14
13

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

【Kiroだけじゃなかった!AWSがAIインフラ続々リリースして凄すぎたので緊急整理🔥】AWSがAIエージェント開発の「実験→本番」への難題を解決!AgentCoreで誰でも本格的なAIエージェントを動かせる時代に突入

Posted at

昨日のAWS Summit NYC 2025のキーノート見てて、「これは大きな転換点になるな」って感じたので、整理してシェアしたいと思います。

maxresdefault.jpg

正直、今までAIエージェントって「デモでは動くけど本番環境では...」みたいなケースが多かったじゃないですか。でも、Amazon Bedrock AgentCoreの発表を見て、ついに実用レベルに到達したなと。

なんでそう思ったのか、順番に説明していきますね。

🤖 Amazon Bedrock AgentCore:AIエージェント実用化の決定版

1. なぜ今までAIエージェントは「デモ止まり」だったのか? 😅

1.1 プロトタイプは簡単、でも本番は困難の連続

これ、経験ある方も多いと思うんですけど...

開発者の声: 「ローカル環境では完璧に動作するのに...」

セキュリティ担当: 「このエージェント、他のユーザーのデータにアクセスできちゃう可能性はない?」

インフラ担当: 「1人なら動作するけど、1000人同時アクセスになるとシステムが耐えられないかも」

ビジネス側: 「昨日の会話内容を覚えてないの?それじゃ実用的じゃない...」

こんな感じで、PoCフェーズで止まってしまうAIエージェントが本当に多かったんですよね。

1.2 従来ソフトと根本的に違う「エージェントの難しさ」

そもそも、AIエージェントって従来のソフトウェアとは根本的に違うんです。

従来のプログラム:

A → B → C(決められた手順を順番に実行)

AIエージェント:

「フライト予約して」という目標だけ与える
  ↓
エージェントが自律的に判断して...
  ↓
検索 → 比較 → 予約 → 確認メール送信(全部自動で実行)

つまり、動作が動的で予測が難しい。これをセキュアに、スケーラブルに動かすって、相当な技術的チャレンジなんです。

2. AgentCoreが提供する「7つの魔法のツール」 ✨

で、AWSが出してきたAgentCoreがすごいのは、この難しい問題を7つのコンポーネントで包括的に解決しちゃったこと。

2.1 Runtime(実行環境)- 業界最強スペック

まず実行環境から。これがもう、今までとは次元が違います。

  • 最長8時間連続実行(競合は15分程度)
  • 完全セッション分離(Aさんのデータは絶対にBさんには見えない)
  • 0→1000人を数秒でスケール(サーバー管理不要)
  • 途中で問題が発生しても自動復旧

8時間っていうのは、人間の1日の労働時間とほぼ同じ。つまり、朝から晩まで継続的に作業できるエージェントが作れるってことなんです。

2.2 Memory(記憶)- 人間の脳のような記憶システム

これ、本当によく考えられてるなと思いました。

短期記憶:
「今朝はトーストを食べた」みたいな詳細な情報

長期記憶:
「朝食はパン派」みたいな要約された情報

で、すごいのは、自動で短期記憶から長期記憶へ変換してくれること。開発者は記憶管理について何も考えなくていいんです。

さらに、複数エージェント間で記憶を共有できるから、営業エージェントが聞いた情報をサポートエージェントも把握してる、みたいな連携が可能になります。

2.3 Identity(認証)- エージェントの身分証明書

セキュリティ面も徹底的に考えられてます。

  • 各エージェントに固有ID発行(なりすまし防止)
  • GitHub、Salesforce、Slackなど主要サービスと簡単連携
  • 「このエージェントは顧客データを読めるけど削除権限はない」みたいな細かい制御
  • Okta、Microsoft Entra IDとも統合済み

これで「権限管理どうしよう...」って悩む必要がなくなりました。

2.4 Browser(ブラウザ)- Web操作の自動化

個人的に一番インパクトがあったのがこれです。

  • 人間と同じようにWebサイトを操作
  • フォーム入力、ボタンクリック、スクロールなど全ての操作が可能
  • VM分離による高度なセキュリティ(悪意のあるサイトでも安全)
  • どのAIモデルでも利用可能(特定のプロバイダーに依存しない)

後で紹介するNova Actと組み合わせると、本当に人間の作業を大幅に効率化できます。

2.5 Code Interpreter(コード実行)- 高度な計算処理

データ分析や複雑な計算が必要な時はこれが活躍します。

例:「去年の売上データを分析して」
→ CSVファイル読み込み
→ Pythonで分析実行
→ グラフを自動生成

サンドボックス環境で実行されるから、システムに影響を与える心配もありません。

2.6 Gateway(ゲートウェイ)- API変換器

既存システムとの連携が驚くほど簡単になります。

従来の方法:

response = api.get('/inventory/check', params={'sku': '12345'})

AgentCore利用後:

「在庫を確認して」

Salesforce、JIRA、Zendesk等がワンクリックで連携可能。「顧客情報」って検索したら関連APIが全部出てくるセマンティック検索も便利です。

2.7 Observability(監視)- エージェントの行動ログ

本番運用には絶対に必要な機能ですよね。

  • 「なぜその判断をしたか」が全て可視化される
  • リアルタイムダッシュボード(エラー率、応答時間など)
  • CloudWatch連携で既存の監視体制に組み込み可能
  • コンプライアンス対応(監査証跡を完備)

「AIが予期しない動作をした」みたいな心配がなくなります。

3. 同時発表された革命的な新機能たち 💥

AgentCoreだけでもすごいのに、他にもインパクトのある発表が続きました。

3.1 S3 Vectors - AIの記憶装置が90%安くなった!

これ、地味に見えてめちゃくちゃインパクトあるんです。

従来: 1TBのベクトルデータ保存 = 月100万円
S3 Vectors: 同じデータ = 月10万円(90%削減!)

