3
3

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 5 years have passed since last update.

設定ファイル *Container Linux Configurations* の書き方例

Posted at

前書き

前回の記事では Ignition ファイルに変換するツール Container Linux Config Transpiler(ct) の導入について説明しました。

今回は変換元ファイルである Container Linux Configurations について備忘録を残しておきます。
公式サイトにあるExamplesの焼き直しですが、自分なりに試してみた結果として残しておこうかと。

残念ながらコンテナサービスとか Kubernetes の設定とかはありません。
まだまだ勉強中なので、すみません。

  • テスト環境

    システム バージョン
    Windows10 Pro x64 1709
    Vagrant 2.0.4
    VirtualBox 5.2.10r122406
    CoreOS(Vagrant) 1772.0.0

Container Linux Configurations

YMAL書式 で書かれた設定ファイルになります。

構造化データを読みやすく表現するマークアップ言語らしいです。
が、ここでは詳しく説明しません(書ければいいんですよ)ので、気になった方は自分で調べてみてください。
(参考: YAMLとは何か? - いつもRailsの設定ファイルで出てくるやつの正体

設定例

設定例のコード本文は こちらの GitHubGist にも載せています。

注意点としまして、

  • 各設定項目のインデントを適切に行う

    • インデントが書式に従っていない場合、エラーが発生(後述)
  • ct コマンドを使って設定を検証する

  • Vagrant で作成した CoreOS で実際に試す際は、config.ign というファイル名で配置する

    git-bash
    ct < cl-config.yml > config.ign
    

ユーザ設定

  • ユーザのパスワードはハッシュ化して記載
    • セキュリティ上はパスワード設定しない(=無効化)で、SSH公開鍵認証のみが推奨されます
  • パスワードなし sudo を使いたい場合は sudo グループに所属させる
  • rkt グループに所属させようとするとエラー
clc-sample-user.yml
passwd:
  users:
    - name: core
      password_hash: "$6$container-linux$Lo4rHvEin..."
      ssh_authorized_keys:
        - "ssh-rsa AAAAC3NzaC1l..."
    - name: hoge
      ssh_authorized_keys:
        - "ssh-rsa AAAAC3NzaC1l..."
      home_dir: /home/hoge
      no_create_home: false
      groups:
        - sudo
        - docker
      shell: /bin/bash
項目 概要
name ユーザー名
password_hash ハッシュ化パスワード
ssh_authorized_keys SSHログイン用公開鍵
home_dir ユーザーのホームディレクトリ
no_create_home ホームディレクトリ作成しない/する(bool値)
groups ユーザーが所属するグループ
shell ログインシェル

ハッシュ化パスワードの作成

Examples の Generating a password hash項目とおりにやればいいのですが、
Python 2.7 の場合はそのままだとエラーが出るため、修正した次のコマンドで作成できます。

python -c "import crypt,random,string; print(crypt.crypt(raw_input('clear-text password: '), '\$6\$' + ''.join([random.choice(string.ascii_letters + string.digits) for _ in range(16)])))"

ファイル作成

単にファイル作成ならExample#Storage and filesの通りにやればできます。

ローカルファイルをコピーして渡したい場合は、

  1. local でファイルパスを指定(相対パス)
  2. ct コマンドで変換するときに -files-dir オプションでディレクトリパスを指定

という手順になります。
local で指定するファイルパスは -files-dir オプションで渡すディレクトリパスからの相対パスになります。

clc-sample-files.yml
storage:
  files:
    - path: /opt/test/hoge_clone.txt
      filesystem: root
      contents:
        local: ./hoge.txt
      mode: 0644
git-bash
ct -files-dir /path/to/local/hoge_dir < cl-sample-files.yml
項目 概要
path 作成するファイルパス
filesystem とりあえず root にしておけば問題ない
local コピーするローカルファイルの相対パス
ct コマンドの -files-dir オプションで渡すディレクトリからの相対
mode ファイルのパーミッション設定

systemdサービスの作成

デフォルトではTimezoneがUTCなので日本時間JSTに変更する service を作成してみます。
systemd サービスの作成・書き方については Systemd入門(4) - serviceタイプUnitの設定ファイル を参考にさせていただきました。

  • 複数行の文字列を設定するため、 contents| を指定
clc-sample-timezone.yml
systemd:
  units:
    - name: timezone2jst.service
      enabled: true
      contents: |
        [Unit]
        Description=Change timezone to JST.
        [Service]
        Type=oneshot
        ExecStart=/usr/bin/timedatectl set-timezone Asia/Tokyo
        [Install]
        WantedBy=multi-user.target
項目 概要
name サービス名
enabled 自動起動の設定(bool値)

ネットワーク設定

固定アドレスを設定する例になります。
(仮想環境ではうまく設定できないかもしれません...)

clc-sample-network.yml
networkd:
  units:
    - name: 10-static.network
      contents: |
        [Match]
        Name=eth0
        [Network]
        Address=192.168.2.20/24
        Gateway=192.168.2.1
        DNS=8.8.8.8
項目 概要
name ネットワーク設定ファイル名
Name=<DEVICE> ネットワーク・インタフェースの指定
Address=xxx.xxx.xxx.xxx/PREFIX 固定IPアドレス / プレフィックス
Gateway ゲートウェイアドレス
DNS ネームサーバのアドレス

エラーとか

error: yaml: line XX: could not find expected ':'

: が必要ないところ(例えばファイルの内容を書いている場所)で起きる場合があります。
その場合はインデントが適切に入力されていないことが原因です。

インデントし忘れで長いことはまってました……。

Iginition が適用されない

Ignition は 初回起動時のみ に適用されます。
つまり インストール直後の1回目の起動時のみ が適用されるタイミングです。

初回起動時の状態に戻す方法もありますが(参考: Container Linux を初回起動時の状態にする)、
Vagrant を使った仮想環境ならばさくっと破棄するのが早いです。

git-bash
vagrant destroy && vagrant up

あとがき

以上で Container Linux Configurations の基本的な書き方はできるはずです。
etcd とか flannel とかの設定は特別に用意されてるみたいですが、試せれてないので許して……。

公式の Examples を雑に焼き直した程度ですが、ちょっとでも参考になれば幸いです。

参考

3
3
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
3

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?