この記事はSnowflake Advent Calendar 2023シリーズ2の17日目です。
みんなでアドベントカレンダーを埋め尽くそうぜ!
SnowPro Advanced: Architectとは
SnowflakeにはSnowProという認定資格があります。
アソシエイトなSnowPro CoreとスペシャリストなSnowPro Advancedがあり、
SnowPro Advancedには現在、以下の5つの認定資格が存在します。
- Administrator
- Architect
- Data Analyst
- Data Engineer
- Data Scientist
今回、私が受験したのはこのうちArchitectです。
ArchitectはSnowflakeを用いるソリューションアーキテクトとしての知識を問うもので、概要は以下の通りです。
- 問題数:65問
- 試験時間:115分
- 言語:日本語および英語
- 費用:$375
- 合格点:750点 (1,000点満点)
- 前提条件: SnowPro Coreを取得していること
- 受験方法: オンラインもしくはテストセンター
受験形式としてはAWSの資格試験にかなり近いものになっているので、AWSの資格試験を受けたことのある人ならあまり戸惑わないと思います。
なお、2023年12月現在、SnowPro CoreおよびSnowPro Advanced: Architectはそれぞれ日本語で受験可能です。
Architectは最近日本語化されてハードルが下がったことと、
SnowPro Coreと内容が近いので、SnowPro Advancedの中では難易度が低いという噂があったため受験しました。
受験結果
1,000点満点中、800点で無事に合格しました。
結果的にいくらか余裕のあるスコアでしたが、自信がない問題・ノーチェックだったポイントからの出題に「後で見直す」フラグを付けながら解いたところ、65問中34問に「後で見直す」フラグが付いていました。
ちょっと危ういですね。
勉強法
以下のような勉強を実施して臨みました。
もくもく会の開催
Snowflakeの国内ユーザコミュニティであるSnowVillageで有志を募ってほぼ毎日、もくもく会を開催しました。
以下のようなルールで開催していました。
- Zoomで集まる
- SnowProのどの認定資格でもOK
- 参加頻度の大小は問わない。参加できるときに参加する
- 受験時期を問わない
- 月曜日は21:00開始、火曜日は8:00開始、…と決めておき、主催者がいてもいなくても自動的に開催する
これを開催することで以下のようなメリットがありました。
- どう勉強するかを考えずにスタートしたが、もくもく会の中で相談しながら後述の勉強法を確立できた
- 今日はやらなくてもいいか、ということが減ってコツコツ勉強することができた
- 勉強が習慣化した
最初のスケジュール確定までは心理的な負荷が強かったのですが、間違いなく企画してよかったです。
せっかく勉強が習慣化してきたので今後も続けていきます。
ちなみに昨日12/16が30回目の開催でした。皆さん本当にありがとうございました!
公式の試験ガイドの確認
SnowPro Advanced: Architect Exam Study Guideというものが公開されています。
試験範囲の詳細に加えてサンプル問題が3問ほど掲載されているので、一回は読むべきかと思います。
Udemyの模擬問題
Udemyでかなり精度が高い模擬問題が販売されています。訴えられないのこれ。
問題の解説のうち8割くらいにはその問題に対応する公式ドキュメントがリンクされているので、そこがすごくよかったです。
問題を解いて、公式ドキュメントを読んで、という反復練習を中心に進めることができました。
なお、受験直前の正解率は85%程度でした。
SnowProクイズの作成
模擬問題をもくもく会の中で出題する、ということをやっていました。
作問する過程で公式ドキュメントの細部を確認する必要があったことや、
自分で出題したポイントはまず忘れないことから、遠回りではあるもののそれなりに有効だったかと思います。
本日のサマリの記録
具体的なSnowflakeの知識というより、SnowProの勉強に関するノウハウみたいなものを毎回記録するようにしていました。
直接的な効果は感じませんでしたが、何かサマリに書けることをやらないと!というプレッシャーから日々の勉強の姿勢が正されたかも。
後進に役立つといいなとは思うのですが、いま読み返すとちょっと雑多かな。
苦手分野の補強
SnowPro CoreとSnowPro Advanced: Architectを比較したときに特に目立つ差分は以下のようなところです。
- セキュリティ:最小権限の原則に沿った具体的な設定やディザスタリカバリ(DR)など
- Snowpipe
- Kafkaコネクタ
- マテリアライズドビュー
- 検索最適化サービス
それぞれ公式ドキュメントを熟読したり、実際に触ってみたりしました。
具体的なコマンドやエラーコードを問われる問題が何問か出題されるため、これはかなり有効でした。
しかしKafkaコネクタを実際に触るのはかなりハードルが高い…
意図せず効果があったこと
12月に入ってからアドベントカレンダーでたくさんの記事が投稿されていますが、それらに目を通しておいたのが結果的に助けになりました。
直接的に回答が書かれていた!ということではないのですが、「あの記事の解説を踏まえるとここの回答はもしかして…?」みたいなものがあちこちにありました。
実用的なTIPSと資格試験がリンクしたのがちょっと嬉しかったです。
たくさんの知見を日々アウトプットしてくれている皆さんに感謝しかありません。
その他の注意事項
Architectは最近日本語化されたのですが、翻訳は少し怪しいです。原文を表示するボタンがあるのでちょこちょこ確認していました。
Snowflakeのアップデートに追従できていないので、ところどころ、おそらく現在は違うはずだよなという問題も存在します。
例えば、ORGADMINはDROP ACCOUNT
できるようになっているんですが…ごにょごにょ。
時期的な問題もあるのかもしれませんが、対応しているテストセンターと空き枠が少し少なめな印象でした。受験時期を決めている方は早めに予約しましょう。
感想
「SnowPro Coreと内容が近い」というのは嘘ではないのですが、「難易度が低い」かどうかは人による気がしました。
具体的なところやマニアックなところを聞かれるので、普段の案件で手を動かしているか、普段の案件にシビアな要件があるか、あるいは公式ドキュメントにどう向き合っているか、みたいなところに依存しそうです。
単に合格するだけなら模擬問題を丸暗記するという裏技もある…のですが、
公式ドキュメントを読んだり実際に触ってみたりをコツコツやることは、実践的な知識を身に付けることにも繋がるので、やはり王道が一番ですね!