以前、自社に関する誤ったニュースが、とある経済誌のオンラインサイトに掲載されて
いたことを取引先からの連絡を受けて、訂正してもらったという事案が発生。
それを受け、ネット上での炎上や誹謗中傷を未然に防ぐためにも、自社に関するニュース
やSNS上のツイートを定期的に抽出して、ネガティブな情報・誤った内容を検知すること
はできないか、という問い合わせを受けました。
聞いた当時は、社外のサービスを探すことしか考えていませんでしたが、最近使い始めた
ノーコード開発ツールの「Make」が使えるのではないか。
そこで今回は、先日から使い始めたノーコード開発ツールの「Make」を使い、Googleの
検索機能で自社に関するデータを抽出し、スプレッドシートに出力するツールを、初心者
ながら作ってみようと思います。
1.今回使用するツール
・Make
・Google スプレッドシート
・serpstack(Google検索ができるAPIサービス)
2.イメージ
Googleのスプレッドシートにあらかじめ検索キーワードをセットし、APIでGoogle検索
した結果を、別シートに書き出す、というものです。
3.想定
Googleで24時間以内に更新された情報を検索して出力すると、このように検索結果が
表示されますが、これを自社に関するキーワードで検索して、スプレッドシートに出力
できればと考えております。
4.Makeで作成した「シナリオ」
上述のイメージを再現するためのシナリオがこちら↓
Makeでは、動作の1つ1つを示す丸いマーク「モジュール」をつないだ一連の流れを
「シナリオ」といいます。
モジュールの機能面とAPIサービスが理解できるようになれば、もっと複雑な動作も
可能になるようですが、今回は6つのモジュールをつなぐシンプルなものになります。
①.「Google Sheets」で、スプレッドシートにキーワードをセットする
スタートはGoogleのスプレッドシートにキーワードをセットするところから。
シートは「キーワード」を入力するものと、検索結果を出力するものの2つです。
②.「Array aggregator」で、キーワードを認識させる
次に、スプレッドシートのキーワードを検索テーブルにセットするところです。
さきほどのシートから、キーワードと日付(アップロード日)を検索に使いたいと
思います。
③.「Repeater」で、繰り返す回数を3回に
Repeaterがどのような動きをするのかを知りたくて、追加してみました。
④.APIサービス「serpstack」のアカウント手続き→→→「HTTP」で定義
Google自体にもAPIはありますが、手続きが少し煩雑に思えたため断念。
代わりに、Google検索結果を引き出せるAPIサービス「serpstack」のアカウント
を作り、利用してみることにしました。
こちらのサービスは、一定回数までは無償で利用できるようです。
⑤.「JSON」で、JSONのサンプルを読み込み
Makeでは、JSONのサンプルファイルを読み込んで自動的に解析してくれるのだ
そうで、さきほどの「serpstack」よりサンプル部分をコピーして生成します。
⑥.「Google Sheets」で、検索結果の出力方法を定義
5.実行・結果
「Repeater」で3回繰り返す設定をしたので3行出力されただけという結果に。
しかも検索結果が出力されたのではなく、Googleの検索条件がそのまま出力
されてしまいました。
図の赤枠をクリックすると、Googleで「日本」を検索しているページに飛びま
すが、それなら直接Googleで検索したほうが早いんじゃないかという結果に。
6.今後の取組
Makeの機能も、APIサービスでできることも、まだまだよく咀嚼できていない
ので、完成するまでに相当時間がかかりそうです。
特に上述4のAPIに関しては、こちらが想定していたサービスと実際にできる
サービスに違いがあるようです。また6のシート出力の定義も不十分なのかな
と思います。
さらに、自社に関する「ネガティブな」情報をどのようにして検知するか、
については、また別の技術が必要なように思います。
完成に至っていないので、さらに調べてみて、また成果を載せたいと思います。