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Android13の写真選択ツールを導入しようとしてやめた話

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Android13で写真選択ツールが登場しました。

現在開発中のアプリにて、写真選択ツール導入を検討してみた過程と、結果的に見送ることになった理由を書いていきます。

Intentと写真選択ツールと、その体験

写真選択の実装方法する際、従来はIntent.ACTION_PICKなどを投げることで選択画面を開く実装をすることができました。
まずは実装方法によって、ユーザーの体験がどのように変わるか見ていきます。

写真選択ツールで実装した場合

写真選択ツールはAndroid13もしくは、Android11以降のR Extensions Version 2のSDK extensionsが入っている端末に対応しています。(SDK extensionsって何?はこの記事が分かりやすいです)
そのため対応している場合、対応していない場合で体験が異なります。

■ 対応している場合
画像1枚選択の場合、ハーフスクリーン モードで開かれます。

写真 アルバム アルバム/カメラ
Screenshot_20230324_002524.png Screenshot_20230324_002643.png Screenshot_20230324_002654.png

これは内部的には次のItentを投げています(ドキュメント

Intent(MediaStore.ACTION_PICK_IMAGES).apply {
    type = "image/*"
}

■ 対応していない場合

内部的には次のItentを投げています。

Intent(Intent.ACTION_OPEN_DOCUMENT).apply {
    type = "image/*"
}

Intent.ACTION_PICKで実装した場合

Intent(Intent.ACTION_PICK, MediaStore.Images.Media.EXTERNAL_CONTENT_URI).apply {
    type = "image/*"
}
写真を選択 写真を選択/写真
Screenshot_20230324_004922.png Screenshot_20230324_005213.png

写真選択ツールのハーフスクリーンモードは、画面遷移なしで写真を選択することができて体験が良さそうな反面、対応していない端末ではIntent.ACTION_OPEN_DOCUMENTを投げるため、写真を選択する体験としてはあまり良くなさそうです。

そのため、写真選択ツールとIntent.ACTION_PICKを組み合わせてみることにしました。

URIのアクセス権限と、絶対パス

写真選択ツールに非対応の場合は、Intent.ACTION_PICKを投げる実装は問題なく行うことができ、それぞれの実装で写真を選択して、URIを受け取り、アプリ上に画像を表示する。

というところまでは問題なく進むことができました。
しかし、画像のURIをDBに保持して、アプリを再起動したところ画像が表示されません。
どうやらアクセス権限がないのが問題のようです。

MediaStore.ACTION_PICK_IMAGES

写真選択ツールに対応している場合はMediaStore.ACTION_PICK_IMAGESが投げられますが、これによって次のようなURIが取得できます。

content://media/picker/0/com.android.providers.media.photopicker/media/1000000020

このURIには一時的なアクセス権限が与えられているため、パーミッションなしでアクセスすることが可能です。
しかし、あくまでも一時的でありデバイスが再起動されるか、アプリが停止した際にはアクセスできなくなってしまいます。

アクセス権限持続は次のコードで行うことができますが、ドキュメントには「延長」と記載されているため永続的にアクセスできるものではなさそうです。

val flag = Intent.FLAG_GRANT_READ_URI_PERMISSION
context.contentResolver.takePersistableUriPermission(uri, flag)

URIでは永続的にアクセスすることが難しそうなため、画像の絶対パスを取得できるか試してみます。
次のコードによって、MediaStoreにあるDATA列(絶対パス)を参照します。

fun uriToAbsolutePath(uri: Uri, contentResolver: ContentResolver): String? {
    val projection = arrayOf(MediaStore.MediaColumns.DATA)
    val cursor: Cursor = contentResolver.query(uri, projection, null, null, null) ?: return null
    var path: String? = null
    if (cursor.moveToFirst()) {
        path = cursor.getString(0)
    }
    cursor.close()
    return path
}

これによって次のパスが取得できましたが、期待した絶対パスとは異なっており画像にアクセスすることはできませんでした。

/sdcard/.transforms/synthetic/picker/0/com.android.providers.media.photopicker/media/1000000020.jpg

Intent.ACTION_PICK

続いて、Intent.ACTION_PICKによって取得できるURIについてです。

content://com.google.android.apps.photos.contentprovider/-1/1/content%3A%2F%2Fmedia%2Fexternal%2Fimages%2Fmedia%2F222/ORIGINAL/NONE/image%2Fjpeg/1415589116

MediaStore.ACTION_PICK_IMAGESと同様に、画像の取得からアプリが終了するまでは一時的なアクセス権が付与されているため、パーミッションなしで画像にアクセスすることができます。

ただし、MediaStore.ACTION_PICK_IMAGESと異なる点として下記コードによってアクセス権限を持続することはできません。

val flag = Intent.FLAG_GRANT_READ_URI_PERMISSION
context.contentResolver.takePersistableUriPermission(uri, flag)

しかし、絶対パスについては次のように取得することができます。

/storage/emulated/0/DCIM/Camera/PXL_20230321_072320323.jpg

絶対パスによって画像にアクセスする場合はManifestに次のパーミッションを追加して許可します。
Android13からストレージアクセスのパーミッションに変更が入ったので、Android13用にREAD_MEDIA_IMAGESを要求します。

<uses-permission android:name="android.permission.READ_EXTERNAL_STORAGE"
    android:maxSdkVersion="32"/>
<uses-permission android:name="android.permission.READ_MEDIA_IMAGES" />

まとめ

Android13の写真選択ツールはユーザー体験が良く魅力的でしたが、アクセス権限は一時的なもの。絶対パスは取得できない。
というところを抑えておく必要がありそうです。

私のアプリではDBに画像のパスを保存して、いつでも画像表示できるようにしたかったため写真選択ツールを使うことは諦めて、Intent.ACTION_PICKを使うことにしました。

この記事が誰かの参考になりましたら幸いです。
また、「もしこうしたらいけたよ」など教えていただけると嬉しいです。

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