概要
Renesasのボードを使ってモデルを学習させる際の一連の流れを記載します。
基本的には公式ドキュメントを参考にすればいいのですが、一部詰まりやすい箇所やどの資料を参考にすればいいのかについて初学者であるとやや混乱してしまいます。
そこでこの記事はそれらをまとめた内容となります。
なお作業の詳細な内容は公式ドキュメントを読み込んでいただくのを前提としてこの記事では参照すべき資料と作業時の要点にフォーカスを当てた内容となります。
予めご了承ください。
検証ボード
・Kakip
・RZ/V2L-EVKIT
はじめに
Kakipについては公式サイトを確認しセットアップを行う。
必要な機材、SDカードへの書き込みを含めて以下の公式ドキュメントが参考になる。
Renesas RZ/Vとは?
Renesas RZ/Vシリーズについて理解を深める。
高いAI推論性能と低消費電力を両立したルネサス独自のAIアクセラレータ「DRP(Dynamically Reconfigurable Processor)-AI」を内蔵したマイクロプロセッサ(MPU)
AI Accelerator:DRP-AI
ルネサス独自の「高い性能と低消費電力」、「進化に対応できる柔軟性」の両方を兼ね備えたAIアクセラレータ「DRP-AI」
日本語版
英語版
今回扱うボードにはKakipがRenesas RZ/V2HがRZ/V2L-EVKITにはRZ/V2が搭載されている。
シリーズの違いでダウンロードするファイルが違うので作業前に該当するシリーズの確認を行うこ。
今回目的とする作業
・ビルド
ボードを動かすのに必要なファイルのダウンロードからビルドの実行までを行う。
またビルド後はSDカードにファイルを移植する。
Kakipでの移植の際は既にあるデータを上書きしなくていいようにSSHを利用してSCPもしくはrsyncコマンドを利用して移植を行う。
なおrsyncコマンドを使う際は実行時の影響が非常に大きいため注意して扱う。
イメージ
動画での作業の流れ
PNGでの作業イメージ
Ubuntu PCを利用して必要なビルドを行う。
なおWindows11+WSL2の組み合わせで問題なくできるためWindowsユーザーでもビルドは可能である。
Ubuntuのバージョン違いによるエラーが発生することがあるのでドキュメントのバージョンに従う。
(2025/2/7時点ではUbuntu20.04にてビルドが正常に実行可能であった。)
ビルド方法
KakipではRZ/V2HをRZ/V2L-EVKITではRZ/V2Lのビルドが必要となる。
ダウンロードするファイルを間違えないように注意をする。
ビルド完了
ONNXモデルを使う際はこちら
TensorFlowを変換する際の方法はこちら