように、端的に箇条書きなどを用いて記録することが重要になります。逆に、会社の上司や他社の人への連絡ならば、必要な情報だけでなく文章の装飾といった気遣いが必要となるのです。

■内容

文章の内容ですが、いきなり文章構成を確定することは困難です。一度全体像を把握するため書くべき内容を端的に書き出し、それらの単語をグルーピングすることで情報が整理され構成の確定に繋がります。

■どのように書くか

伝わりやすい文章には「文章の核」と「文章の構成/表現」が重要となります。文章にはその本文の核となるものが存在する場合があります。核がない文書もあるため、必ず核を決定する必要はありませんが、この核を定めることで文章の質は向上します。また、文章の構成や表現を適切に使用することで、読み手が内容と構成のギャップを 感じづらくなり文章の理解が容易になります。

3.わかりやすい文書を書くためのスキル

内容を伝える際には以下の3つを意識することが重要です。

■一文一意

1つの文章に2、3つも意味を詰め込むと読み手は文章の目的を認識できず混乱します。一文一意にすると文章が短くなり、分かりやすく説得力の強い文章になります。

■主語/述語の明確化

日本語表現では、度々主語が省略されます。しかし安易に主語の省略をすると、読み手が思わぬ意味で捉える場合があります。文章の混乱を避けるためにも、誰が誰に発したものなのか、誰が行ったことなのかを明確にすることが重要です。

■癖を減らす

文章には度々、癖の表現が出てしまう場合があります。ビジネス文書では読みやすさを重視するため、読み手のノイズになるような表現や句読点は削減し、短い文章を心掛ける必要があります。

4. 意味のまとまりのある段落の書き方

長い文は視覚的に理解しづらく、ビジネス文書には適しません。段落として文を短くまとめ、情報を分割する必要があります。段落を構成する際に重要なポイントは以下の3つとなります。

■一段落一意を意識する

一文一意と同じように段落も一意的にすることで、読み手が文章の目的を知覚しやすくなり、読みやすい文章になります。

■情報の分解

各段落に分ける際に、段落ごとの内容がぐちゃぐちゃでは読み手は混乱します。一意にするためにも段落ごとに何を書きたいのかを考え、振り分ける、書く必要があります。

■体言止め/比喩表現/倒置法について
  • 体言止め
    体言止めの多様は文意の曖昧化に繋がります。適度に使用しましょう。
  • 比喩
    比喩は相手が理解出来る、理解している状態で効果を発揮します。読み手の混乱を招く場合があるため、多様は控えましょう。
  • 倒置法
    適度な使用は文を強調し、読み手の理解を助けます。しかしこちらも多用することでかえって読みづらい文章になるため、多用はやめましょう。

5. 文章の理論的構成

文章をわかりやすい構成にするためには、全体から詳細へ展開する構成を意識するこ とが大切です。
構成を考える上でのポイントは、以下の 4 点になります。

■ピラミッドストラクチャー

主張と根拠を上から下に向かって展開する手法です。主張とその根拠をピラミッド状の図にまとめることで情報を整理し伝えられるため、分かりやすく相手に伝えやすいのが特徴です。文章の構造が重要となりますが、視覚的に理解がしやすく文章をまとめるのに適しています。

■見出し

読み手は各文章の概要を把握でき、理解が進みやすくなります。また書き手もメリットがあり、内容の整理をしながら文章の作成をすることが可能です。

■要約文(リード文)

見出しに付属させることで、文章の内容が理解しやすくなります。見出しを補足する役目であり、文章を見出しと要約文で補完できるように意識することがポイントです。

■結論

結論の位置は文章において非常に重要です。読み手が結論を理解したうえで文文章を読み進めるのと、知らない状態で読むのでは、理解度や読む速さに差が生まれます。今回は理解されやすい文章の方を2つほど共有させて頂きます。

