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Tableau ダンベルチャート(差を強調するグラフ)の作り方

Last updated at Posted at 2022-12-12

はじめに

ダンベルチャートの作り方は多くの方が投稿していますが、
私自身いざ作ろうと思ったときに中々検索でヒットしなくて(その時はダンベルチャートという名称も知らなかった…)、結構手間取ったのでそういう方が一人でも減ることを願い、手順をまとめていきたいと思います。

ダンベルチャートとは

2種類のメジャーの値を棒で繋ぐことによってダンベルのような見た目にしたチャートです。
下図の通り、2つの値の差を表現することに適していることが特徴です。
ダンベルチャート

ちなみに、似たようなチャートにロリポップチャートがあります。
こちらは1種類のメジャーに対して棒を繋いだ見た目のチャートです。
※ロリポップ=いわゆる棒がついたキャンディ
ロリポップ

どちらも見た目にかわいいチャートで人を惹きつける効果があり、
使用している形状マークは任意の画像を取り込んで使用することができるため、より魅力的な表現も可能です。

Ben Neville様が作成されている記事およびチャートが非常に参考になります。

作り方

今回はTableauに付属している「サンプル - スーパーストア」を使用して、
2020年と2021年の売上の差を月別に可視化したダンベルチャートを作成していきます。

サンプル - スーパーストア

「2020年の売上」と「2021年の売上」を別々のメジャーとして扱うために、それぞれ計算フィールドを使用して作成します。
2020年の売上
IIF(DATEPART('year',[オーダー日])=2020, [売上], 0)
2021年の売上
IIF(DATEPART('year',[オーダー日])=2021, [売上], 0)

 
そして、下図のように設定します。
設定1

これだと形状マークをプロットしただけなのでよく分かりません。
そこで「2020年の売上」と「2021年の売上」を棒で繋ぐ必要があります。
ここがポイントで、この棒は「ガントチャート」のマークを使用します。

[補足]ガントチャート

ガントチャートはタスク管理によく使用されますが、
機能としてはメジャーの開始地点とそのサイズを指定して、それを棒で表現するチャートです。
ガントチャート_説明付

この機能を利用して、「2020年の売上」と「2021年の売上」の間を棒で繋ぎます。

開始地点は、「2020年の売上」と「2021年の売上」の小さい方です。
つまり、大小を比較して小さいを取得する計算フィールドを作ります。
IIF(SUM([2021年_売上])>SUM([2020年_売上]), SUM([2020年_売上]), SUM([2021年_売上]))
※SUMで集計したもので比較すること

サイズは、「2020年の売上」と「2021年の売上」の差になります。
ただし月によって、「2020年の売上」と「2021年の売上」の大小が前後するので絶対値を取ってやります。
ABS(SUM([2021年_売上])-SUM([2020年_売上]))

これらをシェルフやサイズに設定します。
ガントチャート_設定

左側の形状マークと1つにまとめるため「二重軸」にして、かつ「軸を同期」します。
・二重軸:ガントチャートの開始地点に設定したメジャーを右クリック→「二重軸」
二重軸

・軸の同期:上下どちらかの軸を右クリック→「軸の同期」
軸の動機

ガントチャートの棒が形状マークの前面にきてしまうため、シェルフにあるメジャーの順番入れ替えます。
下の例では、ガントチャートの開始地点に設定したメジャーをマウスで左側に移動
シェルフの入替

あとはメジャーバリューやガントチャートのサイズを変更してダンベルっぽくすれば完成です。
※細かい書式設定や軸の設定は省略します。

ダンベルチャート

おわりに

以上、ダンベルチャートの作成方法をまとめさせていただきました。

ガントチャート用のメジャー(開始地点用、棒のサイズ用)は、
必ず一方が小さくなるようなデータの場合、計算フィールドが不要になったり差を取るだけになったりします。

例えば、月収と手取りは「月収>手取り」になるため、開始地点は「手取り」をシェルフに設定し、
サイズは単純に「月収」と「手取り」の差を取ればよいので絶対値は不要です。
※形状マークとガントチャートの凡例を分けるために「手取り」は複製して使用した方がよいかもです。

用いるデータによって適宜対応してみてください。

おまけ

今回作成したチャートを下記に公開します。
ワークブックをダウンロードできると思いますので参考にしてみてください。

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