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JetsonTX2をキャリーボード 「Orbitty(ASG003)」へ換装する手順について

Last updated at Posted at 2019-04-04

#概要
JETSON TX2のキャリアボード「Orbitty Carrier(ASG003)」を入手することができたので、セットアップ手順について記録を残します。

#使用した製品
Orbitty Carrier for NVIDIA®️ Jetson™️ TX2/TX2i/TX1
[http://connecttech.com/product/orbitty-carrier-for-nvidia-jetson-tx2-tx1/]
マニュアル、3DModel等
[http://connecttech.com/resource-center/downloads-for-orbitty-carrier-asg003/]

#事前準備
以下の物品が必要となります。

  • メインとなる機材

  • host(母艦)用PC (OSはubuntu 16.04を使用)

  • JETSON TX2 一式

  • Orbitty Carrier(ASG003)
    ※以下、Orbittyと記載。

  • USB給電ACアダプタ(5V 3Aのものを使用。5V 2Aでも起動はしました。)
    ※Raspberry Pi用電源セット(5V 3.0A)-Pi3フル負荷検証済

  • DC5VをDC12Vに昇圧するアダプタ
    ※iNepo USBブースターモジュール USBケーブル 電圧転換 DC 5V とDC9VとDC12V転換可能 携帯用 (5V-9V/12VーS)

  • 電源コネクタケーブル (Orbittyに電源端子をつけるため)
    ※VANDESAIL DC 電源コネクタ DCジャック CCTV電源接続ワイヤ オス メスDC電源接続ケーブル dc 2.1mm x 5.5mm 20 個セット

  • その他

  • ディスプレイ(HDMI端子)/またはHDMIセレクター

  • OTG対応USBケーブル(TX2に同梱の黒いUSBケーブル)

  • Wifiルータ または 有線LAN

開発ボードからJetsonの取り外し方法と利用電源は、こちらの記事が参考になります。
[https://qiita.com/0-to-1/items/516dff27a3907fcc8225]

注意点

  • 当方にて経験した注意点として、電源ケーブルを接続する順番でJETSON+Orbittyが起動しないパターンがありました。
    正常に起動したパターンは、JETSON+Orbittyに「USBブースターモジュール USBケーブル」を接続した後、最後にACアダプタを電源に差し込む。
    の順番でした。
    これ以外の順番だと電源が入らず、まさか不良品!?と相当悩みました(笑)
    おそらく、昇圧するUSBケーブルの特性と思いますが、お気を付けください。

  • DCジャックのコネクタが外側と内側のどちらが+か-か、ご確認ください。
    Orbittyボード側に+と-の記載があります。確認後、Orbittyに取り付けてください。
    (赤が+、黒が-です)

#インストール作業
##1.Host用 Ubuntu16.04のマシンを用意
最初、以前作成していたUbuntu14.04のPCからインストールを試みたが、Ubuntu16.04が必要と判明し、OSの再インストールを行なった。

以下の作業は、Host用PC上で行います。

##2.nVidia一括インストーラ「Jetpack」の準備
Jetpackのメインページ
[https://developer.nvidia.com/embedded/jetpack]

以下から、JetPack3.3 [L4T 28.2.1]を押下し、「JetPack(The Jetson SDK)」をダウンロードします。
[https://developer.nvidia.com/embedded/jetpack-archive]

格納先は以下とします。
~/jetson/JetPack-L4T-3.3-linux-x64.run

※事前にnvidiaへのユーザアカウントを作っておいてください

##3.Orbitty Carrier
下記のサイトからサポートパッケージを入手する。
http://connecttech.com/product/orbitty-carrier-for-nvidia-jetson-tx2-tx1/
Descriptionの「Downloads」から、「L4T Board Support Packages」を押下すると、いかが表示される。

Looking for board support packages for your TX2 solution?
Download L4T r27.1.0
Download L4T r28.1.0
Download L4T r28.2X

