本記事は下記の続きです。
Claude 3.x
2024年3月Anthropicは、Claude3モデルファミリーとして下記の3つのモデルを発表した1。
- Claude 3 Haiku
- 最速かつ低廉な価格設定
- 提供日が他の2モデルから10日遅れた
- Claude 3 Sonnet
- 迅速なレスポンスを必要とするタスクを得意
- Claude 2やClaude 2.1に対して2倍高速
- Claude 3 Opus
- 最高性能
- 大学学部レベルの知識「MMLU(Massive Multitask Language Understanding)」、大学院生レベルの推論能力「GPQA(Graduate Program Question Answering)」、基本的な数学的知識「GSM8K(Grade School Math 8K)」を備える
Claude 3は同社初のマルチモーダルAIであり、テキストのほかに画像も入力として取り扱うことができる(Google社のGeminiで起きた問題2などを受けてか、画像生成機能には対応していない)3。
6月には、Claude 3.5 Sonnetがリリースされた4。Artifactsという新機能が追加されており、対話をしながら視覚的なコンテンツをリアルタイムで生成し、さらに生成したコンテンツを編集できるようになっている。Anthropicは、Claudeを単なるチャットボットに止まらせるだけでなく、共同作業環境になるように意識しているようであり、さらなる進化も示唆された5。
さらに10月に、Claude 3.5 Sonnetが再度アップデートされ、Claude 3.5 Haikuがリリースされている6。
Anthropicは、UK’s Artificial Intelligence Safety Institute (UK AISI) 、the US AI Safety Institute (US AISI)等の外部の専門家と協力して、導入に厳格な安全性評価を行うなど安全性とプライバシーへの取り組みを維持している7。
「Claude 3のアーキテクチャは、Transformerベースである」という旨が記載されているブログ記事は下記のようにいくつかあったが、Anthropicからのソースは発見できず。
Like most contemporary LLMs, Claude 3 utilises a Transformer architecture
Claude 3, A Deep Dive into Anthropic's Latest AI Powerhouse
Like Gemini and OpenAI’s ChatGPT, Anthropic’s Claude family of AI systems are based on the transformer architecture of neural network.
What is Claude AI?
ただし、Transformer Circuits Threadの動きから、ほぼ間違いなくTransformerベースであると思われる。
その他
Anthropicは、2024年2月から米国エネルギー省の国家核安全保障局(National Nuclear Security Administration:NNSA)とパートナーシップを結び、AIモデルの潜在的な核および放射線リスクを評価するなど、機密性の高い領域でのAI活用に対しても取り組みを行っている8。
資金調達面では、2024年11月にAmazonが40億ドルの出資を決定し、関係性をさらに強固なものとした9。そしてビッグデータ解析企業Palantir TechnologiesとAWSとの提携で、米国防衛機関へClaudeの提供を発表するなど10、どんどん影響を大きくしており、2024年は年間収益でもAnthropicは前年比10倍の10億ドルに達する企業となった。
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Google apologizes for ‘missing the mark’ after Gemini generated racially diverse Nazis ↩
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Anthropic Releases More Powerful Claude 3 AI as Tech Race Continues ↩
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What Is Claude 3.5 Sonnet? How It Works, Use Cases, and Artifacts ↩
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Introducing computer use, a new Claude 3.5 Sonnet, and Claude 3.5 Haiku ↩
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AWS, Amazon CEOs On ‘Remarkable’ New $4 Billion Anthropic Investment And Partnership ↩