概要
この記事では、近年のホットワードである「Web3.0」への遷移に伴い、登場した新しいコンセプトのブラウザである「Braveブラウザ」について紹介します。
Braveブラウザとは
2019年にBrave Softwareによって開発されたウェブブラウザでです。
特徴は以下があります。
- 「ページの高速表示」と「プライバシー保護」に特化した、新しいウェブブラウザ
- 新しいビジネスモデルを構築している
- ネットサーフィンをするだけで仮想通貨が手に入る。
Web3.0とは
一言でいうと、打倒GAFAの動きです。
これまでの、Web2.0ではGAFAのような中央集権型でした。GAFAのようなプラットフォーマーがデータを管理していました。
つまり企業が個人データを管理する、という時代でした。SNSのような双方向性や自由が保障されるように見えつつも、「場」の提供者に情報や力が集中してしまうという側面もありました。
ここでいうWeb3.0とは、プラットフォームから分散させてユーザー個人で管理を行っていこうという動きです。
これまでプラットフォーマーに集中していた情報を「企業」→「個人」で管理します。
データ管理や取引にはブロックチェーンを用います。中央集権ではなくなるため、情報が政府に渡ったりハッカーによる情報漏洩が少なくなります。
また、言論の自由がより担保され、セキュリティの高いサービスを利用できるようにもなります。
まとめると、以下の特徴となります。
- Web3.0では企業が情報の管理を行わず、ユーザー個人で管理を行う
- 中央集権がないので、情報を政府に渡したり、ハッカーによる情報漏洩が少なくなる
- 非中央集権化することで言論の自由が保障されるほか、よりセキュリティの高いサービスを利用できる
ビジネスモデル
Braveブラウザの特徴的な要素の1つはビジネスモデルです。
それは、「原則すべての広告をブロックし、設定により広告量を調整し、見た広告量に対して報酬を仮想通貨(BAT)でもらうことができる」という点です。
ざっくりと、まとめると以下のフローとなります。
- 広告主(パブリッシャー。コンテンツクリエイター)は、仮想通貨(BAT)を買い、Braveの広告配信システムに登録する。
- ユーザーは、自分で見る広告量を登録する
- ユーザーの設定に応じて広告が流れる
- 実際に流れた、広告量に応じて仮想通貨(BAT)を受け取る
という流れです。
広告量を自分で制限することができるため、「ページの高速表示」につながります。
例えば、YouTubeでの広告もChromeの拡張機能のAdBlock無しで流れなくなります。
公式サイトによると、閲覧した広告収益の70%を還元しているようです。
メリット
- 高速なブラウジング
- 広告を表示しないので、他のブラウザに比べてページ読み込みがPCで2倍、スマホで最大8倍速くなります。また、youtubeなどの広告もブロックしてくれます。
- Chromiumベースの利点としてGoogle Chrome向けの拡張機能を利用できる
- シェア率が64.95%のgoogle chlomeの拡張機能をそのまま利用できるので、ストレスフリーでBraveに以降することができます。
- 省電力/通信容量の削減
- 他ブラウザと比較すると広告量減少による効果で、スマホのバッテリー消費量が35%減、スマホのメモリ消費量が最大66%減と優れています。
- お金が稼げる
- BraveRewordをオンにすると広告が表示されます。ただ表示する量を自分で調節でき、その対価として報酬をもらうことができます。
BATについて
BATは、仮想通貨の1つです。
BATには、投げ銭としての機能があります。
YouTubeやTwitter、GitHubなど、コンテンツクリエイターに対してBATで送金することができます。
既存の円やドルでの投げ銭と比較して、貨幣の一元化、送金手数料、送金時間の短縮において優れています。
執筆日(2022/12/15)のBATは、29.928円/BATです。約1年前には、200円台に乗った時もあったので、現在は1/6の価値となっています...
ここが、仮想通貨の投機性と言われる側面だと思います。
おわりに
「Web2.0」→「Web3.0」への遷移で、Braveブラウザ以外にもサービスがたくさん出ていました。
覚えることもサービスも多く、追っていくのも大変ですが、こういう画期的なビジネスモデルを取り入れたサービスは利用以外の側面からも面白いと思えるので記事作成自体は楽しかったです。
SlackやYouTube、Spotifyなどにも代替サービスが出ているみたいなので、触ってみたいなと思いました。