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TL;DR

現在非エンジニアで営業人格である私が WordPress で制作された企業のウェブサイトを英語化した際の経験をまとめました。
多言語化プラグインのWPMLを使用してサイトを英語化しており、この記事ではWPMLの特徴や英語化の際に注意すべき点などを解説します。

WPML とは?

image.png

記事公開時は下記のバージョンを使用しております。

  • WPML Media Translation: 2.7.5
  • WPML Multilingual CMS: 4.6.14
  • WPML String Translation: 3.2.16

WPML の特徴

WPMLはWordPressを多言語対応にするための有料プラグインです。数多くのWebサイトで利用されており、「複数言語を簡単に管理しながらSEO対策もできる」 点が特長です。

主な機能と特徴

WPMLの特徴をいくつか取り上げたいと思います。

  1. 多言語対応の簡単な導入:サイトの既存コンテンツ(投稿、固定ページ、カスタム投稿タイプなど)を複数の言語に翻訳可能。新しい言語を追加する際も数クリックで設定可能。

  2. 多言語対応のSEO最適化:言語ごとにSEOの設定(メタデータ、スラッグなど)を個別に管理可能。サイト構造は以下の3つから選べます。

    • サブディレクトリ(例: example.com/en)
    • サブドメイン(例: en.example.com)
    • 個別ドメイン(例: example.co.uk)
  3. 翻訳管理機能:

    • 翻訳エディタが提供され、翻訳するべき箇所をリストアップ
    • 翻訳済み箇所と未翻訳箇所を一目で確認可能
    • 翻訳を外部の翻訳者に依頼するためのユーザー管理機能も搭載
  4. 自動翻訳機能:Deepl、Google Translateなどの自動翻訳APIと連携。自動翻訳で時間を短縮しつつ、必要な箇所だけ手動修正することも可能。

  5. WordPressテーマやプラグインとの高い互換性:多言語化されたテーマやプラグインの翻訳も簡単に行える「String Translation」機能。

  6. 公式サポートと定期更新:公式フォーラムやドキュメントが充実。定期的なアップデートで新機能が追加され、セキュリティも確保。

WPMLを選ぶべき理由

私がWPMLを選択したほうが良いと思った主観的な意見をまとめてみました。

1. 総合力が高い

  • 翻訳管理、SEO最適化、テーマ/プラグイン互換性など、幅広いニーズに対応可能
  • 多言語対応を「初心者でも簡単に」実現

2. 柔軟な運用が可能

  • 手動翻訳、外注、機械翻訳など、翻訳方法を柔軟に選べる
  • 必要に応じて翻訳ワークフローをカスタマイズ可能
  • WMPL で翻訳できない部分はコードを直接変更することで翻訳対応でき、WPML と併用しサイトを公開することが可能

3. 企業規模を問わず対応

  • 小規模ブログから大規模なECサイトまで、多様な用途で利用可能
  • 英語、中国語、スペイン語など、40以上の言語に対応

特に2の柔軟な運用が可能に関しては強く推薦したいと思います。WPMLでは翻訳できない部分も存在するため 100% WPML のみでは翻訳されたサイトの作成は完結しない場合もございますが柔軟に対応でき問題なく運用することが可能です。

WPMLを利用する際の注意点

  1. コストが発生する:無料プラグイン(例: Polylangなど)に比べて費用がかかるが、その分多機能で運用しやすい
  2. サーバー負荷が増加する可能性:特に大規模サイトでは、翻訳データの管理によってサーバー負荷が増えるため、キャッシュプラグインの併用が推奨される
  3. テーマやプラグインとの互換性を確認:一部のカスタムテーマや非公式プラグインと互換性がない場合があるので事前テストが必要

WPMLのまとめ

上記のように WPML を使用することで多言語対応に加え、SEO対策も容易になります。また、操作性が高く、公式サポートやドキュメントが充実していることでわかりない点も明確にしやすいことがメリットとなります。

