エンジニアになってもうすぐ丸3年になろうとしている頃、プロジェクトでリーダーの役割を担う機会をいただきました。今までリーダーからタスクを割り振られて仕事をしていましたが、リーダーになってみると見える景色が違いました。今書いておかないと忘れてしまうので、思ったことを書き残しておこうと思います。
タスク内容
案件としては2か月で設計からリリースまでを行う改修のプロジェクトです。他案件も掛け持ちしてますが、主なメンバーは4人です。私の主なタスクとしては、①WBSを用いた進捗管理/タスク割り振り、②成果物のレビュー、③上司への報告/相談、④設計や実装など自分のタスク、⑤その他として質問対応/進捗会議運営などでした。お客さんとのやり取りは別の方が担当していました。
進捗管理を誰かが行っているのを見ているのと、自分でやってみるのは全然違いました。思考の幅と量に大きく違いがありました。とにかく先読みが必要でした。「ここまでには~~を完了させて、、」「〇月□日にはこのタスクがあるから、準備をいつ始めればいいか~」など、今日時点の進捗から次のタスクのことを検討していました。正直、タスクを振られる側の時はここまで思案していませんでした。
変わったこと
役割が変わったからか、発言や時間の使い方などタスクの進め方に変化がありました。まず、メンバーに対して「いつ頃終わりそうか?」という質問が増えました。こまめなリスケやタスクの入れ替えを行うためです。違う立場を経験したこともあって、自分がタスクを振られる側(作業側)になったら、おおよそな見込みを聞かれる前に答えれるようになりたいところですね。
また、ミーティングやミーティング準備の時間が増えて、自分の作業時間が減りました。上司への進捗報告や他チームとの調整のためにミーティングに参加していましたが、予想以上に時間を持っていかれました。タスクを行う自分だけの時間が減り、誰かとコミュニケーションをとって円滑にプロジェクトを進める動きが増えました。スケジュールとにらめっこして、いつまでに〇〇タスクをやりきるぞ!と気合を入れていました。思った通りに進められない方が多かったですが。
さらに、自分から情報をチェックする回数が増えました。チャットやチケット、メールなど担当プロジェクトにかかわりそうな情報は全て内容を確認しました。振り返るとかなり重要な習慣でした。連絡のチェックは後回しにすると、痛い目に遭います。責任感とタスク進捗の間で揺れ動く部分ですが、忙しくても必要なことだと感じました。「あれってどうなりました?」みたいなセリフがチームを救う瞬間もありますね。
気を付けていたこと
進捗会議の運営も板につき始めた頃から気を付けていたことがあります。まず、即レスです。質問やレビュー依頼が頻繁に私のもとにきます。これにすぐリアクションをつけることには注意を払っていたつもりです。会議中ですぐ返答できなさそうなときは、「会議中なので、終わってから返します!」「少々お待ちを!」と一報入れるようにしました。リモートワークなので、連絡が届いているという意思表示は連絡した側の気持ちを楽にしてくれると思います。
また、気になったことは積極的に発言することです。慣れない会議で、慣れない役割でもとりあえず声に出してみることです。けっこう勇気いります。「疑問を持ち、非難せずに質問すること」はリーダシップ/フォロアーシップ両方で必要な行動です。今まであまりできていない部分でしたが、役割が私を強くした部分でした。
改善したいこと
改善点はたくさんあります。たくさんです。今回は3つだけ紹介します。一番直したいのは「自信のなさ」です。進捗確認のミーティングなどで対応に困ることや解決策が思い浮かばないとき、声が弱々しかったように思います。雰囲気を台無しにしている気がして反省点として最初に思い浮かびました。「できていません」ではなく「対応します」、「わかりません」ではなく「確認します」といえるようになることが第一歩でしょうか。また、どこまで自分で判断していいのか迷う場面もたくさんありました。「迷い」が「自信のなさ」に直結していると自己分析しました。経験を積むしかないですかね。
次に改善したいのは、「技術力の向上」です。リーダーになると小さいタスクの数が圧倒的に増えます。量をこなすには1つ1つにかける時間を短くする必要があります。そのためには技術力を磨くことが最優先かと思いました。当然ですが、技術力はミーティング内容の理解度、レビューの精度やシステムの品質に大きな影響を与えます。問題が起きた時の原因調査や解決策の提示にスピード感をもってあたるには必ず必要な要素です。どこを確認すればよいか、見当を素早くつけれるようになりたいですね。
3つ目は「質問の仕方」です。「~は大丈夫ですか?」というような質問ばかりしていました。「~は大丈夫ですか?」の質問に対する答えはだいたい「大丈夫です」になります。実は「大丈夫」以外の答えを知りたい時もあるのですが、この聞き方だと正確に聞き出せない気がしています。質問する側になって気づきました。他の人はどのような聞き方をしているのか意識して聞いて、取り入れたいですね。
今時点で思ういいチームの条件
ポジティブ思考で進められているなどたくさんあると思いますが、この2か月の経験で考えたいいチームの条件があります。その条件とは「情報がよいタイミングで必要な人にわたること」です。質問しやすい環境をつくるだとか、ミーティングで必要な人を呼べている、変更部分はちゃんとメンバーに伝わっているなど、タスクの進みに影響します。そして、情報をちゃんと流す、いきわたらせるのは主にリーダーの役割です。ちょっとした気遣いが進捗を加速させると思います。
誰が何をどこまで知っているか。この視点は今まで持っていない視点でした。タスクの管理も大事ですが、情報伝達管理も大事なタスクです。次またリーダーになったら、意識する部分です。
新しいことに挑戦したときの気持ちやギャップはすぐに忘れてしまいます。慣れが出てくと、思い出せません。だから、書き残しておこうと思いました。今までもたくさん失敗がありましたし、これからもたくさん失敗するでしょう。忘れない仕組みをつくって積み重ねると、きっと、どこまでもいけると信じてます。
最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。