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Excelの比較的新しくて便利な機能追加まとめ(随時更新)

Last updated at Posted at 2024-08-29

この記事の概要

Excelの比較的新しくて便利な機能をまとめたもの。随時更新していく。

これを書いたきっかけ

ここ数年のExcel機能追加はすさまじいが、中にはあまり知られていないものも結構多い。ネットで調べても断片的な情報しか出てこなかったりするので、1か所にまとめてみる。
ソースが少なく自信がない情報もあるので、誤りなどの指摘歓迎。

掲載方針

  • 特に便利だったり画期的だったり、広く知られてほしいものをピックアップ
  • 機能追加されたタイミングが新しい順に掲載(サブスク版デスクトップアプリ基準)
  • Insiderやアドインは除外
  • 個人的なおすすめ度を3段階(★~★★★)で評価

目次

内容

2024年

★★★:使い勝手のいいチェックボックス

セルの値に直接紐づいており、コピーもできるなど、使い勝手のいいチェックボックスが追加された。
これまでもチェックボックスは存在していたが、シートのオブジェクトとして挿入するもので、セルの値に紐づけるには都度設定が必要だったため、気軽に使えるものではなかった。この新しいチェックボックスはセルの書式扱いのため、最初からセルの値に直結しており、さらに複数設置やコピーも簡単である。書式なので、もちろんテーブルにセットすれば自動で新規行にも設定されてくれる。フラグの類は今後これに置き換わることだろう。
また、副次的効果ではあるが、セルの値として裸でTRUE/FALSEが入ることから、プログラミングに縁の無いユーザーが論理値という概念を習得するのにも役立つかもしれない。ライト層含めユーザー数が圧倒的に多いExcelであるので、社会への影響も大きいだろう。

★★ :不要な書式設定等の確認と削除

「パフォーマンスをチェック」という機能で、余計な書式などの確認や削除が可能になった。
使われていない書式設定が残ってファイルサイズが肥大化するのはあるあるだが、それを確認するのは困難だった。この機能によってかなり状況が改善したといえるだろう。

★★★:カスタムデータ型の作成

Power Queryを使って、株式や地理のようなタイプのオリジナルのデータ型を作成できるようになった。
これまでのExcelのデータ管理では、マスターテーブルを用意しておきLOOKUP系関数やPower Queryでリレーションを作るという手段が取られていたが、この機能追加によって新しい方法が切り拓かれそう。
なお、名称に混乱がある(複合データ型、リンクされたデータ型、カスタムデータ型など)ので、最新と思われる情報に準じて(自分の)解釈をまとめておく。

名称 説明 備考
複合データ型 画像、リンクされたデータ型、関数 TYPE関数で128を返す、新しいデータ型たちをまとめた呼称
リンクされたデータ型 株価、地理、通貨、カスタムデータ型 オブジェクト型のように、key.fieldの形で複数の情報を取り出すことができるデータ型 以前はこれがカスタムデータ型と呼ばれていた模様
カスタムデータ型 - オリジナルで作成できる、リンクされたデータ型

★★★:セルの値としてローカル画像を保持

シート上のオブジェクトではなく、セルの値としてローカル画像を保持できるようになった。
Web画像用のIMAGE関数は追加されていたが、ローカルに保存してある画像ファイルもセルの値として使えるようになった。今までは画像を配置したかったらAltでグリッドにそろえるとか行高さ変更のたびに調整するとか専用マクロを作るとか涙ぐましいことをしていたが、その苦労から解放される……などというのは些末な話で、そもそもExcelに画像を置くのは正しい使い方ではないというのが今までの(神エクセルじゃない側の)常識だった。しかし、これからはテーブルのカラムに画像を保持し、XLOOKUPで参照するような、画像データベースとしてのExcelというあり方が可能になった。……が、今のところ大量の画像をセルに配置するなら結局マクロを作る羽目になる。IMAGE関数がローカルファイルにも対応してくれたらいいのに。

2023年

★  :ブックのリンクの管理

他ブックへのリンクの管理を一元化して管理し、個別の更新や削除などもできるようになった。
今後は基本的に他ブックへのリンクよりPower Queryの使用が推奨される気はするが、レガシーファイルを扱わざるを得ないなど、状況によっては役立つだろう。

