目的
Heroku環境にはmecabがインストールされていないので，単純にpushするとビルドで落ちる．
heroku-buildpack-mecabとか，heroku-buildpack-linuxbrewを使う方法とかいろいろあったけど，
調べてみればみるほどdeprecatedの嵐．
なんとかbuildpackでできないかと試行錯誤した結果が今回のheroku-buildpack-aptを使う方法．
heroku-buildpack-aptとheroku-buildpack-rubyを使って環境を構築した方法を記録．
対象
- Heroku上のRails/Sinatra環境でgem natto/mecabを使いたい人
- Dockerには詳しくなくて，Dockerを使わない方法で上の環境を揃えたい人
heroku-buildpack-apt
- heroku-buildpack-apt
- Herokuチームから公開されているものの，下の
heroku-buildpack-rubyのようなOfficial Supported Buildpackではなく，サポート対象外のbuildpack - ubuntu環境ではあるものの，ファイルシステムがロックされてるので，パッケージインストールとかはできない．そこで登場するのがこいつ．
- レポジトリのルートに
Aptfileというファイルを作り，インストールしたいパッケージのリストを書く
heroku-buildpack-ruby
- heroku-buildpack-ruby
- HerokuのOfficial Supported Buildpack
- Ruby, Rack, Sinatra, Railsアプリケーションを走らせる環境をHerokuに作れるやつ
- Ruby製のアプリケーションをpushしたときに自動で使用されるのがこれ
手順
Gemfile
Gemfileで以下のgemがインストールされるようにする
Gemfile
gem 'mecab', '0.996'
gem 'natto'
buildpackの設定
bash
heroku buildpacks:add --index 1 https://github.com/heroku/heroku-buildpack-apt
heroku buildpacks:add --index 2 heroku/ruby
これで，この二つのbuildpackを使った環境ができる
参考
環境変数の設定
buildpack経由で/app/.apt/usr/lib/x86_64-linux-gnu配下にインストールされる．
mecabrcは/app/.apt/etc/mecabrcに入る．
そこにパスを通していく
bash
heroku config:set MECABRC=/app/.apt/etc/mecabrc
heroku config:set MECABRC=/app/.apt/etc/mecabrc
heroku config:set MECAB_PATH=/app/.apt/usr/lib/x86_64-linux-gnu/libmecab.so
Aptfileの作成
heroku-buildpack-aptにインストールしてもらいたいパッケージを書いていく．
レポジトリのルートにAptfileを作成する
Aptfile
mecab
libmecab-dev
mecab-ipadic
mecab-ipadic-utf8
デプロイ
デプロイする
bash
git add .
git commit -m 'commit message'
git push heroku master
結論
buildpackで頑張ったけど，Dockerでやるのが圧倒的に平和だと思う．