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はじめに

この記事ではSBCであるKakipの解説とその初回実行までを解説します。

image.png

引用:https://www.yuridenki.co.jp/products/kakip/

Kakipとは?

AI画像処理性能とマルチコアによる複数OSの同時実行能力を持つSingle Board Computer (SBC)。
用途としてはAMRやHSR等の自律型ロボット、IoT監視機器や工場のビジョンセンサ、CCTVへの組込、ドローン、Rapid Prototype等の研究開発・学術研究、タートルボット等のホビー用途と幅広いアプリケーションに利用可能なようです。

AI処理を実現している技術としてDRP-AI3の技術が使用されています。
これはルネサスエレクトロニクスの独自のAIアクセラレーター技術の最新世代であり、チップ内の演算器の回路情報を処理内容に応じて動的に切り替えるものです。
必要な回路だけを動作させる特徴があるため、高速かつ低消費電力の演算を可能とします。

なお価格は秋月電子で6万円を切るくらいで購入できるようです。

作業手順

以下公式サイトをメインに進めていきます。
非常にシンプルかつ日本語での解説がされているため基本的迷うところはないでしょう。

OSのインストール方法について

16GB以上のmicroSDカードが必要となります。
公式サイトからのダウンロードとそれを展開するためのソフトとしてbalenaの「Etcher」を使います。
展開先に用意しておいたmicroSDカードを使います。
これでOSの用意は完了です。

機材の調達について

ハードの特徴としてKakipはDisplay PortやHDMIといったモニタ出力専用のインターフェースを搭載していません。
動作確認の際には忘れず変換ケーブルか対応するケーブルを用意してください。
スタートアップガイドにて動作確認が取れているTypeA - HDMI変換器の情報が記載されています。
・Buffalo GX-HDMI/U2
・Wavlink WL-UG17D1
どちらか一方を用意しましょう。

初回起動

電源を差し込むと起動が開始されます。
初回起動はやや時間がかかるので数分は待つこととなります。
初期設定のパスワードはubuntuになります。

コラム

一瞬だけKakiPiと呼ばれていたこともあるそうです。
おそらくRaspberry PiからPiを使っていたようですが、読みやすさからかKakipになったようです。
一時期乱立した○○Piから脱却されているので個人的には好きです。
柿ピーというお菓子にもちなんでいて親しみやすいですしね。
ただ記述する時には一瞬どっちか混乱するのでipであると覚えておくとIT系の人間としては覚えやすいかもです。
なおお菓子の柿ピーがとある会場で配られていたことがあったりします。

終わりに

ボードとしてはRaspberry Piよりもずっと高価ですがAIへの対応を鑑みると妥当に感じました。
OSのインストールもしやすいのでコスト面にさえ目をつむれば良いボードに思います。
ただ学生などには中々手が出にくいものとなるので研究機関や社会人技術者を中心に裾野はゆっくりと拡がっていくことが予想されそうです。
AI関係は現在非常に盛り上がっている領域のため学習の投資先としてはそう悪い選択肢ではないと思われます。

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