はじめに
レンタルサーバーや会社が管理しているサーバーでは、自分のアカウントにsudo権限が与えられておらず、apt-getやyumなどで自由にアプリケーションをインストールできない場合が多い。
とはいっても、必須なアプリケーションはシステム自体にインストールされているため実際に困ることは多くないが、「gccのバージョンが古い」などの致命的な問題があったりなかったりラジバンダリ・・・(zshとか、Pythonの一部のライブラリとかね)
そこで、「ローカル環境に無理やり最新版のgccをインストールしてしまおう!」と思い立ち、いろいろ調べてやってみた結果をまとめました。
gccをインストールする際の注意点
gccはかなり容量の大きいアプリケーションです(確か4Gくらい)。そのため以下のことに気を付けましょう
- インストール先の空き容量
- 容量を検討してディスクを決めましょう
- インストール時間(makeにじかんがかかるがかかる)
- tmuxとかを使っておくと安心
gccのインストール方法
以下が実際に実行したコマンドになります。なお、各種ソースは2019年4月現在での最新のものになります。
# 適当なディレクトリへ移っておく(ご自由に)
cd ~/TMP
# gccソースのDLと解凍
wget http://ftp.tsukuba.wide.ad.jp/software/gcc/releases/gcc-8.3.0/gcc-8.3.0.tar.gz
tar -zxvf gcc-8.3.0.tar.gz
# gccディレクトリへ移動
cd gcc-8.3.0
#依存関係のあるパッケージをgccのディレクトリへ入れておく
# gmp
wget https://gmplib.org/download/gmp/gmp-6.1.2.tar.bz2
tar xjf ./gmp-6.1.2.tar.bz2
mv gmp-6.1.2 gmp
# mpfr
wget https://www.mpfr.org/mpfr-current/mpfr-4.0.2.tar.bz2
tar xjf ./mpfr-4.0.2.tar.bz2
mv mpfr-4.0.2 mpfr
# mpc
wget http://ftp.gnu.org/gnu/mpc/mpc-1.1.0.tar.gz
tar -zxvf mpc-1.1.0.tar.gz
mv mpc-1.1.0 mpc
# buildとinstall
mkdir build
cd build
# configureやmakeをするディレクトリへLIBRARY_PATHを通しておく
unset LIBRARY_PATH
# 環境によってオプションは適宜変更すること(私の環境では以下の通り)
../configure --prefix=$HOME/local --enable-languages=c,c++ --disable-multilib
make
makefile
これでOKです。エラーが出た場合は、まずconfigureのオプションから確認するとよいでしょう。
また、インストールしたディレクトリにパスを通すのを忘れないようにしましょう。