  • PREP
    Point(結論), Reason(理由),Example(事例), Point(結論)の構成からなる文章の型の1種です。
    結論から始まり最後に結論で締めることにより、伝わりやすい文章となります。主に 具体的な説明を必要とするときに適した型です。
  • SDS
    Summary(まとめ), Details(詳細),Summary(まとめ)の構成からなる文章の型です。
    初めに概要を伝え詳細を深堀りし、再度概要を説明するため PREP法に似ていますが、こちらは理由や事例等は含まれず端的内容を伝えるときに適しています。

6. 文章の質の向上

文章の表現力を向上させた1文を作るには通常の分より労力と時間がかかります。そのため、文章の表現力、質を上がるには文章を「書くこと」と「編集すること」に分けて認識する必要があります。この際、書くことと編集することを同時に行うことは困難です。というのも、書くことは創造的な作業であり、編集することは論理的な作業なため使用する脳が異なります。同時に複数の脳を使用するため作業の効率が低下するのです。まず文章の作成を終わらせる必要があります。この時、誤字脱字や表現は大雑把で問 題ありません。構成を仮組することが重要なのです。文章の作成が完了したら、文章の装飾を実施します。上記で作成した文章の誤字脱字 や表現の見直し、新たな文章の追加し文章を整えます。
2つの作業を通じて通常の作業より時間効率も質も向上した文章を作成できるのです。

7. 表現力の向上について

表現力を養うことは文章の質に直結します。しかし、ただ文章を書いていても表現力は向上しません。
表現力を向上させるのに有効なポイントを点紹介致します。

■模倣

他人が使用している文書や言葉遣い、表現の中はどんどん利用しましょう。特に論文や新聞、話題の本などから自分に合った表現や、知らなかった単語など知識として吸収し、その後アウトプットすることが重要です。

■言い換え

漢字を使用すると堅いイメージを、ひらがなを利用すると柔らかいイメージを与えます。これは文章を読むターゲットに合わせて選択する必要があります。また、常用漢 字であれば誰でも読むことができますが、難読漢字を使用するとその時点で読み手の興味は薄れてしまいます。TPO に合わせて使用することで文章の質の向上につながります。

■視点

書き手の視点を意識して書くことは重要です。 例えば「薬のせいで眠くなった。」と文がある。しかしこれでは、誰が眠くなったの かが不明です。これは分かりやすいを優先するビジネス文書では適しません。エッセイや小説に近いものになります。また、「お客様が不明点をおっしゃった。私は電話にて回答した。」という文では、お客様も私も自分視点となっているため、内容を理解するときに違和感がある。「お客様からご不明点を頂いた。私は電話にて回答した。」にすれば、どちらも私視点となり流れを理解しやすくなります。

■数字

数字は文章を強調することが可能になります。曖昧な表現を使用するよりも、イメージが付きやすく読み手が想像しやすいためです。インパクトが欲しい際に使用すると 効果的です。

■読書/語彙向上

同じ単語でも様々な言い換えが日本語では可能です。これは文中でも文末でも可能であり、同じような言葉が繰り返し並んでしまったときに使用すると効果的でしょう。

■校閲/校閲機能

作成した文章を確認してみることは非常に重要です。誤字脱字はもちろん、表現に関しても、時間を改めたり、声に出してみたりすることでミスに気付くことができるか もしれません。ミスは公表して初めてミスとなります。文章作成中に気付くことが一番ですが、完成後にも一度チェックしてみることで、思わぬ間違いに気が付くことが出来るかもしれません。

8. まとめ

文章に正解はありませんが、条件と目的を定めることで 相手に伝わりやすい文章に近づけることは可能です。
今回 Qiita にまとめるための文章を作成する際も、研修で学んだ知識を意識してみま した。しかし、完璧に研修内容を発揮できたかというとそうではありませんでした。文章を書くことは想像より大変です。少しずつ数をこなし、自分に合ったやり方を取り入れながら文章作成を行う必要があることを痛感致しました。今は表現力が乏しいことを実感したので、まずは模倣とフォーマットにのっとりなが ら少しずつビジネス文書の技術を培っていこうと思います。

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