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既存サービスの価値を高めるNFTの活用事例

Last updated at Posted at 2022-12-08

これはno plan inc.の Advent Calendar 2022の8日目の記事です。

みなさんこんにちは!no planのあっきーです。

今回の記事では開発サイドの視点ではなく、ビジネスサイドの視点からNFTの活用方法についてお伝えできればと思います。

昨年バズワードとなったNFTですが、「デジタルの絵がバブルになってる(なってた)やつでしょ?」と言った認識の方もおられると思います。

今回はそのような投資・投機的なNFTの使い方ではなく、既に存在しているサービスがNFTの力を用いて価値を高めている事例や、既存のサービスにNFTを付加する際のポイントについてご紹介したいと思います。

NFTの付加事例

1. 埼玉西武ライオンズ|LIONS COLLECTION

LIONS COLLECTION_top.png

はじめにご紹介するのは、プロ野球パ・リーグの埼玉西武ライオンズ専用のNFTサイト「LIONS COLLECTION」です。

みなさんに馴染みのあるプロ野球の世界でも、実は既にNFTの波が来ているんです。

LIONS COLLECTIONでは、試合ごとのスタメンボードムービーやヒーローサインムービーなどをNFTとして販売。

昨年引退した松坂大輔のメモリアルムービーは、直筆サイン色紙とのセットが30万円で落札されたりと、新たなファンビジネスとしての定着を目指しています。

消費されてきたコンテンツもファンにとっては宝物になる

このライオンズコレクションにおいて興味深い点は、今まで1試合で消費(使い捨て)されていたようなものをグッズとしてファンが購入している点にあります。

例えば、試合ごとのスタメンボードムービー。

これは試合当日に選手を紹介する動画のことですが、毎試合スタメンの選手は異なりますよね。つまり、今までは1試合のために制作し消費(使い捨て)されてきました。

しかし、動画をNFT化することで動画の所有者を明確にすることができます。

これにより、動画を所有するという新しいグッズとしての価値が生まれました。

試合を観戦した記念に、推しの選手がホームランを打った記念に。など、ファンにとって思い思いの一戦をスタメンボードムービーというNFTを通して思い出を形に残すことができます。

NFTを活用することで、球団にとっては既存のコンテンツが新たなビジネスチャンスに変わり、ファンにとっては新たな唯一無二のグッズになりました。

今、既にあるものが新たなビジネスチャンスに化ける可能性がNFTにはあります。

2. NOT A HOTEL|NOT A HOTELNFT

NOT A HOTELNFT.png

NOT A HOTELは別荘を複数人で「シェア」できるサービスを提供しています。

いわゆる「シェア別荘×民泊+運営会社」のような使い方が可能です。

ユーザーは30日単位で物件を購入でき、一般的な別荘のように使用することができます。また、滞在しない日はホテルとして運用することができ、その際に必要となる諸業務については全て運営会社が代行してくれるサービスとなっています。

この仕組みは別荘の稼働率を高めるために考えられた仕組みですが、NFTを用いた新サービスはより稼働率を高めることに特化しています。

稼働率100%を生み出すことで、価値あるホテルにコスパ高く宿泊可能に

「NOT A HOTEL NFT」では365日の所有権をランダムに割り振って、その月日の47年分の宿泊権をNFTとして売り出しました。

宿泊権NFTの所有者には、毎年その月日に宿泊するための鍵NFTがエアドロップ(配布)されます。エアドロップされるホテルの場所や部屋はランダムとのこと。つまり、鍵NFTがエアドロップされた瞬間に旅先が決まるわけです。

偶然との出会いを楽しめるような、ワクワクを追及した仕組みですよね。しかし、「この今年のこの日程や場所だと旅行に行けない。」なんてこともあると思います。ここが面白いところで、このNFTは譲渡や売却が可能になっています。偶然性で生まれるデメリットをNFTを利用して解消しています。

この仕組みを用いることで、ホテルの稼働率を100%にすることができます(宿泊権が完売すればですが)。国土交通省の調査によると、令和3年のホテルの平均稼働率は全体で34.3%となっています。

ホテルの利用者は稼働率を加味した価格の宿泊料金を払って泊まっています。つまり「使われない空間」にお金を払ってしまっているのです。

これがNFTの力を利用することで稼働率が100%になると、ホテル側は資産(土地・建物・人)の最大活用となり、ユーザーにとっては安い価格で高いサービスを受けることが可能になります。

今回、2つの既存のサービスにNFTを付加することで事業者側、ユーザー側双方にとっての価値向上を図ることができた事例をご紹介させていただきました。

このように、既存の仕組みや資産に対してNFTという新たなテクノロジーの力を利用することでまだまだ輝けるサービスは沢山あるので、ぜひ自社のサービスでもNFTを導入できないかご検討してみて頂けると嬉しいです。

既存のサービスにNFT付加にあたって気をつけるポイント

気をつけるポイントについては、かなり書くことが多くなってしまいそうなので12/17のアドベントカレンダーで記事にする予定です!

お楽しみにしていただけますと幸いです!!

no plan inc. Advent Calendar 2022

技術的なポイントについては弊社にお気軽にご相談くださいませ!

弊社に在籍する、世界トップクラスのブロックチェーンエンジニアがご対応させていただきます。

https://noplan-inc.com/contact

おわりに

私の個人的な感想になってはしまいますが、NFTというテクノロジーはこれから数年は既存のサービスや、物理的なサービスとの掛け算で輝いていくものだと考えています。

時代の大きな流れとして、ブロックチェーン技術はWEBの中心になっていくこととは思いますが、大衆に受け入れられるまでにはまだ時間がかかると見ています。

この期間に既存のサービスは、NFTを付加して価値を高めていくことで時代の波を乗りこなしていくことができるのではと思います。

引き続き、ビジネス視点でのNFTの活用についての記事を見たい方はいいねとTwitterのフォロー、記事の拡散をお願いします!

no plan株式会社について

外部リンク・参考文献

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