WPMLを使って躓いたポイントと解決方法

WPMLを使用した際に私が陥った問題がいくつかあったため、問題の内容とその解決方法を解説します。

躓きポイントその1. 翻訳できる箇所が少ない

  • 問題の状況
    日本語のカスタムフィールドや投稿タイプが多く存在するにもかかわらず、翻訳画面で選択できる項目が表示されない。
  • 原因・理由
    WPMLの設定で、該当するカスタムフィールドが「翻訳対象」に設定されていないため。
  • 解決方法
    1. WordPress管理画面から「WPML」→「設定」を開く
    2. カスタムフィールド翻訳のセクションに移動
    3. 翻訳対象としたいフィールドを「翻訳する」に設定
    4. 設定を保存後、再度翻訳エディタを確認

躓きポイントその2. 翻訳後のページで画像が表示されない

  • 問題の状況
    翻訳元ページで画像が正常に表示されているのに、翻訳されたページでは画像が消えている。
  • 原因・理由
    翻訳元の画像URLと翻訳後ページのURLが異なるため、WPMLが画像ファイルを自動的にコピー・リンクしない場合がある。
  • 解決方法
    1. 翻訳したいページの編集画面を開く
    2. 下記の添付メディアにチェックを入れ更新ボタンをクリックする
      • 翻訳にアップロードされたメディアを複製する
      • 翻訳用の画像を複製
    3. 「英語 翻訳をアップデートする」をクリックし翻訳を完了する

手順2に対してのキャプチャ
image.png

手順3に対してのキャプチャ
image.png

躓きポイントその3. 設定されているbrタグなどを翻訳文に入れないと公開できない

  • 問題の状況
    翻訳元ページに含まれるHTMLタグ(例: brタグ)が翻訳エディタにそのまま反映され、翻訳文にも同じタグを挿入しなければエラーになり翻訳されたページを公開できない。
  • 原因・理由
    WPMLの特定バージョンに存在するバグで、翻訳エディタのHTMLタグ処理に問題が発生。
  • 解決方法
    1. WPMLの最新バージョンにアップデートする
    2. WordPress管理画面から「WPML」→「翻訳」を対象のページを選択し翻訳する
      ※バージョンアップをすぐに行えない場合、一時的な対処法としてタグを翻訳文に手動で挿入する

役立ったTips

1. 翻訳されたURLの確認方法

WPMLを利用して多言語化した際、各言語のURL構造が適切かどうかを確認することは非常に重要です。

理由
URL構造が不適切だと、検索エンジンがページを正しく認識できず、SEOパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があります。あと、シンプルにURLの見た目をダサく感じる方がおられるかもしれません。(かっこいいURLでありたい!)

WPML上で次のいずれかを選択することをお勧めします。

  • サブディレクトリ形式(例: example.com/en)
  • サブドメイン形式(例: en.example.com)
  • 個別ドメイン形式(例: example.fr)

2. 「String Translation」機能の活用

WPMLの「String Translation」機能は、テーマやプラグイン内の固定文字列を効率よく翻訳するための便利なツールです。

どのような場面で役立つか
サイト全体で使われているボタンラベルや、ウィジェット内のテキスト、フォームの項目など、通常の投稿や固定ページでは翻訳できない箇所を翻訳する際に使用します。かなりこの機能は役立ちました。

使い方

  1. 管理画面で「WPML」→「String Translation」に移動します
  2. 翻訳対象の文字列を検索します(例: 「Read More」「Submit」など)
  3. 各言語ごとに翻訳を追加し、保存します

翻訳が反映されない場合は、キャッシュをクリアすることで改善されることがあります!!

まとめ

本記事では、WPMLを活用して多言語対応を行った経験をもとに解説しました。
私は日本語-英語のみサイト作成となりましたが、WPMLを使用すれば別言語を追加する際も割と簡単に作成できるだろうといった印象を持ちました。かなり便利な機能が多くまだ使いこなせていないかもしれないので、この機能良いよ!みたいな情報がございましたらコメントお願いいたします!

WPMLを活用すれば、技術者じゃなくても簡単に多言語サイトを構築することができます。この記事が、WPML導入を検討している方や多言語対応に悩む方の参考になれば幸いです。

最後になりますが、弊社システムアイは営業でもエンジニアスキルがあるような技術力のあるシステム開発会社となっております。エンジニアから営業などのキャリアチェンジを考えられている方でも活躍できる場がありますので、会社へのご連絡お待ちしております。

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