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【ネットワーク基礎 #6】IPv6 その①

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IPv6の概要

IPv4の改良版で、IPアドレス枯渇問題の対策として開発されたIPアドレス

IPv6アドレスの特徴

1.膨大なアドレス

IPv4では、32ビット(2^32=約43憶個)利用できるが
IPv6では、128ビット(2^128=約340潤個)利用できる

2.IPアドレスの自動設定

IPv6では、IPアドレスの設定方法が3つある

1.手動による設定
2.DHCPサーバによる自動設定
3.オートコンフィグレーションによる自動設定(SLAAC)

上記の1.2.はIPv4と同様だが、3.オートコンフィグレーションによる自動設定(SLAAC)はIPv6で追加された新たな設定方法である

簡潔にまとめると、ルータのLAN上のホストに対してネットワークアドレスを送信し、ホスト側で、受信したネットワークアドレスとホストのMACアドレスから一意のIPv6アドレスを生成する方法である。

3.ブロードキャストアドレスの廃止

IPv6では、ブロードキャストアドレスが廃止された代わりに、マルチキャストアドレスを使用してネットワーク全体へと通信を送信するようになっている

4.パケットヘッダの簡素化

IPv6ではIPv4より、パケットヘッダのサイズは大きくなっているがフィールド数は少なくなっている

5.階層化されたアドレス

世界中の各機関からエンドユーザに割り当てられるIPv6アドレスを決定している

image.png

下図は、IPv6のパケットヘッダであり、サブネットプレフィックスでは、先頭から順番に各機関から割り当てられた番号が並ぶ

スクリーンショット 2024-11-13 005821.png

6.モビリティとセキュリティの強化

近年スマホなど移動式の端末を利用して業務を行うことをが増えている
このことを、モビリティと呼ぶ
端末が移動しても割り当てたアドレスを変更せずに通信できるようにするためのmobile IPの機能がIPv4より強化されている
また、パケットの認証や暗号化を行うことができるIPsecの実装が標準で可能

IPv6アドレスの構造

下図のように2つの構造に分けられている

スクリーンショット 2024-11-13 005821.png

サブネットプレフィックスがネットワークを表し、インターフェースIDがホストを表す部分になる
※それぞれ64ビットに分けられているが、サブネット化することもできる

1.ユニキャストアドレス

[1]集約可能グローバルアドレス

IPv4のグローバルIPアドレスと同じ

・世界中で一意となるアドレス
・割り当て範囲が「2000::/3」
・2進数では先頭3ビットが「001」で始まる
・16進数では「2」または「3」から始まる

割り当て範囲:2000::/3

・開始アドレス (2000:0000:0000:0000:0000:0000:0000:0000)
0010 0000 0000 0000 : 0000 0000 0000 0000 : 0000 0000 0000 0000 : 0000 0000 0000 0000

・終了アドレス (3FFF:FFFF:FFFF:FFFF:FFFF:FFFF:FFFF)
0011 1111 1111 1111 : 1111 1111 1111 1111 : 1111 1111 1111 1111 : 1111 1111 1111 1111

[2]リンクローカルアドレス

・ホスト間で一意となるアドレス
・同一ホストの複数インターフェースで重複する場合もある
・ルーティングの宛先になれない
・割り当て範囲が「fe80::/10」
・2進数では先頭10ビットが「1111111010」で始まる
・16進数では「fe80」から始まる

割り当て範囲:fe80::/10

・開始アドレス (FE80:0000:0000:0000:0000:0000:0000:0000)
1111 1110 1000 0000 : 0000 0000 0000 0000 : 0000 0000 0000 0000 : 0000 0000 0000 0000

・終了アドレス (FEBF:FFFF:FFFF:FFFF:FFFF:FFFF:FFFF)
1111 1110 1011 1111 : 1111 1111 1111 1111 : 1111 1111 1111 1111 : 1111 1111 1111 1111

[3]ユニークローカルアドレス

IPv4のプライベートIPアドレスと同じ

・組織内で自由に使えるアドレス
・割り当て範囲が「fc00::/7」
・2進数では先頭7ビットが「1111110」で始まる
・16進数では「fc」または「fd」から始まる

割り当て範囲:「fc00::/7」
・開始アドレス (FC00:0000:0000:0000:0000:0000:0000:0000)
1111 1100 0000 0000 : 0000 0000 0000 0000 : 0000 0000 0000 0000 : 0000 0000 0000 0000

・終了アドレス (FDFF:FFFF:FFFF:FFFF:FFFF:FFFF:FFFF)
1111 1101 1111 1111 : 1111 1111 1111 1111 : 1111 1111 1111 1111 : 1111 1111 1111 1111

2.マルチキャストアドレス

IPv6ではブロードキャストアドレスが廃止され、マルチキャストアドレスに集約された

・マルチキャスト(グループ宛送信)の宛先となるアドレス
・割り当て範囲が「ff00::/8」
・2進数では先頭8ビットが「11111111」で始まる
・16進数では「ff」から始まる

割り当て範囲:「ff00::/8」
・開始アドレス (FF00:0000:0000:0000:0000:0000:0000:0000)
1111 1111 0000 0000 : 0000 0000 0000 0000 : 0000 0000 0000 0000 : 0000 0000 0000 0000

・終了アドレス (FFFF:FFFF:FFFF:FFFF:FFFF:FFFF:FFFF)
1111 1111 1111 1111 : 1111 1111 1111 1111 : 1111 1111 1111 1111 : 1111 1111 1111 1111

IPv6で利用される特殊なアドレス

k37820.jpg

ループバックアドレスは、自分自身を表す特殊なアドレス

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