今回は、TX2が対象のため、「Download L4T r28.2X」を押下
CTI-L4T-V121.tgzがダウンロードされる。

格納先は以下とします。
~/jetson/64_TX2/Linux_for_Tegra/

##4.Jetpackをhost側PC(ubuntu)へインストール

以前の記事の「3.Jetpackをhost側PC(ubuntu)へインストール」と同じ手順となります。
https://qiita.com/akrian/items/54c321bfa95d8eaef17d

$ cd /home/ubuntu/jetson/
$ chmod u+x JetPack-L4T-3.3-linux-x64.run
$ ./JetPack-L4T-3.3-linux-x64.run

###4.1 JetPack 3.3 Components Manager画面
Fullを選択し、Nextボタンを押下します。

###4.2 Terms and Conditions画面
Accept Allにチェックを入れ、Acceptボタンを押下します。

###4.3 "Network Layout - Jetson TX2"画面
◎Device accessinternet via router/switch
を選択。NEXTボタンを押下します。

###4.4 "Network Inteface Selection"画面 
Cancelボタンを押下し、インストーラを終了します。

##5.CTIパッチ

ディレクトリ移動
$ cd ~/jetson/64_TX2/Linux_for_Tegra/

解凍
$ tar zxf CTI-L4T-V121.tgz

パッチインストール
$ cd CTI-L4T
$ sudo ./install.sh

OrbittyのマイクロUSB端子と、host用PCを、OTGUSBケーブルで接続します。


TX2をUSBケーブルで接続します。
リカバリーモードで起動させます。

手順
1:ACアダプタを抜いた状態にします。
2:OrbittyのマイクロUSB端子と、host用PCを、OTGUSBケーブルで接続します。
3:ACアダプタをつないで、JetsonTX2の電源ボタンを押します。
  (基盤にPOWERとマークがあります。基盤よりのボタン)

   ◎〇〇 電源ボタン
  +-------+

4:リカバリーボタンを押しっぱなしにし、
  リセットボタンを押し、2秒間押したあと、離します。
  リカバリーボタンを離します。

   〇〇◎ リカバリーボタン
  +-------+

   〇◎〇 リセットボタン
  +-------+


フラッシュ 
$ cd ~/jetson/64_TX2/Linux_for_Tegra/
$ sudo ./cti-flash.sh

/~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
            CTI FLASH
/~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1. Astro
2. Elroy
3. Orbitty
4. Spacely
5. Sprocket
6. Rudi
7. Cogswell
8. Rosie
9. Graphite VPX
x. Exit
Enter choice:  3 を入力しエンター

/~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
            TX2 VERSION
/~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1. TX2
2. TX2i
3. Cancel (back to main menu)
Enter choice:  1を入力しエンター

インストールが開始されます。

[ 173.0413 ] [................................................] 100%
[ 173.1040 ] 
[ 173.1041 ] Flashing completed

[ 173.1042 ] Coldbooting the device
[ 173.1072 ] tegradevflash_v2 --reboot coldboot
[ 173.1099 ] Bootloader version 01.00.0000
[ 173.1167 ] 
*** The target t186ref has been flashed successfully. ***
Reset the board to boot from internal eMMC.

インストールが完了したのを確認し、TX2+Orbittyの電源をOFFにします。
(ACアダプタを抜きます)

##6.TX2+Orbitty単独で起動

  • host側と接続しているUSBケーブルを抜きます。
  • TX2の電源を入れます。

Ubuntuの画面が表示されれば完了です。

以上で、構築は完了となります。
他のライブラリ(CUDA等)が必要な場合は、別途インストールする必要があります。

##7.最後に

電源の入れ方に手古摺りましたが、動いてしまえば半日程度でインストールできました。
先駆者のみなさまの記事で、大変助かりました。ありがとうございました。
素晴しいJETSONライフを願っております!(^-^ノ

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