なんでこれが重要かというと、AIは大量のベクトルデータ(記憶)があればあるほど賢くなるから。

  • 検索速度:1秒以下(10億件から検索しても)
  • 活用例:過去10年分の顧客対応履歴を全て記憶

つまり、「お客様、3年前にも同じようなご質問をいただいてましたね」みたいな、きめ細かな対応ができるようになるんです。

3.2 Nova Act - Webサイト操作の達人AI

これが本当にすごくて、成功率90%以上。もう人間と同等レベルです。

実例がインパクト大:

  • 食料支援申請(数百項目の質問)を完全自動化
  • 各州で異なるWebサイトでも柔軟に対応
  • サイトのレイアウトが変更されても自動で適応

「このサイトで最安値の商品を探して購入手続きまで進めて」みたいなタスクも可能に。

3.3 カスタマイズ可能になったNova

汎用AIを自社専門のAIに育成できるようになりました。

  • 自社データで追加学習(業界特有の用語も完璧に理解)
  • 5つの学習方法から選択可能
  • MIT研究事例:材料予測エラーを95%削減
  • 数千のサンプルで専門家レベルに成長

つまり、「うちの会社専用のAI専門家」が作れるってことです。

4. 実際の導入事例と成果 📊

「で、実際どうなの?」って思いますよね。具体的な事例を見てみましょう。

4.1 Intuit(会計ソフト)- 4つのエージェントが協力

これ、本当に参考になる事例です。

4つのエージェントが連携して業務を自動化:

  1. 顧客獲得エージェント

    • 見込み客を自動評価
    • 見積もりを自動作成
  2. 財務エージェント

    • キャッシュフロー分析
    • 「現在13%ですが、融資を受けることで20%に改善できます」と提案
    • 承認されたら即座に手続き
  3. 支払エージェント

    • 請求書を自動作成
    • 支払い回収が平均5日短縮
  4. 会計エージェント

    • 取引を自動仕訳(精度99%)

結果: 中小企業オーナーの作業時間を70%削減

これ、本当にすごいことで、人間だったら部署間の調整だけで何日もかかるようなことを、エージェント同士が自動で連携して処理してくれるんです。

4.2 Thomson Reuters - レガシーシステムからの脱却成功例

20年モノのシステムと格闘している企業、多いと思うんですけど...

課題:

  • 20年前の.NETコード(150万行)
  • 保守だけで手一杯
  • 新機能開発の余裕なし

AWS Transform利用した結果:

  • 移行速度が4倍に向上
  • Windows→Linux移行でコスト30%削減
  • 開発者の保守作業を80%削減
  • 並行して7プロジェクトを実施中

「数年かかる」と言われていたプロジェクトが90日で完了した例もあるそうです。

4.3 その他の成功事例

数字で見ると説得力がありますね:

  • CSL Behring: 移行計画作成が10倍高速化
  • ペガシステムズ: 数年かかる予定が90日でメインフレーム移行完了
  • 全体実績: 128百万行のコードを分析済み(5月以降)

5. なぜ今すぐ始めるべきか?AWSの本気度 💪

AWSの投資額を見ると、どれだけ本気かが分かります。

5.1 大規模投資と支援体制

  • Gen AI Innovation Center: 追加1億ドル投資(合計2億ドル)
  • 専門家チームによる無料相談→本番化支援
  • 270万人への教育プログラム開始
  • AWS AI League:ゲーム感覚で学習できる(賞金もあり)

2億ドルって、日本円で約300億円。それだけの規模で本気で取り組んでいるということです。

5.2 AWS Marketplaceでエージェント売買可能に

これでエコシステムが形成されます。

  • 作成したエージェントを販売可能
  • 他社の優秀なエージェントを購入して即利用
  • Anthropic、Salesforce等の大手も参加
  • API経由で簡単に統合

つまり、全部自分で作る必要がなくなったんです。

5.3 開発ツールも充実

開発者にとって嬉しいツールが揃ってます:

  • Kiro: 新しいAI専用IDE(仕様書からコードを全自動生成)
  • Q Developer: 既存IDEと統合(25言語対応)
  • Strands Agents SDK: オープンソースフレームワーク
  • MCP/A2A: 標準プロトコル対応

6. 今すぐできる第一歩 🏃

6.1 まず試すべきこと

  • AgentCoreの無料トライアルを申請
  • Nova Actでブラウザ自動化を体験
  • AWS AI Leagueに参加(学習しながら賞金も狙える)
  • 小さな社内業務から自動化を開始

6.2 Swami氏(AWS VP)からのアドバイス

キーノートでSwami氏が強調していたポイント:

「完璧を待つな、今すぐ始めろ」
「具体的な1つの問題から着手」
「失敗を恐れず、学習サイクルを回せ」
「成功企業は計画より実行が早い」

これ、本当にその通りだなと思います。

🎯 結論

AIエージェントは「面白い実験」から「必須のビジネスツール」へと進化しました。AgentCoreによって、誰でも本番レベルのエージェントを作れる時代が来たんです。

概念自体が新しいものが多いので、最初は戸惑うかもしれません。でも、これは間違いなく大きなチャンスです。

一緒に勉強しながら、この新しい時代を楽しんでいきましょうか〜🎵


参考リンク

14
13
1

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
14
13

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?