5
3

OpenAI(ChatGPT)でAzure AI Searchでベクター化したデータを利用する

Last updated at Posted at 2023-12-12

本記事は OpenAI活用法 Advent Calendar 2023 by ナレコム の9日目の記事です。

OpenAI活用法 Advent Calendar 2023 by ナレコム ではGPTsを含めた最新のOpenAIの活用法について紹介します。

はじめに

前回の記事「Azure OpenAI Studioを活用した効率的なチャットアシスタント構築」では、Azure OpenAI Studioを使ってデータソースを追加し、チャットアシスタントをセットアップする方法を解説しました。今回の記事では、その続きとして、ベクター化した大量データの実用性と注意点に焦点を当てます。特に、文章の引用と検索性能の最適化、Azure AI Searchでのチューニングの難易度、およびキーワード検索の挙動に関して詳しく掘り下げていきます。この情報を活用し、より精度の高いAIベースのアシスタントを構築しましょう。

準備

前回の記事を参考にお願いします

OpenAIでベクター化したデータを利用する

  1. Azure OpenAI Studio にアクセスし、左メニュー「チャット」を選び、 アシスタントのセットアップ の「データの追加(プレビュー)」をクリックします。
    image.png
  2. 「データソースの追加」をクリックし、データ追加ウィンドウを立ち上げます。
    image.png
  3. 以下のように選択します。
    データ ソースを選択する⇒Azure AI Search
    サブスクリプション⇒前記事でベクター化を実行したサブスクリプション
    Azure AI Search Service⇒前記事でベクター化を実行したAzure AI Search
    Azure AI Search インデックス⇒前記事でベクター化したインデックス
    ベクトル検索をこの検索リソースに追加します。⇒チェック
    埋め込みモデルを選択する⇒前記事で準備したOpenAIの埋め込み(embedding)モデル
    Azure AI Searchアカウントに接続すると、アカウントが使用されるようになることに同意します。⇒チェック
  4. 「インデックス データ フィールドのマッピング」では以下のように選択します。
    コンテンツデータ⇒chunkにチェック
  5. 「データ管理」では以下のように選択します。
    検索の種類⇒ハイブリッド+セマンティック(ベクトル、ハイブリッド(ベクトル+ハイブリッド)でも可だが、性能が異なる)
    既存のセマンティック検索の構成を追加する⇒前記事でベクターに自動的に下図のようなものが追加されているので選択
    両方の項目にチェック
    image.png
  6. 確認画面が表示されるので「保存して閉じる」

完了すると以下のようにアシスタントにデータソースに選択したソースが表示されます。
image.png

実行すると以下のようにAI Searchに登録したデータを参照した回答を返してくれます。
image.png

ベクター化した大量データを利用することは魅力ですが、現時点での注意事項としては、

  1. 主に文章の引用に依存し、複雑な文章の再構成や要約には限界があります。例えば、全体の文章からいい感じに必要な情報をまとめて欲しい、などは出来ないと思ったほうが良い
  2. 検索性能は主にAzure AI Searchに依存し、望む回答を得るためには高度なチューニングが必要です
  3. 『「〇〇」と検索して』など特定のキーワードでの検索を指示しない限り、AIがどのようなキーワードで検索するか予測するのは困難です
  4. キーワードに複数の回答が存在する場合、回答は検索のヒットスコア順で表示され、文脈に適した部分を特定するのは難しい場合があります。対応策としては人間の問い合わせ文章を変える必要がある

まとめ

本記事では、Azure OpenAI Studioを利用してチャットアシスタントにデータソースを追加し、ベクター化したデータを活用する方法を探求しました。重要な点として、文章の引用の限界、検索性能に関するAzure AI Searchの依存性、およびキーワード検索の挙動について説明しました。これらの知見は、AIアシスタントの構築と最適化において役立つでしょう。


また、ナレッジコミュニケーションでは Musubite というエンジニア同士のカジュアルトークサービスを利用しています!この記事にあるような生成AI 技術を使ったプロジェクトに携わるメンバーと直接話せるサービスですので興味がある方は是非利用を検討してください!

5
3
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
5
3