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lambda_handler外のグローバル変数に気をつけよう(datetime)

Last updated at Posted at 2019-12-20

はじめに

ジョブが作成されてからLambdaが実行されるまでの間の時間(滞留時間)を取得する
Lambdaを作成していた時に
現在日時を取得するためにdatetimeを使用していたのですが、
そこで「AWS Lambdaは関数インスタンスを再利用」というのに見事にハマったので、
記事にしてみたいと思います。

最初に作成していたコード

まずLambdaが実行された現在日時を取得するための
コードを簡略化したものが以下になります。

.py
from datetime import datetime

now = datetime.now()

def lambda_handler(event, context):
    method_a()

def method_a():
    method_b()

def method_b():
    method_c()

def method_c():
# xはジョブの作成日時を表しています。
   time = now - x
   print(data)
  • ジョブの作成時刻をx
  • 現在時刻をnow
  • 滞留時間をtime

として表しています。

時刻を表すnowをグローバル変数として宣言して
どのメソッドでも使えるようにしてました。

#ローカルでは成功したけど…
ローカルでは滞留時間を取得できたので、
そのままビルドデプロイしてLambdaを作成しました。
最初のLambdaのテストも成功して問題はありませんでした。

よし大丈夫だ!もう一回テストして確認しよう…

あれ!?滞留時間がおかしい!!!!!!

1回目で上手く取得できていた滞留時間が
2回目以降上手く取得できませんでした。

何回やってもtimeがおかしい。

そこでまたビルドデプロイして
Lambdaを更新させてみたところ上手くいきました。

しかし、また2回目以降はダメでした。

原因は

そこで原因調査のために色々調べていると
こちらの記事に出会いました!

ずばり原因は、lambda_handler外で宣言したグローバル変数のnowでした。

どうやらLambdaはパフォーマンス向上のために
関数のインスタンスを再利用するみたいです。

https://aws.amazon.com/jp/lambda/faqs/
image.png

つまり一回目に取得したnowの日時がキャッシュされ
2回目以降も同じ値が再利用されていたみたいです。

常にLambdaの関数インスタンスは新規で作成されているものだと
思っていたので、全く気づきませんでした!!

lambda_handler内にグローバルに変数を置きたい

原因を理解したところで
とりあえずnowlambda_handler内に置きました。
これでLambdaが実行されるたびに新しくnowの日時を取得してきてくれます。

.py
from datetime import datetime

def lambda_handler(event, context):
    now = datetime.now()
    method_a(now)

def method_a(now):
    method_b(now)

def method_b(now):
    method_c(now)

def method_c(now):
# xはジョブの作成日時を表しています。
   time = now - x
   print(data)

この形でも実行できるのですが、
こんなにメソッドを経由して渡すのはかっこ悪いので
以下のように修正しました。

.py
from datetime import datetime

def lambda_handler(event, context):
    global now 
    now = datetime.now()
    method_a()

def method_a():
    method_b()

def method_b():
    method_c()

def method_c():
# xはジョブの作成日時を表しています。
   time = now - x
   print(data)

これで無事、2回目以降も
ちゃんとnowが実行した日時を取得してくれるようになり
timeも上手く取得できました。

まとめ

Lambdaの関数インスタンスの再利用については
初耳だったので、とても勉強になりました。

あとは、グローバル変数はとても便利ですが
思わぬバグを引き起こす原因になりやすいということを
身を持って実感しました。

使い方には気を付けていこうと思います。

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