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アイスタイルAdvent Calendar 2023

Day 19

データストラテジストのための、データ戦略策定に役立つ5+1冊

Last updated at Posted at 2023-12-18

この記事は アイスタイル Advent Calendar 2023 19日目の記事です。

紹介背景

IT業界を中心に「データサイエンティスト」「データエンジニア」という職種領域が普及し、需要もIT人材不足に比例し増加し、採用や育成に取り組んでいる企業が増加しています。
そのような背景も踏まえてIPA(独立行政法人 情報処理推進機構)では、デジタルスキル標準 ver.1.1 を策定し、人材確保・育成の指針を策定しています。

一方で、上記の職種の方々が実際入社し、オペレーションの効率化や施策効果を明らかにする点では、バリューは出せているが、事業インパクトの大きい成果を出すのに苦労しているケースが私見ではあるが少なくないと感じます。IPAでもそのような背景を踏まえてか上記のデジタルスキル標準内でデータの活用戦略を担う「データビジネスストラテジスト」を定義していたり、データマネジメントの体系知識であるDMBOK(Data Management Body of Knowledge)でも「データストラテジスト」に対する言及があります。

データビジネスストラテジスト
事業戦略に沿ったデータの活用戦略を考えるとともに、戦略の具体化や実現を主導し、顧客価値を拡大する業務変革やビジネス創出を実現する
IPA(独立行政法人 情報処理推進機構). デジタルスキル標準 Ver.1.1. 2023/08. リンク

まだまだ、上記職種名での人材募集などは少ないですが、一定業務として近しい役割を担っている/担う必要のある方々へ、私もデータ戦略を計画する際に参考にした本を紹介したいと思います!

戦略

①3つのステップで成功させるデータビジネス 「データで稼げる」新規事業をつくる

データをビジネスと紐づけて考えた場合の成長段階の考え方や、黒字化までの時間軸を成功事例の企業を紹介しながら現実的に示しており、一番最初にどのくらいの規模のものを計画する必要があるのか、そこにどのくらいの時間を投資するのかのスコープを考えるうえで、計画が妄想にならないように最初に読んでおきたい本。

②分析力を駆使する企業 発展の五段階

①がデータ戦略のゴールだとすると、こちらの本はデータ分析を軸に組織/スキル/経営陣などに要素を分解した上で、ステージをどのようにステップアップしていくかの工程を示しています。ビジネス戦略とデータ分析の組織戦略を紐づけて計画するために必要な本。

③DXを成功に導くデータマネジメント データ資産価値向上と問題解決のための実務プロセス75

データの活用軸でバリューを策定しても、そのために利用するデータの品質やデータを確保するためのオペレーションがないと何も始まりません。こちらの本はデータガバナンスの現在地を把握して、課題解決するための実践プロセスをまとめており、「自社はどうなっているか」と想像しやすいのがおすすめのポイント。
この記事を読んでいる方の中には、データサイエンスやデータエンジニアリングに精通していない職種の方もいるでしょうが、この本の状況をそういった専門職の方々に「うちはどうなっているのでしょうか?」と問いかけることができれば、データ戦略という壮大な計画に強引にではなく、相互理解したうえで巻き込めるようにできる一歩としてもおすすめ。

プロジェクト実行

④AI・データ分析プロジェクトのすべて[ビジネス力×技術力=価値創出]

データサイエンス/データアナリティクスのプロジェクトを始めようとした際に、プロジェクトマネジメントやプロダクトマネージャーなどが取り掛かるケースもあるでしょう。ただし、通常のシステム開発におけるユーザー分析を行い、要件定義を行い、システム仕様を考え、実装、リリースというサイクルとは、データサイエンス系のプロジェクトでは異なる部分が多いです。
例えば、昨今話題の生成AIを利用したプロジェクトでは、プロンプトと呼ばれる一定の指示をシステムに対して行う必要がありますが、これは要件定義とシステム仕様を同時に進めるようなものであり、要件定義者と機械学習エンジニアが双方の知識/設計を横断する姿勢を持たないと、かなり時間がかかるケースがあります。また、リリース後の評価に関しても、通常のプロダクト機能のKPIと考え方が異なることがあるため、通常のプロジェクトの特性と異なることを認識するのに必読一冊。

⑤この1冊ですべてわかる CRMの基本

弊社は化粧品業界におけるユーザーとクライアント(商品)との良い出会いを創出するプラットフォームビジネスであり、一般化するとCRMと捉えられます。ただし、ほとんどのビジネスがクライアントサイドでもユーザーと捉えられるので、ユーザー(クライアント)のデータをCRMのデータとして捉えると、役に立つことも多いと思います。
こちらの本では実際にどのような指標をどのようなフォーマットでみるとよいか、数値のパターンからどのような課題と言えるかがまとまっており、非常に実践的であるのでおすすめ。

+1冊:自社に落とし込むために

自社の業界に関する定期購読雑誌など

上記の参考図書を読み、実際に一定企業に対しての計画立案は行えるようになると思うが、事業自体は各社異なるものであり、上記のようなフレームもだが、自社事業の落とし込みに苦労している企業が多いと思います。データ戦略を立案するときには、その企業の業界動向(ユーザー/クライアントのニーズ)を捉え、今後どのように変化するか予測したうえで、データ戦略がこうあるべきだというストーリーが必要と考えます。

弊社の場合は「化粧品業界」が一つのキーワードになるため、自分は以下の雑誌を毎月購読しています。このような、業界の月刊誌などは多いため、ぜひこの記事を読んだことをきっかけに調べて購読することをお勧めしたいです

さいごに

紹介してはみましたがとはいえ、弊社もまだまだ道半ばです。
ぜひ、より興味のある方は、私のXのDM中途採用 | istyle 株式会社アイスタイルからカジュアルにお話しできればと思います。

明日は @isom の「AWS CLIのコマンド一覧(Amazon Aurora編)」です!
それではまた!

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