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【図解】順運動学の概要

Last updated at Posted at 2023-04-09

こちらの記事は,ロボティクスの辞書的な記事(にしたい記事)のコンテンツです.

事前に必要な知識(見ておいた方が良い記事):特になし

順運動学とは

順運動学とは,あるロボットアームにおいて

「各関節の角度1」から「エンドエフェクタ2の位置,姿勢」を求める

問題になります3



例えば下図のような平面2自由度ロボットアームの場合

  • 「リンク1の角度$\theta_1$」と「リンク2の角度$\theta_2$」

が決まれば

  • 「エンドエフェクタの位置$(x,y)$」

が求められます.

image.png

順運動学の解法

順運動学により「エンドエフェクタの位置,姿勢」を求める解法には,以下の2種類が存在します.

各解法については,説明が長くなるのでそれぞれ別記事で説明します.

  1. 三角関数を用いて図的に求める方法(初めて勉強する方はこちらの方が理解しやすいと思います)
  2. 同次変換行列を用いて求める方法

最後に

ロボットにおける順運動学の概要について説明しました.

しかし,実際にロボットを制御する場面を想像してみるとロボットアームを利用するときは

「各関節の変位」から「エンドエフェクタの位置・姿勢」を求めたい場面(順運動学)
よりも
「エンドエフェクタの位置・姿勢」から「各関節の変位」を求めたい場面

の方が多いと思います.

例えば,
「地点Aにあるペットボトルをエンドエフェクタで掴みたい!」
と言った場合は,
「地点A(エンドエフェクタの位置・姿勢)」がわかった状態で「各関節の変位」を求める
必要があります.

このように,順運動学とは逆に「エンドエフェクタの位置・姿勢」から「各関節の変位」を求める問題を

  • 逆運動学

と言います.
image.png



逆運動学に関しても,今後記事にしていく予定(作成出来次第この記事にlinkも追加します)ですので,しばらくお待ちください.
(逆運動学を求める際には,順運動学の知識も必要になるため,「順運動学については知らなくてもOK」という訳ではないのでお気をつけください.)


以上で,順運動学の説明は終わりになります.ロボティクスに興味のある方のお役に少しでも立てたら幸いです.

  1. 厳密には「各関節の変異」になります.今回は,「回転関節」を想定しているため変化するのは「各関節の角度$\theta$」ですが,「直動関節」の場合はリンクが伸び縮みするので,「各リンクの長さ$L$」が変化します.

  2. エンドエフェクタ:ロボットアームの先端に取り付けられる機器のことで,運動学の説明においては,単に「ロボットアームの先端」を指すことが多いです.

  3. 関節があるロボットならば「ロボットアーム」でなくてもよい(例えばヒューマノイドロボットの足)のですが,説明のしやすさ等からここでは「ロボットアーム」に対象を絞って説明します.

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