Hono を触ってみた

概要

JavaScript ランタイムで動かせる、フロントエンドのないシンプルな Web アプリケーション フレームワーク。
Web API 構築ができるため、個人的に javascript 版 FastAPI だと思っている。

特徴

1. 超高速
2. 軽量
3. 5つの Router から最適なルーティングを選択できる
4. Web 標準の採用により、様々なプラットフォーム (Cloudflare Workers, Fastly Compute, Deno, Bun, Vercel, Netlify, AWS Lambda, Lambda@Edge, Node.js) での動作が可能
5. 多くのミドルウェアやヘルパーが用意されている
6. typescript がデフォルト

チュートリアル

Bun チュートリアル

とりあえず Bun でチュートリアル。
※ Volta だと Bun が管理できなかったので、Proto をバージョン管理ツールとして使用。

AWS Lambda チュートリアル

Lambdalith の構成

各エンドポイントごとに Lambda を持つのではなく、1つの Lambda 関数で全エンドポイントを処理する構成。Hono はこの構成を作るのに便利な Web フレームワークの1つ。

今回は API Gateway 導入するほどでもないので、Lmabda Function URL を使用する。また、IaC は cdk とする。

実践

※ cdktf の CloudFormation テンプレート保存のための S3 課金 + Lambda 実行時の課金があることに注意（最後に完全削除する）。

※ docker (cdk で Lambda 関数をコンテナイメージとしてデプロイしようとする), npm (cdk 実行に必要) を予め準備しておくこと。

※ aws-cdk は内部で node を使用しているため、 bun のみでは動かせない。bun はあくまで typescript の実行環境として使用する。

1. Hono 公式の AWS Lambda での Setup に沿って、cdk の環境構築をする。

$ mkdir lambda-function-api

$ cd lambda-function-api

$ npx cdk init app -l typescript

$ bun add hono

$ mkdir lambda

$ touch lambda/index.ts

2. lambda/index.ts を記述する。

import { Hono } from 'hono'
import { handle } from 'hono/aws-lambda'

const app = new Hono()

app.get('/', (c) => c.text('Hello Hono!'))

export const handler = handle(app)

3. lib/lambda-function-stack.ts を記述する。

※ 今回は Lambda Function URL を使用するため、API Gateway の cdk は不要。

NodejsFunction (デプロイ時に docker が必要)

import * as cdk from 'aws-cdk-lib'
import { Construct } from 'constructs'
import * as lambda from 'aws-cdk-lib/aws-lambda'
// Node.js ランタイムの Lambda を構築。フォルダ指定が必要な lambda.Function とは違い、単一ファイルの指定が可能。
import { NodejsFunction } from 'aws-cdk-lib/aws-lambda-nodejs'

export class MyAppStack extends cdk.Stack {
  constructor(scope: Construct, id: string, props?: cdk.StackProps) {
    super(scope, id, props)

    // Lambda 関数を作成
    const fn = new NodejsFunction(this, 'lambda', {
      entry: 'lambda/index.ts',
      handler: 'handler',
      runtime: lambda.Runtime.NODEJS_20_X,
    })
    // 関数 URL を IAM 認証で設定
    fn.addFunctionUrl({
      authType: lambda.FunctionUrlAuthType.NONE,
    })
  }
}

4. デプロイする。

※ bootstrap で作成されるものは、 cdk 実行に必要な IAM や CloudFormation テンプレート保存に必要な S3 など。「CloudFormation > CDKToolkit」に実際に作成されるものが記載されている。

# cdk が初めての場合は下記コマンドの実行が必要
# $ npm run cdk bootstrap

# 差分確認
$ npm run cdk diff
# Resources
# [+] AWS::IAM::Role lambda/ServiceRole lambdaServiceRole*****
# [+] AWS::Lambda::Function lambda lambda*****
# [+] AWS::Lambda::Url lambda/FunctionUrl lambdaFunctionUrl*****

# デプロイ
$ npm run cdk deploy

5. Postman で 関数 URL を叩いてみる

IAM 認証しているため、「Authorization > AWS Signature」で下記を設定してから叩く。

• AccessKey
• SecretKey
• AWS Region：Lambda 関数 URL があるリージョン
• Service Name：lambda

下記が Response として返ってきたら成功。

Hello Hono!

6. （おまけ）課金がもったいないので、cdk ごと削除する

今回作ったリソースを cdk で削除する。

$ npm run cdk destroy

下記手順で cdk 自体を削除する。

1. 「CloudFormation > スタック > CDKToolkit」を削除。
   • スタックに紐づくリソースが削除される。
2. 上記スタックに紐ついている S3 は消えないので、手動で削除。

※ cdk 再構築時は、cdk bootstrap コマンドを叩けば良い。