★★ :勝手なデータ変換の制御

CSV読み込み時等に、先頭の0を削除するなどの変換をするか、オプションで選べるようになった。
Excelではいわゆるおせっかい機能が有名だが、その1つの対策となる。今まではただCSVをインポートしたいだけなのにやたら面倒な手順を踏んでいたが、これで解決しそう。

★★ :ドロップダウンリストでのオートコンプリート

入力規則のドロップダウンリストで、先頭の文字を入力すると自動で絞り込んでくれるようになった。
入力検証機能が貧弱なExcelにとって、ドロップダウンリストはデータ整合性確保の生命線だが、決して使いやすい機能ではなかった。この機能追加で入力時の手間はかなり減ってくる。

★★★:値貼り付けのショートカットキー

Ctrl + Shift + Vで値貼り付けができるようになった。職場の書式デストロイヤーに教えてあげよう。なんでもっと早く実装してくれなかったんだろう……

★★★:数式バーが等幅フォントで表示

数式バーが等幅フォントで表示されるようになった。
LET関数やLAMBDA関数の導入で、ワークシート数式で複雑なコードを書くことが可能になったが、エディタと呼べるような機能もないので、Excel Labsのような拡張機能が必須だった。この変更で多少は数式バーからもコーディングしやすくなった。ただし残念ながら日本語は等幅にならない。
なお、数式バーの高さはCtrl + Shift + Uか境界をドラッグで変更できる。

★  :ブック共有時に特定の範囲をハイライト

ブック共有時に、特定範囲をハイライトした状態にできるようになった。
部分的にだけ閲覧・修正してもらいたいという場合、そのためだけに書式を設定してシートを汚さずに済むようになった。ただし編集や閲覧の権限は範囲外にも普通についてしまう。

★  :ステータスバーの自動集計値をクリックでコピー

範囲選択するとステータスバーに表示されるデータの個数や合計などの値を、クリックでコピーできるようになった。数式を組むほどではないがちょっと計算したいときに便利だろう。
なお、ここで表示させる集計の種類は右クリックで選ぶことができる。

★★ :デスクトップ版におけるOfficeスクリプトの記録

Office スクリプトが、デスクトップ版でもマクロの記録と同様に使えるようになった。
OfficeスクリプトはVBAの後継になると目されているOffice自動化言語。記録機能はWeb版に限られていたが、このアップデートでデスクトップ版にも追加された。今までのマクロの記録を実行すると、VBAと同時にOfficeスクリプトでも記録されるので、見比べながら慣れていくといいだろう。

★★ :Power Queryのソースにスピル範囲を選択

名前定義されたスピル範囲をPower Queryのデータソースに選べるようになった。ふつうはテーブルをソースにしてPower Query側でデータ加工するだろうが、スピルする新しいワークシート関数群も強力なので、その結果をそのまま取り込めるのはありがたい。
なお、名前定義する前に、スピル範囲を選択した状態で範囲をソースにPower Queryを起動すると、自動で適当な名前が登録される。しかし、本格的に使うファイルなら自分でわかりやすい名前を付ける方がいいだろう。

★★★:断片化した条件付き書式のマージ

増殖・断片化した条件付き書式をまとめることができるようになった。
条件付き書式はセルコピーで増殖するうえ、適用範囲も断片化してカオスになり、さらに専用ダイアログからしか確認・修正できないという困った代物だった。このアップデート後は、ブックを開いたタイミングでマージできるルールを判定し、自動でマージしてくれるらしい。これで無駄な手作業や厄介なVBAから(ある程度は)解放されそう。なぜユーザー操作でなくブックを開いたタイミングなのかは謎だが。

★★★:数式編集中における途中式を評価した値の表示

数式編集中にその一部をマウスで選択すると、評価した値を表示してくれるようになった。
途中式の評価値確認方法としては、これまでもF9による置き換え、数式の検証などの機能があったが、数式入力中に気軽に使えるものではなかった。この機能追加で数式作成中に即座に評価結果を確認できるようになり、ミスが圧倒的に減る。

★★ :コメントでメンション

コメント内でメンションができるようになった。新しくなったコメント機能はスレッド形式が売りだったが、この変更でより共同編集がはかどるだろう。

終わりに

この記事はまだまだ書き途中だが、それでも役に立つ場合があると思うので公開しておく。内容は随時追加・更新予定。

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