これまでに読んだ機械学習関連の本の中で、本当にいいと思った本を紹介したいと思います。付随する難易度は目安です。
#機械学習、AI
・[難易度★]人工知能は人間を超えるか(松尾 豊)(Amazon)
AIブームの流れ、AIでどの辺りまでできるのか、日本のおける問題点、などがすごく分かり易く書いてあります。全体像が分かるので、機械学習を学び始める第一歩としておススメです。
・[難易度★★]データマイニング入門(豊田 秀樹)(Amazon)
Rのコードが書いていますが、Rをやらない人はコードを飛ばして読んでいいです。色んなアルゴリズムがかなり丁寧に解説されているので、アルゴリズムを知りたい時の最初の本としては最適と思われます。決定木、自己組織化マップ、アソシエーション分析、クラスター分析が非常に分かりやすいです。※ニューラルネットワークの説明はやや微妙と感じました。
・[難易度★★★]はじめてのパターン認識(平井 有三)(Amazon)
基本的なアルゴリズムをカバーしてあります。コードの記載は無く理論よりの本なので、大学初年度レベルの微分積分、線形代数、統計学を理解していることが必須です。決定木、ランダムフォレスト、アダブースト、クラスター分析が特に分かりやすいです。
・[難易度★★★]多変量解析入門――線形から非線形へ(小西 貞則)(Amazon)
入門と書いていますが、じっくり腰を据えて読む本です。数学者が書いているので数式の展開で細かいところにも気を配っており信頼性があります。コード記載無しです。単純な線形回帰、Lasso回帰、Ridge回帰、ロジスティック回帰、主成分分析、サポートベクターマシンが特に分かりやすく、カーネル法の説明も良かったです。
#Pythonプログラミング
・[難易度★★]独学プログラマー Python言語の基本から仕事のやり方まで(コーリー・アルソフ )(Amazon)
初めてpythonを勉強しようと思い、高評価のレビューを参考にして購入しました。レベルも程よく繰り返し読みなおすと更に理解が進み、新たな発見があって、多くの人に評価されている意味が分かりました。Pythonを学ぶ最初の一冊としていいと思います。
・[難易度★★]Pythonで動かして学ぶ!あたらしい深層学習の教科書 機械学習の基本から深層学習まで(石川 聡彦)(Amazon)
Pythonのライブラリを使って機械学習をする入門書です。数式はほとんどなくコードも簡単です。
・[難易度★★★]Python 機械学習プログラミング(Sebastian Raschka、Vahid Mirjalili)(Amazon)
Pythonによる実装と理論の記述のバランスが良く、図もたくさんあってイメージしやすいです。ただし、いきなりこの本を読んでも途中で分からなくなるかもしれないので、別の本を読んだ後に読むといいと思います。
#微分積分
[難易度★★] 北海道大学の黒田先生のPDFファイル
非常に丁寧で理論飛躍がほぼなく、広い範囲を網羅しています。機械学習で必要な多変数の微分や条件付き最適解も詳しく記載されています。例題が豊富です。
[難易度★★★]微分積分学(笠原 晧司)(Amazon)
40年以上前に出版されていますが、未だに人気がある本です。他の本を終えた後で読んでも理解が深まる良書です。
#線形代数
[難易度★★]線形代数学(川久保 勝夫)(Amazon)
あまり目立っていない本ですが、私も含め購入者は意外といて新装版が発売されています。既存の線形代数の本の中では一番分かり易いのではないかと思うほどで、数学者が書いたとは思えないほど行間が埋めてあり独学もしやすいです。ベクトルと行列の説明も1から書いてあります。
[難易度★★] 北海道大学の黒田先生のPDFファイル
これも微分積分と同じで範囲も広く例題が多いので助かります。
#統計学
・[難易度★★]統計学入門(東京大学教養学部統計学教室)(Amazon)
確率統計を使う実務家にも人気でとても有名な本です。ポイントを押さえて読み手が理解しやすい構成になっていて、統計学の1冊目として丁度いいと思います。ただし、数式に慣れていない人は初めに「完全独習 統計学入門(小島 寛之)」を読むといいかもしれません。
・[難易度★★★+]現代数理統計学の基礎(久保川 達也)(Amazon)
上記よりも更に数学的な本で、本気で取り組まないと進みません。標準的な統計学の本には書かれていない分布や定理の証明が載っています。私自身も読み進めている途中ですが、難しいです。あとは辞書としても使えます。